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10月からの保育無償化って本当に得するの? 無償化対象外のものは何?

LIMO / 2019年9月19日 10時45分

10月からの保育無償化って本当に得するの? 無償化対象外のものは何?

10月からの保育無償化って本当に得するの? 無償化対象外のものは何?

10月から幼児教育・保育の無償化がスタートします。幼稚園や保育園を利用している世帯にとっては待ち遠しいかと思われます。筆者も4歳の子どもを保育園に通わせており、まさしく対象となります。

既にお住まいの市町村や預けている保育施設から案内が送られてきているかと思いますが、改めて無償化の概要を整理しながら、今後の生活設計にどう影響してくるのかを見ていきましょう。

無償化の対象は?

対象となる子どもの年齢や、利用施設によって無償化の内容が異なるので注意が必要です。

幼児教育・保育の無償化の対象者等(内閣府資料から作成)

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※1「保育の必要性」については、保護者の就労・就学や親族介護等の一定の事由により、市町村が保育の必要性の有無を確認し、その状況等に応じた区分で認定します。詳細についてはお住まいの市町村で確認ください。
※2無償化上限額(1.13万円又は3.7万円)は3歳から5歳の児童の場合。0歳から2歳までの住民税非課税世帯の児童の場合は、各金額に5,000円を加えた額(1.63万円又は4.2万円)までが無償化の対象となります


まず年齢区分は、大きく「0歳~2歳」と「3歳~5歳」に区分けされます。「0歳~2歳」については住民税非課税世帯の子ども、「3歳~5歳」に関してはすべての子どもが対象となります。

その上で、子どもが主として利用する施設と保護者の就労状況等(保育の必要性の有無)により、決定されます。基本的には、認可保育施設については無償となりますが、幼稚園については月額2万5700円を上限、認可外保育施設については、月額3万7000円が上限に無償化となります。

ここで注意が必要なのが、「無償」という表現です。

無償化と聞くと、保育料がまったく掛からなくなるという印象を抱きます。しかしどうでしょう。上記のように、年齢区分や対象となる施設によって無償化の上限が定められています。

また、無償化になる対象は、基本保育料であり、日用品や文房具等の購入、通園送迎費、食材料費、行事費等は保護者負担となります。すなわち完全に無料となるわけではないのです。

無償化の対象外になるもの

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拡大する(/mwimgs/b/4/-/img_b4d9fac39cb3751d778d88defa689a7190448.jpg)


延長保育料は対象外

保育施設を利用できる時間は、保育を必要とする事由と保護者の状況により2種類に区分されます。たとえば、基本的に月120時間以上の就労で「保育標準時間(利用可能最大11時間)」、月64時間以上120時間未満の就労では「保育短時間(利用可能最大8時間)」になります。

これを超えた場合については延長保育として延長保育料が必要となります。延長保育料については、各施設によって異なっており、たとえば筆者の場合、7時から18時までが標準保育時間で、プラス1時間の延長保育料月額5,000円を支払い19時まで預けられるようにしています。この延長保育料については、10月以降も継続してかかってきます。

給食費についても対象外

また、給食費についても無償化の対象ではないので、各施設が定めた給食費が徴収されます。これまで、認可保育施設については、主食費と副食費が保育料に含まれる形で保護者が負担していました。無償化実施後は、副食費については保育料とは区別され、主食費と合わせて施設が徴収することになります。

徴収金額は、主食費は施設ごとに設定した金額(国が示す金額3,000円/月)、副食費は4,500円(国が示す金額4,500円/月)となります。たとえば、筆者が利用する保育園に関しては、10月以降の給食費は月額6,500円と提示がありました。

すなわち、保育料無償化とはいうものの、筆者のケースだと、延長保育料と給食費合わせて月額11,500円が継続して必要となるということです。

消費税増税が家計に与える影響は?

保育料無償化は嬉しいニュースであるものの、その財源の一部は10月からの消費税増税によってまかなわれるのを忘れてはいけません。

この10月から消費税が8%から10%に上がりますが、それによる家計への影響はどうでしょうか。総務省の2018年度家計調査による2人以上の世帯の年間家計消費支出のデータをもとに、非課税品目と軽減税率を考慮した上で計算すると、年収によって支出金額は異なりますが、ざっくりですが月額3,000円~5,000円程度支出が増える見込みとなります。

このように、無償化だけに注目すると、全額ではないにせよ月々の負担が減ることになりますが、消費税増税などを含めて考えると、この10月を機に家計の見直し・整理をすることが重要となってきます。

月々の保育料負担が減る分、少し生活に余裕が出ると考え、気付かないうちに財布のヒモが緩み、支出が多くなってしまいがちです。そうならないためにも、重要なのは、月々の負担軽減分が果たしていくらになるのかを把握し、その軽減分をどう活用するかの方向性を決めることです。

ただ保育料負担が減って家計が楽になったと喜ぶのではなく、ご家族の理想の生活を実現するために、「教育費の準備」「住宅購入・ローン返済」「老後の準備」など経済的な目標に優先順位を付け、それぞれの期間や金額に合わせた貯蓄計画につなげてほしいと思います。

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