その写真、公開して大丈夫?「デジタルタトゥー」「デジタル誘拐」の闇とは
LIMO / 2019年9月28日 18時15分
その写真、公開して大丈夫?「デジタルタトゥー」「デジタル誘拐」の闇とは
電子機器やSNSが発達した現代、インターネット上に写真を投稿することはとても簡単になりました。SNSに写真を公開して日記のように使ったり、シェアしたり…とさまざまな使い道があって便利なものの、トラブルの原因となってしまうことも。
人が写っている画像をインターネット上に公開すると、あとから消したくても消せないという事態になってしまうことも考えられます。そこで今回は、SNSに画像を公開する際に気をつけたいことや「デジタルタトゥー」についてまとめました。
デジタルタトゥーとは?
そもそも「デジタルタトゥー」はどういうことなのかというと、インターネット上に公開した画像や書き込みは、あとから削除しようと思っても難しいということを意味する言葉です。
インターネット上に公開した画像は、だれでも保存がしやすいという特徴があります。そのため、自分でインターネット上に公開した画像をあとから削除したとしても、別のだれかがその画像を保存していた場合、再びインターネット上で拡散されてしまうという危険性もあるのです。
インターネット上に画像を公開する危険性とは?
画像を公開するのはリスクが伴う
SNSなどインターネット上に画像を公開すると多くの人に見てもらえる機会が増え、「いいね」などの反応をもらえることから活用している人も多いと思います。
しかし、インターネット上に個人情報を含む画像を公開することは、デジタルタトゥーなどのリスクを負うことにつながることを忘れてはいけません。
1.特定されてしまう
子どもや親、友人などの顔が写っている画像をインターネット上で公開したり、名前を隠さずそのまま書き込んでしまったりすると、簡単に個人を特定されてしまう場合があります。
また、「顔をスタンプで隠したから安心!」「名前は出していないから大丈夫!」と考えている方も多いと思いますが、実はそれ以外の要素からも特定されてしまう場合があります。
例えば、子どもの顔は隠したけれど制服を隠していない場合、そこから子どもが通っている幼稚園や小学校などを特定されてしまうことがあります。人の顔が写っていない写真でも、風景からどのあたりが生活圏なのかを調べられてしまうこともあるので注意が必要です。
気づいて急いで削除したとしても、画像を保存されたりスクリーンショットを撮られたりすると、再度画像を公開されてしまう可能性も考えられます。
2.ストーカー被害にあう可能性も
インターネット上に公開した画像から家や幼稚園などが特定されてしまうと、いたずらをされたりストーカー被害にあってしまったり…という可能性もあります。
デジタルタトゥーの危険性を理解して画像を取り扱わなければ、大事な子どもにまで実害がでてしまうことも考えられるでしょう。
3.デジタル誘拐
インターネット上に公開した画像を使い、なりすまし被害を受ける場合もあります。
インターネット上に公開した子どもの写真を勝手に使用し、まるで自分の子どもであるかのようにアカウントにアップしていたということも。
こうした他人が子どもの写真を自分の子どものように公開することを、「デジタル誘拐」と呼びます。自分が知らない間に子どもが写っている画像が使われ、たくさん拡散されてしまうと完全にインターネット上から消すのは難しくなってしまいますよね。
SNSなどを子どもの成長日記のように使用するのもいいですが、気をつけないとこういった危険性もあります。
4.無断転載されてしまう
画像を保存されてしまうと、そのあとどういったことに使用されてしまうかはわかりません。無断で不特定多数が閲覧できる掲示板などに転載されてしまうことも考えられます。
転載された画像を使ってコラージュ画像を作られてしまう場合も。
自分が知らぬところでどんどん拡散されてしまい、削除依頼も間に合わず子どもが写った画像がずっと残り続けてしまうこともあります。
5.子どもにショック与えてしまう
子どもが大きくなってインターネットを使うようになったとき、自分が幼いころの画像がインターネット上で拡散されているのを見つけてしまったら、悲しい思いをしてしまう可能性もあります。
デジタルタトゥーで子どもに悲しい思いをさせないよう、画像の管理はしっかりしなくてはいけません。
個人情報が含まれる画像の管理方法
個人情報が洩れそうな部分は隠す
デジタルタトゥーはこわいけれど、可愛い我が子の写真を見てほしいという気持ちもありますよね。その場合は、いくつかの対策を行うようにしましょう。
子どもの顔が写っている画像を公開する場合は顔を隠すのはもちろん、背景などにもぼかしをかけてわからないようにするのがおすすめです。
特定の人のみが閲覧できるアカウントに公開する
SNSには、フォロワーのみが閲覧できるようにする機能が実装されているものもあります。そういった承認した人のみが閲覧できるアカウントを活用することも考えておきましょう。
不特定多数の人が画像を保存できる環境よりも安心感があります。
位置情報は必ずオフにする
画像を公開するときに気をつけたいのが、位置情報です。位置情報がオンになったまま画像をインターネット上にアップしてしまうと、簡単に場所がばれてしまうことも。
画像といっしょに家や生活圏の情報も漏洩してしまっては、とても危険です。
公開許可を取る
我が子のほかに子どもの友だちが写っている写真を公開したいときは、画像を公開していいか相手の親にきちんと許可を取るようにしましょう。
また、自分の子どもが写っている画像を勝手にインターネット上に公開されないように、話しておくことも重要です。
個人情報が含まれる画像の取り扱いには気をつけて!
スマートフォンやSNSが発達し、簡単に写真を撮ってシェアできる時代になったことはデメリットだけではなく、子ども成長の記録として使ったり気軽にメッセージを送れたりとメリットもあります。
しかし、一度公開された画像はインターネット上から消すのはほぼ不可能で、自分が消したいと思ったときには手遅れ、ということも。そうならないように、個人情報の取り扱いには気をつけて、上手に活用できるといいですね。
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