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識者に聞く:消費税増税に伴うキャッシュレス・消費者還元事業を有効活用するには?

LIMO / 2019年10月6日 20時45分

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識者に聞く:消費税増税に伴うキャッシュレス・消費者還元事業を有効活用するには?

いよいよ10月1日から始まった消費税増税。この消費税増税に伴い、国が「キャッシュレス・消費者還元事業」を打ち出したことはすでに多くの人がご存知でしょう。これは消費税率引上げ後の9カ月間限定で、登録している対象加盟店の利用で最大5%の還元が受けられるシステムで、日本全体のキャッシュレス化を後押しすると予想されています。

一方、一口に「キャッシュレス」と言ってもクレジットカードやコード決済、電子マネーなど、そのスタイルはさまざまであり、使い方もより複雑になっています。そこで最速1分で作れるVisaカード「バンドルカード」を運営する株式会社カンム代表取締役社長・八巻渉さんに、増税後のキャッシュレス決済について気になることを聞きました。

自分で情報を取りに行き、調べることが「キャッシュレス・消費者還元事業」のカギ

――「キャッシュレス・消費者還元事業」は一見すると非常に分かりにくいシステムになっていると感じます。消費者が有効活用するために必要なことは何でしょうか。

八巻渉さん(以下、八巻):「キャッシュレス・消費者還元事業」では、大手量販店などの大企業はポイント還元の対象にならないといった特徴があります。ですので、還元を受けるためには、まず買い物や飲食をするお店が対象になっているのかどうかを、経産省が公開しているサイトおよび専用アプリで確認することをおすすめします。

また、対象の決済手段もお店ごとに異なるのでその確認も必要でしょう。有効活用するためには、根気強くお店ごとに調べるしかないというのが現状です。

一方で、Amazonや楽天のようなECサイトでも出品者が中小企業であれば対象となり、わかりやすい「キャッシュレス・消費者還元事業」マークがつく仕様になっているので、これを機に積極的にECサイトで買い物するスタイルに切り替えるのも悪くはないでしょう。

―― 今なおとても盛り上がっている印象のコード決済ですが、株式会社ジャパンネット銀行が発表したキャッシュレスに関する調査でも、「スマホ決済(コード決済)は、ポイントや割引などの特典がなければ継続して使用しない」と約8割の人が回答しました。このコード決済の盛り上がりは今後も続くと思われますか?

八巻:各社が大々的にキャンペーンを打ち出していますが、一時的なブームだと思われます。決済事業者側が、事前決済や卓上決済など、ポイントや割引特典以外のユースケースを提供できないと利用者が継続して使い続けるのは難しいでしょう。

クレジットカードとコード決済、長い目で見てどちらを選択すべきか?

―― 一方で、クレジットカードをやめてコード決済だけに絞っている人も多く見受けられます。クレジットカードは保険サービス付帯などのメリットがあるかと思いますが、それ以外にも使い続けるメリットはあるのでしょうか。

八巻:コード決済は前払いしておくプリペイド式が多く、高額決済には不向きという特徴があります。大手の高級ブランドもコード決済を導入しているところは少ないのが現状。ですから、日常の買い物などはコード決済、大きな金額が動く買い物はクレジットカードという使い分けは将来的にも必要となると考えています。

また、クレジットカードもオリンピックを契機に非接触(タッチで決済できる)パターンが普及し始める可能性があり、その場合は少額決済でもクレジットカードが便利になりえます。そして、海外の多くの国では現状クレジットカード(国際ブランド)一択であることや、現状のオンライン決済もクレジットカードが中心ですので、コード決済を機にクレジットカードを使わないようにするのは得策ではありません。

賢くお得に使いたい人はコード決済とクレジットカードをを使い分け、使い分けるのが面倒だという方はクレジットカード一択でいいと思います。ただ、「クレジットカードだと使いすぎるのが怖い」という人は、国際ブランドのプリペイドカードやデビットカードをおすすめします。

―― コード決済も、やはり1つのサービスに絞らずいくつかのサービスをまたぐのが得策でしょうか。

八巻:そうですね。基本的には、ある月はPayPay、その翌月はd払いといった具合に、その時のキャンペーンに応じて全てのコード決済を使うのが最もお得です。残高が分散してしまうデメリットもありますが、残高の有効期限は5年程度と比較的長く設定されています。こまめに少額をチャージしておけば、不安感なく利用できるのではないでしょうか。

ちなみに私は、コード決済の場合、主にPayPay、LINE Pay、メルペイ、d払いの4つをその都度キャンペーンに応じて使い分けています。

キャッシュレス化を加速させる買い物体験の未来

―― 同じくジャパンネット銀行が発表したキャッシュレスに関する調査では、買い物におけるキャッシュレス利用率は、東名阪以外でも約8割と、地方でも進んでいることがわかります。都心と地方のキャッシュレス化の違いは、もうほとんどないのでしょうか。

八巻:消費者還元事業のこともあり、地方でもキャッシュレス手段を使えるお店が広がっています。加えて、そもそもそうしたお店は地方でも基本的に大手加盟店(コンビニや大手スーパー、ファミレス、カー用品)が中心です。個人店の普及率については、都心でも地方でもそこまで大きく変わらない気がしています。

違いがあるとしたら交通系ICでしょうか。地方では電車に乗らない人が多いため、どうしても交通系ICの普及率は都心と比べると低い印象です。

―― これからの買い物はそもそもの値段が安いものを買うよりも、いかに消費税を払わないか、ポイント還元を受けるかに注力する人が増えるのかなと思います。これからの世の中のお金の使い方や買い物動向について、どのような未来を予想されていますでしょうか。 

八巻:今回の増税を機にキャッシュレス化が一気に進むことは考えにくいです。ポイント還元を受けることに注力している人は、既にある程度コード決済等を使い分けているので大きな変化はないでしょう。一方、コード決済等の使い分けをしていない人においては、ほんの少し節約意識を高めるくらいの変化でしょう。

日本全体を見ても、今まで年1%程度の成長だったキャッシュレス比率は、今年から来年にかけては2%程度の成長、その後は1%程度の成長が続いていくという巡航速度の変化しかないと考えます。

ただ、キャッシュレス決済手段に関係なく、ドローンや自動運転の進化により、買い物体験の未来の方が先に大きく変化する可能性を秘めていると思います。スーパーに行かなくても商品が30分以内に届く、コンビニに行かなくても家の前まで棚が来る、といった買い物体験が広まる結果として、キャッシュレス決済が進むシナリオはありうるのではないでしょうか。

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