生活がワンランクアップする行動とは? 意外と気づかない費用対効果のポイント
LIMO / 2019年10月13日 19時45分
生活がワンランクアップする行動とは? 意外と気づかない費用対効果のポイント
10月に入り、「行楽の秋」というフレーズを目にすることが多くなってきましたが、話題の場所や旬の行楽地に出かける計画を立てたりしていますか?
「モノだけでなく日々のアクティビティーの中でも資産づくりの考えが応用でき、結果的に生活もワンラックアップする」と言うのは、企業や高額所得者に資産形成のアドバイスをしている資産形成アドバイザーの垣屋美智子さん。
※本稿は、垣屋美智子著『使えば増える!お金の法則―ワクワクしながら資産づくり―(https://www.amazon.co.jp/gp/product/4788715910/ref=as_li_qf_asin_il_tl?ie=UTF8&tag=graceblue01-22&creative=1211&linkCode=as2&creativeASIN=4788715910&linkId=77fad6563ea9120437919a4e1f58a8de)』(時事通信社)の一部を再編集したものです。
激混みの場所に行くのは、より”コスト”がかかる
モノを選んで購入するだけが、今日から始められる資産形成ではありません。日々のアクティビティーの中でも、資産形成のマインドは応用できます。
長く使うモノを選ぶとき、必然的にその候補から落とされていくのは流行りのモノでしょう。今年の流行りの色やスタイルは、来年には古くなってしまうので、多くの人は買わないと思います。
では、出かける場所はどうでしょうか。
活動的に過ごすことは、生活を楽しむ上で大切で、必ずしも浪費とはいえませんが、あえて資産形成の観点でいうと、人気スポットや人が多く集まる場所は、需要が供給を上回っており(需要>供給)、本来の価値以上のコストや時間がかかりそうです。
「人気のある場所に行くのは、やめた方がよい」とまでは言いませんが、コストがよりかかっているということを知っておくことは大切です。
たとえば、ディズニーランドのように年間を通して人気スポットである場合は、すでに混んでいることが定着しており、需給のバランスが「需要>供給」の位置で落ち着いているので、「それでも行く」、あるいは「行かない」という選択肢しかありません。
イースターやハロウィンなど、期間限定のイベントがうまく提供されており、供給をうまくコントロールして、私たちが時期をずらして行くということができない状況をつくり出しています。実際に私たちが行ったときの体験がよかったからこそ、「需要>供給」のバランスが維持され続けているのです。
一方で、時期をずらせば「需要>供給」が「需要=供給」、もしくは「需要<供給」になるケースもあります。
たとえば、ニューヨークのハンバーガーショップのシェイクシャック(Shake Shack)。日本 の第1号店が東京青山外苑前にオープンした際には、メディアでも大きく取り上げられ、毎日、長蛇の列ができていました。
その当時、私は毎日お店の前を通って通勤していましたが、朝早くオープン前から並ぶ人がいて、行列が1日中途切れないという状態でした。けれどその行列も、2号店がオープンしたころから徐々に短くなり、1年もたたないうちに並ばなくても買えるようになりました。
このケースは、需要が減ったというより、供給が時間とともに増えていったために、短期間しか供給不足である時期がなく、旬のモノだったといえます。
供給不足のレアな時期に行ったという体験が重要なのでなく、シェイクシャックのハンバーガーを食べるというのが目的であれば、少し時期をずらせば、より楽に達成できたのです。
レアであることに自分のコスト(時間)をかけるのか、時期をずらすのか、それは自分次第ですが、検討する価値はあると思います。
「流行りや旬をあえて避ける」行動のメリットは?
あえて流行りをまったく無視したニッチな行動をするのも、資産形成になります。
「ニッチ」というのは、要は「大衆受けはしないけれど一定数の需要はある」ということです。大多数に注目されていないからこそ、価格も低めに設定されていることが多いので、費用対効果は優れている場合が多いのです。
私自身は、ニッチなモノが好きなので、激混みの人気スポットよりも、あまり人が行かない場所や、旬でないスポットに行くのが好みです。
最近だと、旅行でポルトガルのカスカイスというところに行ったのですが、友人に旅行先を話すと、「あんまりステータスシンボル(社会的地位を象徴するモノ)じゃないところに行っているよね。ほら、パリとかニューヨークとかハワイとかなら、『ザ・海外旅行』って感じで分かりやすいし、ステータスも高い感じじゃない」と言われました。
確かにポルトガルは歴史もありますし、ポートワインをはじめお酒や食事もおいしいのですが、決して「うらやましい」という言葉が最初に出るところではないかもしれません。
実際、ポルトガルに行く経由地として滞在したパリには中国人がわんさかいましたが、ポルトガルでは中国人にほとんど出会いませんでした。中国人にとっても、ポルトガルはまだニッチな国のようです。
私はといえば、大西洋を望むホテルに宿泊して、昼は世界遺産を巡ってポルトガルの歴史を知り、夜はおいしいワインと新鮮な魚介類を食べて、新しい知識の吸収と珍しい体験ができた上に、リーズナブルな価格でホテルに宿泊することができ、とても満足しました。
モノだけでなく、行く場所を選ぶときにも、流行りや旬のモノばかりに価値を見いださずに、「経験や知識が得られる」という理由で選んだりすると、「人間力」という資産になりますし、コストパフォーマンスもよいということになるのです。
ルール:モノでも旅行でも、流行りや旬を追うのではなく、自分にとって本当に価値ある場所を選ぼう
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