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夫との「別れ」を望む妻たち。3人の女性が選択した離婚のカタチとは

LIMO / 2019年10月20日 20時30分

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夫との「別れ」を望む妻たち。3人の女性が選択した離婚のカタチとは

離婚に至った原因は夫婦によってさまざま。ドラマで見るような「派手にケンカをした」「不倫をされた」というケースばかりではありません。

では、世の中の離婚した人たちにはどのような背景があったのでしょうか。夫との離婚を望んだ3人の女性が選択したケースをみながら、「離婚」について考えてみましょう。

離婚に至った動機は?

「常に上から目線とか、まあ小さなことの積み重ねとは思うのですが…。」と語るのは、先日10年以上連れ添ったご主人と離婚をしたというMさん(40代)。「ある日、主人が、私の肩に軽く触れたんです。とっさに思ったのは『嫌、触らないで』。なんていうか、その時に気づいたんですね。もう触られるのも嫌なほどに、主人を嫌いになっていたことに…。そうなると、もうダメですね。同じ空間にいるのが苦しくて。このまま年齢を重ねるのかと思ったら耐えられず、主人に頭を下げて、別れてもらいました。」

なかには、Mさんのように、「どれが決め手とはいえない。」という人もいるようですが、司法統計(平成30年度 婚姻関係事件数)では、離婚の原因は以下のようになっています。

【夫からの申し立て】
1位:性格が合わない
2位:その他
3位:精神的に虐待する
4位:異性関係
5位:家族親族と折り合いが悪い

【妻からの申し立て】
1位:性格が合わない
2位:生活費を渡さない
3位:精神的に虐待する
4位:暴力をふるう
5位:異性関係

1位は男女共通して、「性格が合わない」という結果でした。また、男女ともに「精神的な虐待」が上位に登場している点にも注目です。

これは、どのようなケースが考えられるのでしょうか。内閣府男女共同参画局HPの「ドメスティック・バイオレンス(DV)とは)(http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/data/pdf/dv_data.pdf)」をもとにした、精神的な虐待の例をみてみましょう。

・大声で叫ぶ
・実家や友人との関わりを限定させる、電話や手紙などを徹底的に確認する
・相手の会話に反応しない
・人前で罵る、命令口調で話す
・相手の大切なものを破壊する
・子どものことを持ち出して脅す

このような言動に振り回されているうちに、「自由になりたい」と感じた人が多いのでしょう。Mさんのご主人は「常に上から」だったといいますから、大なり小なり、Mさんにとって、精神的な虐待だと感じられる部分があったのかもしれません。

定年離婚を考えている人も

2人目はTさん(50代)。「主人が、あと2年で定年なんですが、それを機会に離婚したいと思っています。子供もみんな就職しましたしね。主人は、定年後は、私と旅行とか、あれこれ考えていたようですが、私はもうたくさん。だって、旅行に行くとなれば、準備も手配も私なのに、現地に行ったらすべて彼に合わせないといけないんですよ。そんなのがずっと、続くんだと思うと、もううんざり。残りの人生ぐらい好きに生きたい。」

「うちは結婚生活が長いから大丈夫だ」と安心してはいませんか?結婚から長い年月が経っているからといって、離婚の可能性がゼロになったわけではありません。なぜならTさんのように感じている人もいるからです。

明治安田生活福祉研究所は、1万2,000人の男女に「人生100年時代の結婚に関する意識と実態」を実施しました。その結果、「定年を機に離婚しようと考えたことがある」と回答した40~64歳の男女の割合は以下の通りとなっています。

子どもがいる既婚男性…19.6%
子どもがいない既婚男性…11.1%

子どもがいる既婚女性…28.1%
子どもがいない既婚女性…13.3%

こうみると、子どもがいる家庭は定年離婚を考える割合が高いといえます。「離婚したいが、子どもがある程度成長するまで踏み切れない」というケースが多いのかもしれません。

では、なぜ定年離婚を視野に入れるようになったのでしょうか。その理由を男女別に聞いてみました。

【男性】
1位…「配偶者からの愛情、配偶者への愛情を感じないから」(37.6%)
2位…「退職後に毎日配偶者と家で一緒に生活するのは耐えられない」(27.8%)
3位…「性格・価値観の不一致に耐えられなくなった」(27.4%)

【女性】
1位…「退職後に毎日配偶者と家で一緒に生活するのは耐えられない」(45.1%)
2位…「性格・価値観の不一致に耐えられなくなった」(33.2%)
3位…「配偶者からの愛情、配偶者への愛情を感じないから」(30.2%)

妻からの愛情不足を感じる男性が目立つ一方、女性は長時間夫と顔を合わせたくないと考えているケースが多いようです。「主人在宅ストレス症候群」「夫源病」といった言葉が登場したのも、このような背景が関係しているのかもしれませんね。

「卒婚」という選択肢も

「世間的には、実家の手伝いで戻っている…みたいなことにしていますが…。まあ、いわゆる『卒婚』というスタイルですね。」語るのは、Yさん(60代)。「夫婦仲がもともとあまりよくなくて、ずっと定年離婚をしようと思っていたのですが、そんなときに母の具合が悪くなって。何度か、数週間泊まり込みで帰っているうちに、ふと、別れなくても、こうやって、ただ離れて暮らすっているのもありなんじゃないかと思ったんです。」

最近では、離婚はせず配偶者にできるだけ干渉しない「卒婚」を選ぶ夫婦も増えています。こうすることで、夫婦が各々のライフスタイルを満喫できるメリットが得られるという考え方も。

先ほどの調査では、卒婚を「良い」「どちらかと言えば良い」と回答した60代前半の割合は、男性61.4%、女性78.7%と高い数字になっています。定年を機に離婚を考えている人は、「卒婚」も視野に入れながら夫婦で話し合ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

お互いにとってちょうどいい距離感を保てるなら、卒婚をするのも1つの選択肢です。「性格が合わないから離婚しかない」と捉えるのではなく、それぞれの夫婦にあった過ごし方を探してみましょう。いま一度、理想の老後生活を確認しあっておくのも大切ですよ。

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