投資志向が強まっている確定拠出年金加入者。特に顕著な年代は?
LIMO / 2019年11月3日 19時45分
投資志向が強まっている確定拠出年金加入者。特に顕著な年代は?
確定拠出年金資産の過半数が元本確保型金融商品に
確定拠出年金(DC)という言葉がメディアに登場する回数が増えています。自分の年金を自分の指図で運用できる点、拠出額が所得控除になる点、投資そのものの収益が非課税になる点など、投資による退職後の生活のための資産形成に活用できる口座としてDCが認識されてきたのではないでしょうか。
企業年金連合会のホームページに収載されている運営管理機関連絡協議会の「確定拠出年金統計資料」によると、企業型で51.5%の資産が、個人型で60.1%の資産が「預貯金」と「保険」といった元本確保型金融商品に振り向けられています(ともに2018年3月末時点)。資産配分からみると、DCが投資に向かっているとは言いにくい状況です。
確定拠出年金の認知度向上
しかし、サラリーマン1万人アンケートの結果では、そうした状況から少しずつ変わってきたことが窺われます。まず加入者の比率ですが、2019年の調査では、企業型DCに加入していると回答した人は25.7%で、2010年の14.9%から10ポイント以上上昇しています。個人型DCでは2013年の3.7%が12.8%へとこちらも9ポイント強上昇しています。
また、DCに加入しているかどうかについて「わからない」との回答が2010年の29.7%から2019年には17.7%へと減っていて、DCの認知度が上がっていることが窺えます。
2016年以降、DC加入者で投資をしている人が拡大へ
さらに大切なことは、DC加入者のうち投資をしていると回答している人が増えていることです。
年代別にその動きをみたのが下のグラフです。DCへの非加入者(「加入していない」と「わからない」の回答の合計)における投資をしている人の比率はほとんど横ばいになっています。しかし、企業型DCの加入者の場合には、投資をしていると回答した人が2015年をボトムに反転上昇しています。
特に20代は2010年の比率を上回るところまで上昇し、30代でも2010年並みに戻っています。40代、50代となるとまだ2010年の水準を上回るまでには至っていませんが、しっかりと回復傾向を見せています。
若年層の加入者の方がより投資を見直している姿が窺えます。
個人型DCの加入者は、これまで拠出額が所得控除となる税制上のメリットを重視して、たとえ投資収益に対する非課税のメリットがなくても元本確保型商品に資産を振り向けてきました。しかし、最近加入している人はそもそも投資をすることを前提に口座を開設していることもあって、投資をしている人の比率は大きく上昇しています。
2017年のiDeCoの対象範囲拡大以降、最初のデータとなった2018年はどの年代でもほぼ6割の人が投資を行っていると回答しており、企業型DCの加入者の投資家比率を大きく凌駕しています。
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