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ハロウィーンの経済効果は1000億円以上!起源と今後…「飲酒規制」の渋谷はどうなる?

LIMO / 2019年10月27日 18時45分

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ハロウィーンの経済効果は1000億円以上!起源と今後…「飲酒規制」の渋谷はどうなる?

夏の暑さが和らぎ、少しずつ涼しくなってくる頃から、テーマパーク、飲食店、菓子屋、バラエティショップ、などでは、徐々にハロウィーンモードになっていきます。10月に入れば、もう街はハロウィーン一色です。日本でのハロウィーンの盛り上がりは、近年では、和食や和菓子など、日本独自の文化にも広がりを見せています。

日本記念日協会によると、日本における2019年の「ハロウィーン」の市場規模は、約1,155億円と推計されています(※)。「クリスマス」が6,000億円とも7,000億円ともされる巨大な市場規模で、それに次ぐ位置づけを、「ハロウィーン」「バレンタインデー」「母の日」で競っている状況です。

それにしても、いったいいつから、日本でハロウィーンがこんなにも盛り上がってきたのでしょうか?私は、1982年生まれの37歳ですが、小さい頃にはハロウィーンのイベントを行ったという思い出がありません。外国の季節行事として認識していましたが、あまり日本には根付かないとも言われてきたと記憶しています。このような大規模な盛り上がりは、最近始まったように感じています。

今回は、ハロウィーンの起源や、どのように日本で定着していったのか、見ていきます。

ハロウィーンの起源

ハロウィーンはどのように生まれたのでしょうか?

ハロウィーンは、アイルランドやスコットランド、古代ケルト人のドイルドの信仰が起源だと言われています。ケルト人にとって1年の初めは11月1日であり、1年の終わりが10月31日。この日には、秋の収穫を祝うと共に、この世と霊界を自由に行き来できる時期であり、死者の霊が家族を訪ねてくると信じられていました。この時に悪霊も一緒に来ると信じられており、不気味な仮装で悪霊から身を隠し、魔よけのために焚火をしました。

このように、元々は古代ケルト人の宗教的な祭りからスタートしていますが、現在、アメリカなどでは宗教的な意味合いはほとんどなく、民間行事のひとつとなっているようです。

先祖の霊を迎えるという意味では、日本の盆踊りにコンセプトが近いと言えます。収穫を祝うという意味では、日本各地で開催される収穫祭でしょうか。

また、私の生まれた名古屋では、「和製ハロウィーン」とも呼ばれる、「お月見どろぼう」という行事があります。中秋の名月の時期に、子どもたちが各家を周り、お菓子やお団子をもらう風習です。お祭りの目的や風習は国や文化を超えて、相通じるものがあるというのは興味深いです。

日本に定着したハロウィーン

日本ではハロウィーンはどのように広まり、進化したのでしょうか?

日本で初めてハロウィーンを取り扱ったのは、1970年代、キデイランド原宿店であると言われています。その後、1983年には、同キデイランド原宿店がハロウィーン商品の販売促進のために、ハロウィーンパレードを行いました。

ハロウィーンの認知度が急激に上昇したきっかけは、1997年に東京ディズニーランドで開かれた「ディズニー・ハッピー・ハロウィーン」での仮装イベントです。それ以来、東京ディズニーリゾートでは、ハロウィーンが秋の恒例イベントとなっています。

2000年代後半には、菓子メーカーがハロウィーンに着目し、ハロウィーン商品を毎年販売するようになりました。さらに、バラエティショップなどで仮装用品の販売が始まるなど、多方面からハロウィーンが急速に広まっていきました。とくに仮装については、もともとコスプレ文化に馴染みがあった日本では親和性も非常に高く、「悪霊から身を隠すための仮装」の範囲を大きく超えて、何でもござれのコスプレとして、独自の方向で進化していきました。

また、ハロウィーンのイベントが「SNS映え」することもあり、SNSの普及がハロウィーンのイメージの拡散を強く後押ししたと考えられます。

ハロウィーンが盛り上がりを見せる一方で、パレードの騒動や、ゴミの散乱、酔っ払いによるトラブルなどが多発するようになりました。とくに昨年は、渋谷で大量の逮捕者が出るなど、大きな社会問題となりました。これを受けて、今年の6月には、渋谷区議会でハロウィーンの路上飲酒を規制する条例が可決されています。

おわりに

日本のハロウィーンの盛り上がり方には、賛否両論ありますが、大きな経済効果があるのも事実です。日本人はクリスマスのように、本来は宗教的な行事も、恋人や家族と楽しむイベントとして受け入れ楽しんでいます。

ハロウィーンも、マナーを守って楽しむ分には、四季の美しい日本の季節行事の1つとして、また、大きなビジネスチャンスとして、盛り上がっていくことでしょう。

ハロウィーンは海外発の若者の文化という印象がどうしても強いですが、それを受け入れるのも日本文化の柔軟性。今年は、自分たちなりの方法で、ハロウィーンを楽しんでみてはいかがでしょうか。

【参考】
※「2019年の「ハロウィン」の推計市場規模は前年比約7%減の約1155億円(http://www.kinenbilabo.jp/?p=779)」一般社団法人日本記念日協会 記念日文化研究所
 

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