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ゆるくてやさしい漫画「ハンコ都道府県シリーズ」 ハンコ人間の県民性が面白い!

LIMO / 2019年11月11日 20時25分

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ゆるくてやさしい漫画「ハンコ都道府県シリーズ」 ハンコ人間の県民性が面白い!

沖縄県で大変ショックな事件が起きました。沖縄県民にとってふるさとの象徴だったものが焼失してしまったことは、みなさんの記憶にも新しいことかと思います。その事件の直後、Twitterには次の漫画が投稿されました。


「そしたらまた立ち上がれるから」


膝を抱えてすわり込む沖縄。そっと歩み寄って隣にすわる熊本。
「大丈夫ばい」
「ばってん今は思いきり泣いてよか」
熊本は知っています。大切なものをなくしてしまうつらさと、それでも必ず復興できることを。

2016年の地震で重要文化財の熊本城は倒壊・崩落の被害がありましたが、今年2019年には大天守の外観が復旧し、特別公開にまで漕ぎつけました。まだ完全ではありませんが、熊本は着実に復興しつつあります。沖縄もきっと、近い将来に立ち上がることができるでしょう。

昨年には、このような作品も投稿されていました。


「『みんなついてるぞ』
代表で東北を描きました。全国のハンコたちも応援しています!」


こちらは昨年2018年の北海道胆振東部地震の頃の作品です。誰かが傷ついたときはほかの誰かが助けるやさしい世界がここにはあります。ハンコの都道府県たちの世界は私たちの望む世界でもありましょう。漫画の世界だけでなく、実際にそうでありたいものです。

ハンコの都道府県たちが県民性という個性を発揮!

ハンコの顔を持った人型の都道府県たち。似た姿のハンコ人間なのに表情も個性も豊かでいきいきと活動します。ご当地の催しや名物なども登場して「おらが町」の愛しさ楽しさがハンコの都道府県たちには溢れています。

日本は小さい国ですが、それでも各地方に独特の行事や名物や県民のこだわりがあります。ここでは東北の特徴的なお話を2つ、ご紹介しましょう。まずは「芋煮」のお話です。


「防衛システム」


すっかり有名になった山形県 vs. 宮城県の芋煮戦争。秋の風物詩です。基本は里芋、こんにゃく、長ねぎ、人参などが入る芋煮ですが、山形県では牛肉を使い醤油ベース、宮城県では豚肉を使い味噌ベースの味つけをします。どちらも「うちが本家で正統派」と譲りません。

青森県を除く東北地方では各地で「芋煮会」という行事が行われますが、福島県では特に「きのこ山」と呼ばれるものもあり、その名の通りきのこをたくさん入れます。ハンコ漫画でも福島がきのこをたくさん鍋に放り込んでいます。青森県ではせんべい汁がよく食べられています。

激しく対立し合う山形と宮城ですが、ほかの5県が仲よくその邪魔をしているのが何だか微笑ましいですね。


「納豆戦争水戸前線」


こちらは納豆のお話。茨城県水戸市は納豆生産量が日本一の地として全国的に有名ですが、消費量は実は福島県が日本一なのです。納豆に関しては常に日本一でいたい水戸が福島に「あんま納豆食うなよ!!」と怒っています。福島としては理不尽?

納豆をたくさん買ってたくさん消費する福島は当然、納豆大好きなのですが、日本一の理由はそれだけではなかったのです。

「だって水戸が!! おいしすぎる納豆作るせいだばい!!」

こう言われては水戸も福島を責め続けるわけにいきません。でも素直になれないツンデレ水戸なのでした。対立しているようで仲がいいですね。仲がいいのはいいことです。

ハンコで漫画を描いたのはなぜ? 作者のビキさんに聞きました

「ハンコ都道府県」シリーズの作者、ビキ(@biki203)さんは福島県ご出身。犬派だそうです。

あるときハンコを紙に押して、身体を描き足してみたら妙に味のあるキャラクターになったので、都道府県の名のハンコを買い集めて漫画を描いてみたのが「ハンコ都道府県」シリーズの始まりだと教えてくださいました。

顔の部分がハンコだといつも同じ顔で表情の変化がありませんが、ハンコを押す角度を変えたりちょっとした動きをつけたりして、喜怒哀楽を表現するようにしているとのことです。その方が実際に表情を描くよりも豊かな表現ができるという発見があった、とビキさんは仰っています。

各都道府県はそれぞれの土地の方言をしゃべります。気をつけてはいるものの、やはり現地の人ではないので、実際の言葉とはいくらか違った言葉になってしまうこともある……ということをビキさんは気にしておられるようです。

ビキさんお気に入りのうちの1作をご紹介します。芋煮ネタと並んでお好きな作品だそうです。


「ぎゃん」


「ぎゃーん行って、ぎゃん行って」……概ね擬音のみで説明される道順。熊本県ではこれで伝わってしまうのでしょうか。一緒にいる長崎がびっくりしています。道順を説明する熊本の手が指示するように動いていたり、電話が切ると「チン」と音がする黒電話なのがかわいいですね。

まとめ

ハンコの顔を持つシンプルな造形のキャラクターがゆるくやり取りする「ハンコ都道府県」シリーズは、絵柄にもストーリーにも嫌味や毒気がなく、気取ったところもないので気軽に安心して読める漫画です。

さらには、ゆるい雰囲気の中に通奏低音のようにやさしさが漂っていて、つらいときにも穏やかなときにも楽しめます。「ちょっとした隙間の時間にクスッと笑える話をゆるーく描けたら」とビキさんは今後の希望を述べておられますが、その通りの漫画と言えましょう。

また、ビキさんは全国津々浦々を旅して見聞したものをハンコで紹介したいともおっしゃっています。これからもゆるくて楽しい「ハンコ都道府県」シリーズが読めそうです。あなたの「おらが町」も登場するかも?

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