起業家がベンチャーキャピタルから資金調達するメリット・デメリットとは? 審査のポイントは?
LIMO / 2019年11月18日 10時20分
![起業家がベンチャーキャピタルから資金調達するメリット・デメリットとは? 審査のポイントは?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_14452_0-small.jpg)
起業家がベンチャーキャピタルから資金調達するメリット・デメリットとは? 審査のポイントは?
成長志向のベンチャー企業にとって、ベンチャーキャピタルは資金調達先として重要な役割を担っています。ベンチャーキャピタルからの資金調達のメリットやデメリットと投資審査でのポイントについて見ていきましょう。
ベンチャーキャピタルから資金調達を受けるメリット
1. 返済の必要のない資金を調達できる
ベンチャーキャピタルからの投資は、増資となり会社の純資産になります。純資産は返済する必要のない資金ですので、資金計画に余裕がでます。
2. 外部からの評価が上がる
純資産が潤沢になることで優良な会社として評価され会社の格付けがあがり、金融機関からも融資が受けやすくなります。さらにベンチャーキャピタルの質により、「あのベンチャーキャピタルが投資している会社」として、外部からの評価も上がります。
3. 経営支援を受けられる
ベンチャーキャピタルによっては、投資先の経営にアドバイスしたり、関与したりして投資先企業を応援してくれるところがあります。いわゆるハンズオン支援というものです。投資先同士の会社や関係する会社を紹介し販路開拓や技術支援など、実務的なバックアップが期待できます。
ベンチャーキャピタルから資金調達を受けるデメリット
1. 経営に関与される
出資を受けると株主になるため、持ち株比率によっては役員を入れさせられたり、会社の意思決定に関与してこられたりすることがあります。これらは自由な経営を阻害する要因になります。
2. コミュニケーションが増える
投資した企業が事業計画通りに事業が進められているか、障害になっていることはないかなど、ベンチャーキャピタルに定期的ないし不定期での報告が求められます。
3. 意思決定に時間がかかる
事業を行うにあたり各株主の意向を聞かなければならず、場合によっては意思決定に時間がかかることが考えられます。議決権によっては経営陣の独断で意思決定することもできますが、株主の意向に沿わない決定を行った場合、後の増資の際に追加資金を出してくれないということも考えられるため、主要株主の意向は無視できないでしょう。
投資審査のポイント
1. スケール性
スケール性とは、将来性があり成長の可能性があるかということ。言い換えると、世の中を変えてしまうような革新性を持ち、新たな市場を作る先駆者的な役割を担えるかどうかです。投資した金額が何十倍、何百倍にもなるくらいの可能性を秘めているどうかがポイントになります。
2. 競争優位性
競争優位性とは、他社が真似できないような特徴を持っているかどうかで判断されるものです。独自のノウハウやテクノロジー、知的財産権などが該当します。行おうとしている事業にスケール性があるとしても、他社が安易に真似できるようでは成長は期待できません。
3. 経営者
経営者個人がどのような人物か判断されます。これまでのキャリアや実績はもちろん、事業に対するやる気や思い、成功させるという強い意思はあるか、人間性、財産状況、人脈など、人様の大金を投資するに値する人物かどうかを判断します。
4. メンバー
成長著しいベンチャーには良いメンバーの存在が不可欠です。メンバーの役割は何か、その人物のキャリアや実績も大きなポイントです。参加メンバーのなかで、過去ベンチャー企業立ち上げで実績を上げてきた人がいると、成功可能性が上がると期待できます。
5. 決算内容
決算書や試算表も評価されます。これまでの売上や利益の状況、お金の使い道など貸借対照表や損益計算書はしっかりと確認されます。たとえば役員報酬が高額だったり、代表者への多額の貸付があったりすると要注意となります。
ベンチャーキャピタルからの資金調達を検討している場合は、税理士や中小企業診断士など起業の専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
クラウド経営管理システムを提供する「ログラス」、Sequoia HeritageとALL STAR SAAS FUNDを共同リード投資家とし、シリーズBで70億円の資金調達
PR TIMES / 2024年7月31日 16時45分
-
“ガラパゴス的風習”? 取引先同士の「株の持ち合い」解消が進むワケ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月26日 10時30分
-
大企業人事部の業務改革を推進 牧野正幸率いるパトスロゴス、シリーズAの資金調達を完了
PR TIMES / 2024年7月23日 13時15分
-
SaaS経営シミュレーションゲーム「T2D3」リリース決定。日本最大級のスタートアップカンファレンス IVS Kyoto 2024 のサイドイベントの体験会にて、参加者満足度100%を獲得しました
PR TIMES / 2024年7月19日 19時45分
-
F.MED、シリーズAラウンドで4.3億円の資金を調達。マイクロサージャリー支援ロボットの医療機器承認取得に向けた開発や試験を加速へ。
PR TIMES / 2024年7月8日 11時45分
ランキング
-
1一級建築士が断言「18畳以下の部屋は6畳エアコンで十分」「分譲価格が一番高い最上階角部屋は電気代がヤバい」
プレジデントオンライン / 2024年8月2日 6時16分
-
2松屋が「200円台」朝定食を値上げ! 代わりに大幅値下げしたメニューとは? 外食チェーンの「朝食」競争に新展開
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月3日 6時15分
-
3円の暴落どころか紙くず化が始まってもおかしくない…儲けるのではなく資産防衛のため持つべき株と金融商品
プレジデントオンライン / 2024年8月3日 7時15分
-
4老後「都心、田舎どちらに住む?」決める視点は1つ 「田舎の自然」「都会の利便性」で決めるのはNG?
東洋経済オンライン / 2024年8月3日 9時0分
-
5「ハリス大統領誕生」にはまだ多くの関門がある 大統領選まで100日弱、息を吹き返した民主党
東洋経済オンライン / 2024年8月3日 9時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)