経営者の学び方が変わる! ストック思考で到達した答えとは
LIMO / 2019年11月23日 20時20分
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経営者の学び方が変わる! ストック思考で到達した答えとは
成長し続けるビジネスの仕組みである「ストックビジネス」についてお伝えしていく本シリーズ。今回は、ストックビジネス的な情報整理の方法で、私が現在進めようとしている新しい事業について考えます。
「ポイントは何だ?」と何度も問いかける
普段、ビジネスに関する情報が多すぎて苦しんでいるのは自分だけではないと感じています。溢れる情報に踊らされない状態を保てるかどうかが、事業を行う上では非常に重要です。なぜなら踊らされたあげくに選択を間違うと、リカバリーで2、3年ロスすることもあり得るからです。
こう言っているそばから、メールやフェイスブックのメッセンジャーで「今のトレンドはこれ!」という短期で儲かるような情報がやってきます。かと思えば、香港騒乱で日本に移住したい高度技術者を受け入れる案件や、とある成長著しい企業の情報プラットフォームの話などが、会社経営のプロレベルの信頼できる海外、国内の友人からも舞い込みます。
ただし、「本当にいい情報はPRのようなメールではやってこない」。これだけは間違いないと思います。では、こうした情報の洪水の中で私が大事にしてるのは何か。それは裏を取ること、そして何度も「ポイントは何だ?」と問いかけることです。
物事には本質的な価値が隠れているものです。重要なのは、その本質的な価値を一瞬で判断できる状態を維持すること。そして、その価値が将来にわたってストックビジネスになりうるか判断をすること。そうでないと振り回されて終わりです。そこで今回は、私のストック思考の一例、ストック的な情報整理の方法をお伝えします。
ストック思考で考える「経営者向けの教育事業」
私は今、経営者向けの教育事業を考えているのですが、これは競合が多く、違いを打ち出しにくい分野だと思います。
「経営に必要なサポートをする」ということの価値は今も昔も同じですが、昔の経営と今の経営では環境に根本的な差があります。たとえば、人口が減少している、競合が増えた、顧客のニーズが減った、モノが溢れている、企業中心の考え方が通用しない…等々。
しかし、これだけマーケットが大きく変化しているのに、経営に必要なものをサポートするという機能を昔と同じように提供しているところが多いのです。では、これからは何を経営に必要なものとしてサポートしていくべきなのでしょうか。それを考えていきます。
まず、ストックビジネスには長期的な視点というものが不可欠です。その長期的な視点を使って大きなところから絞っていくと、その昔は、軍事力で世界を支配する帝国主義から通貨が世界を支配する時代、つまり資本主義に変わり全ては経済合理性での戦いに移りました。
これが今の私たちがやっているビジネスの世界ですね。その行き着く先がインターネットによる商品の比較になり、際限のない競争の世界に入っていきました。お客様は便利になる一方で、提供側はますます生き残りが厳しくなる世界。
そんな中、これまでの資本主義の考え方には限界があるということに皆気づきだした。そのシンボルがSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)です。今、世界中で話題になっているSDGs、ここに大きな流れが隠れていると私は思います。
本稿ではその詳細には触れませんが、SDGsについては経産省が2019年5月に発表した『SDGs経営ガイド(https://www.meti.go.jp/press/2019/05/20190531003/20190531003-1.pdf)』が参考になると思います。
ここでは、SDGsで私が重要視しているポイントだけをお伝えします
「稼ぐ」から「稼ぎ方」への変化
「人が減少する社会」では「健康で働くことが大切」
経済合理性がないということで今まで注目されなかった市場に向き合い、共創とテクノロジーを使ってそこに経済合理性を作っていく
これらのポイントは、私が日常の仕事でも常に考えておかなければいけないことになってきました。
資本主義の限界と新たな経営者の学び方
今年になって米国最大の経済団体が株主最優先の考えを否定しました。歴史の転換点ですね。資本主義が限界に来ているのを認めたことと同時に、今までとは違う事業の永続性という考え方が生まれているのです。
資本主義も、永続性、つまり人類の発展を長期的に考えた時に出た最適解だったはずです。しかし環境が変われば、その考え方を変える必要が出てきて当然です。私はこう考えます。永続的に続く事業を、外部の人たちとの共創によって生み出すとしたら何ができるか。
これを先のテーマに置き変えてみましょう。今までの経営者教育ならば、「やり方を学ぶ」だったかもしれませんが、これからの経営者の学びというのは、受け身で学んでいくのではなく、外部の人や企業と共創をすることで新たな価値を生み出していくことだと思います。
今までは、商品やサービスは自社内で、つまり自分たちだけで作り提供してきました。これからは、自分たちの得意分野と外部の会社や人の得意分野との共創によって商品やサービスを作っていくということが当たり前になるでしょう。これそのものが今までの資本主義とは違うSDGsの考え方に近いと思います。
私はSDGsを信奉しているわけではありませんし、この考えの行きつく先の姿は分かりませんが、少なくともその方向に世界も国も個人も動いていることは間違いありません。
実は先日、「SDGs × 駐車場」で新たな商品を作りました。これは私の本業ですから普段の仕事をしながら未来を探していくとすれば自然な仕事です。そこで重要なのは、長期的な視点とストック思考によって、将来ストックビジネスとなり得る、成長する市場を作っていくという考え方です。
その考え方に共感する人たちが集まり共に学ぶコミュニティ、つまり「共創が生まれるコミュニティ」の重要性がますます増すでしょう。そして、この「共創が生まれるコミュニティ」が今後の新しい学び方になっていくのではないでしょうか これは新しい学び方というよりもむしろ実践場と言うほうが合っているかもしれません。
おわりに
このビジネスの価値は何か、その価値には連続性があるのか、その価値は体験できるのか、その価値が再現される証拠は何か……。こんな問いかけをいつでもできる外部と繋がる場、仲間、コミュニティ。経営者の新しい学び方はこういう姿だと思います。
私はこれを自分が運営するストックビジネスアカデミーだけでやる気持ちは全くありません。こういう考えに共感していただける世界中の方と共創していきます。この話は、3年後に、ああこれだったかと言われるだろうと確信しています。
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