働く女性の4割が非正規という現実…「私たち、老後が不安でたまりません」
LIMO / 2019年12月3日 19時15分
働く女性の4割が非正規という現実…「私たち、老後が不安でたまりません」
お金に対する不安は人それぞれ。周囲から見れば「あの人は独身だから貯金がたくさんあるはず」と思うような人でも、実際は老後に対する不安を抱えているケースも珍しくありません。
そこで今回は、さまざまな立場の女性に、お金に関する悩みを聞いてみました。彼女たちは、一体どのような状況に陥っているのでしょうか。
おひとりさまのケース
結婚資金や教育資金がかからない独身女性は、貯金に余裕があるイメージを持っている方も多いのでは。しかし、実際は意外な出費の多さに悩まされているケースも珍しくないようです。おひとりさまの女性に、その悩みを打ち明けてもらいました。
「年を重ねるにつれキャリアも積み重なり、収入は初任給の頃よりアップしました。それなら貯金もスムーズに増えていく…と思いきや、支出もそれなりに多くなっていったのです。
とくに30歳を超えてからは、ファッション代や美容代が増加していきました。贅沢をしているわけではないのですが、年代にあった商品を選ぶとどうしても金額が高くなってしまうんですよね。20代の頃と同じブランドの服、同じメーカーの化粧品を使うのは気が引けますし…。
なにより大きな出費だったのが婚活費。結婚相談所や婚活パーティー、街コンなどに参加しているうちに、参加料や入会金でお金がどんどん飛んでいきました。結局結婚相手には巡り合えず、貯金が減ってしまっただけ。婚活を続けたい気持ちはあるものの、お金をかけすぎると老後資金がなくなる…という壁にぶつかっています」
非正規社員のケース
最近では、非正規として雇われている人も少なくありません。たとえ正社員でなくても、仕事があれば安心…とは言い切れないのが現状のようです。
国税庁の「民間給与実態調査(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2018/pdf/001.pdf)」によると、1年を通して勤務した給与所得者は5026万人(男性2946万人、女性2081万人)、そのうち非正規雇用労働者は1167万人(男性354万人、女性813万人)となっています。非正規のうち7割弱が女性で占められ、働く女性の4割ほどが非正規という現実があります。
さらに「平均給与」についてみてみると、正規504万円、非正規179万円という大きな格差があります。
その中でも性別による格差は大きく、正規についても男性560万円に対して女性386万円、非正規については男性236万円、女性154万円となっています。
非正規女性と正規男性の差額は406万円という現実があります。
その実態を聞いてみました。
「就職活動がうまくいかず、非正規としてしか採用されませんでした。給料は正社員より低く、昇給のペースもかなり遅め。でも、『結婚して寿退社すれば関係ない』と思っていたんです。
ところが、周りは『自分と同じくらいの収入を得ている人がいい』と考えている男性ばかり。結婚相談所にも通いましたが、高収入の男性は自分と似た立場の女性を希望している人がほとんどでした。
最近では、いっそのこと独身を貫こうと結婚相談所を退会。老後資金を1人で貯めるため、日々節約に勤しむ毎日です。非正規なので、定年まで働ける保証もありません。自力で老後に備えられるのか、不安が募る一方です」
隠れ貧困OLのケース
収入面や今後の雇用に不安を感じている非正規がいる一方、正社員のOLが貧困状態に陥っているケースもあるようです。一見華やかな生活を送っているように見える、隠れ貧困のOLの方に話を聞いてみましょう。
「収入は安定しているものの、毎月の家賃や奨学金の返済が支出の大半を占めており、貯金がほとんどできない状態です。学生の頃のように友人との食事をファミレスやファーストフードで済ませるわけにもいかず、人付き合いにかかるお金も増えてきました。
その結果、食費をギリギリまで削り、風邪をひいても自然治癒に任せて乗り越えることに。必死に働いているのに貧しい生活を送っている現状が、ふと辛くなる瞬間もあります。
今はなんとか赤字ではありませんが、婚活や結婚に充てるお金はほとんどありません。職場では出会いがないし、出会いを求めに行くお金もない…。もしかして、独身のまま老後を迎え、苦しい老後生活を送ることになるのでは…と悩んでいます」
まとめ
年齢を重ねるごとに増える衣服代や美容代、長期化するほど増えていく婚活費、学生時代の奨学金…。女性たちを悩ませる出費は、決して少なくないようです。
婚活をして結婚を目指す、はたまた独身を貫くことにする…。どちらの道を選んでも金銭的な不安は解消されないため、今後の方針に思い悩むのも無理はありません。「老後のお金を全て婚活につぎ込んでしまった…」なんて事態に陥らないためにも、老後の見通しをしっかりと立てておきましょう。
【参考】
「男女共同参画白書 平成30年版」(第1節 就業をめぐる状況)内閣府男女共同参画局
「平成30年分 民間給与実態統計調査」国税庁
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