会社員もフリーランス化?「自分で稼げる人」に必要なことを社長・個人事業主に聞く
LIMO / 2019年12月8日 20時40分
会社員もフリーランス化?「自分で稼げる人」に必要なことを社長・個人事業主に聞く
最近では、正社員、終身雇用、新卒一括採用などの従来型雇用に大きな変化が起きています。中には体重計測機器大手・タニタのように、社員のうち希望者を個人事業主化する取り組みをしている会社も出てきました。
これからは、会社の看板に頼るのではなく自分の力で稼ぐ時代になるという言い方もされますが、「じゃあどうしたらいいの?」と思う人もいるでしょう。
そこで今回は、社長や個人事業主として活躍している人に、自分で稼ぐための能力や心得について聞いてみました。
何をするにも、とにかく営業力
個人事業主として活躍するAさんは、「とにかく営業力が大事」と語ります。
「何をするにしても、営業をかけないと仕事がもらえない。個人事業主の立場だと、営業がニガテなんて言っている暇はない」とのこと。確かに、個人事業主は自分で仕事を取りにいかねば話になりませんよね。
さらにAさんは、「営業力が必要だと言っても、別に特別なスキルではない。ただ、見込がありそうな人に熱意を持ってアプローチするだけ。そこをどれだけ頑張れるかで成果が変わる」と言います。
また、「個人事業主は基本的に追い詰められている。自分でやらないとほかの誰がやってくれるわけでもないから、営業のセンスがなくてもやるしかない。自分はもともとSEだったから営業力があったわけではないけれど、専門知識と熱意を持ってアプローチする。アプローチ先を間違えなければ仕事は確実についてくる」と話してくれました。
人に敬意を表すること
中小企業の社長であるBさんは、「人に敬意を表することが最も大事」と話します。
「稼ぐためには味方をつくることが肝要。味方がいないと事業を大きくできない。でも、社長をやっている人の中には偉そうにふんぞり返っている人もいる。そういう横柄な態度を取る人は味方を増やせない」とのこと。
確かに、人として愛されないと味方をつくることはできません。社長だからと偉そうにしている人と一緒にいるのは、気分が良くないものですよね。そんな人と一緒に仕事をしたいと思いませんし、この人の力になってあげたいとも思えません。さらにBさんは続けます。
「悪い印象を人は忘れない。一度でも悪い印象を抱いた相手のことは顔も忘れないし、会っても話しかけようと思わない。それを払拭するまでに時間がかかるし、普通はそんなチャンスはないと思ったほうがいい」。
そう言われてみると、悪い印象を持っている相手とは接触しようと思いません。接触しなければ当然、悪い印象がいい印象に変わるほどの時間を共に過ごすことはできませんよね。
無理して仕事を引き受けない
個人事業主として働くCさんは、「気が乗らない仕事は無理に引き受けない」のだそう。
「個人で仕事をしていると、嫌な仕事や気が乗らない仕事も回ってくることがある。そういうとき、無理をして引き受けるとかえって迷惑をかけることもあるし、効率が落ちてしまう。効率が落ちることが個人事業主としては一番避けたいことだし、お互いにいい仕事ができなくてかえって評判を落とすだけになることが多い」と言います。
Cさんは、熱烈なオファーを受けた仕事でも、たとえ高い報酬の仕事でも、「気分よく仕事ができるかどうか」に軸を置いて考えているのだそう。
「どうしてもお金が心配なときとか、臨時の出費があるときにはそういう仕事を引き受けないこともないけれど、結局報酬に見合わない労力やストレスがかかってしまい、後悔することが多い。個人事業主は自分の名前で売っているから、評判が落ちるのは仕事減に直結する」と話します。
自分の名前で売る仕事だからこそ、慎重に仕事を選んでいると言うCさん。断るときには引き受ける時以上に丁寧に断るとのことで、一度断ったとしても違う案件で声をかけてもらえることが多いのだとか。そういう付き合い方をしていれば、仕事が減ることもなさそうですよね。
自分のスキルや成果物にきちんと値段をつける
個人事業主のAさんは、もう1つ大事なことを教えてくれました。それは、自分のスキルに適正な価格をつけることです。
「自分のスキルや成果物に見合わない報酬で仕事を引き受けると、その後引き上げるのが大変だから」とAさんは言います。確かに、会社でもそうですが賃金を上げるのはとても大変なこと。まして、個人事業主として働くAさんが報酬の引き上げを要求するのはひと苦労でしょう。
また、社長を務めるBさんも似たようなことを言っていました。「社員の能力やスキルを正当に評価してあげることが、社員のモチベーションになる。それは社員のお給料だけではなく、仕事を取ってくるときも同じこと」だと。
Bさん自身も会社の営業として仕事を取ってくる立場なので、そう言うのでしょう。
「きちんと仕事に見合った見積もりを出して、しっかり利益を出す。そうしないと、会社としても成り立たないし社員に還元できない。正当な評価というのは何事においても大事」と語ります。適正な金額というのは本当に重要なんですね。
まとめ
今回は、自分で稼ぐためにいろんな経験をしてきた3人から話を聞くことができました。普段は会社勤めであっても、彼らの言うことを「なるほど」と思えた人もいるのではないでしょうか。この先、自分で稼ぐことが求められる時代が来るかもしれません。覚えておいてはいかがでしょうか。
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