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おひとりさまの貯蓄割合は年々減少…単身だからこそ貯められない理由とは

LIMO / 2019年12月15日 19時15分

おひとりさまの貯蓄割合は年々減少…単身だからこそ貯められない理由とは

おひとりさまの貯蓄割合は年々減少…単身だからこそ貯められない理由とは

独身の人は、現在だけでなく老後の生活費も自力で用意しなければなりません。本当にこのままで大丈夫なのか、老後に向けて何か具体的に取り組まなければ…と焦っている人もいるのではないでしょうか。

なかでもそのような悩みを多く持っているのが、おひとりさまの女性たち。彼女たちは、どのような金銭的問題に直面しているのでしょうか。その問題の改善策や、老後資金の貯め方について見ていきましょう。

お金がかかる項目は人それぞれ

独身女性というと、好きなものに好きなだけお金を使えるようなイメージを持たれがち。しかし、むしろ現実では出費がかさんでいるようです。一体どんな費用が発生しているのでしょうか。

「周囲にあわせて、ついブランドの服に手を出してしまいます。1着ごとの予算も、若い頃よりぐっと高くなりました」

「肌の悩みが増えてきたので、いい値段のする化粧品や美容グッズを買いそろえてしまいます。いくつになっても、女性として美しくありたいですからね」

「いざというときの備えは、自分で備えなければなりません。そのため、手厚い保障が受けられる保険に加入しています。安心感はありますが、やはり大きな支出ですね」

「冠婚葬祭にかかる出費が痛いです。とくに結婚ラッシュの時期は、毎月のようにご祝儀を払っていました。私の番が来ることはなさそうなので、これからもお金が出ていくばかりでしょうね…」

化粧品や衣服といった女性ならではの出費に加え、保険や冠婚葬祭といった大きな出費に苦労するおひとりさまが多いようです。そのような状態では、老後に向けた貯金を後回しにしてしまうのも無理はないのかもしれません。

婚活に関する後悔も

おひとりさまの女性のなかには、結婚相手を積極的に探している人も珍しくありません。とはいえ、婚活には意外とお金がかかるもの。「少しお金をかけすぎた…」と後悔しているケースもあるようです。

「とにかく出会いが欲しかったので、思い切って20万円の入会金を払い結婚相談所に入会しました。毎週のように新たな男性とお見合いをしていたので、出会いの数には満足。しかし、肝心の結婚相手を見つけることはできませんでした。お金をかければ結婚できる、とは限らないんですよね…」

「縁結びスポットにハマってしまい、交通費や宿泊費を費やしてまで足を運んだ時期がありました。今思うと、かなりの出費になっています。運を上げるのもいいけれど、自分磨きや貯金に充てる方がよかったかもしれません…」

「婚活アプリで多くの男性と知り合い、食事やデートに行っていた私。その瞬間は楽しかったのですが、お金もそれなりに飛んでいきました」

婚活に夢中になるあまり、それに伴う費用の大きさに気が付かないケースも少なくありません。婚活にお金をかけすぎて、老後資金が足りなくなった…なんて事態は避けたいもの。結婚に近づけているのか、出会いばかり求めてはいないかを考える癖を身に着けておきたいですね。

おひとりさまの収入と貯蓄の実態とは?

㈱鎌倉新書は2019年、60代以上のおひとりさまと、夫婦のみで暮らすおひとりさま予備軍で、いずれも身寄りがない方(全国)を対象に『おひとりさまの「ソロ終活」に関する実態調査(https://www.kamakura-net.co.jp/newstopics/detail.html?id=5741)』(有効回答数:556件、調査期間:2019年4月19日~23日)を実施しました。

この調査によると、「ソロ終活」(身寄りがなく、自身の死後を託す人がいないおひとりさまが取り組む終活のこと)に「興味があり、準備をしている」のが19.6%、「興味はあるが準備していない」が53.5%、「興味がなく、準備していない」が26.9%となっています。

60代以上になっても、全体の2人に1人が「興味はあるが、準備していない」と回答しています。30代、40代から老後を意識して準備していくことは難しいといえるでしょう。

金融広報中央委員会(知るぽると)の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]平成30年調査結果(https://www.shiruporuto.jp/public/data/movie/yoron/tanshin/2018/)」(各種分類別データ)から年代別の年間手取り収入を確認してみましょう。

年代別年間手取り収入(税引後)
20代(単身世帯)・・・平均値203万円、中央値200万円
30代(単身世帯)・・・平均値302万円、中央値250万円
40代(単身世帯)・・・平均値326万円、中央値300万円
50代(単身世帯)・・・平均値287万円、中央値248万円
60代(単身世帯)・・・平均値228万円、中央値200万円

また、年代別の年間手取り収入(臨時収入含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯)と、年間手取り収入の平均値のうち貯蓄している額については以下の通りです。

20代(単身世帯)・・・貯蓄割合15%、年間貯蓄額30.45万円
30代(単身世帯)・・・貯蓄割合14%、年間貯蓄額42.28万円
40代(単身世帯)・・・貯蓄割合13%、年間貯蓄額42.38万円
50代(単身世帯)・・・貯蓄割合11%、年間貯蓄額31.57万円
60代(単身世帯)・・・貯蓄割合8%、年間貯蓄額18.24万円

やはり年齢を重ねると支出が増えるのでしょうか、収入は増えても貯蓄割合は減少傾向にあります。また収入においても40代をピークに下がっています。若いうちから、貯められるときに貯めていくようにしたいですね。

老後資金を貯める3つの方法

おひとりさまならではの出費をやりくりしながら老後資金を貯めるには、どのようにすればいいのでしょうか。その手段を知っておき、それぞれのメリットやデメリットを把握しておきましょう。

・普通預金・定期預金・積立預金・外貨預金などに預けておく
・iDeCo・NISA・つみたてNISAといった投資に取り組む
・会社の財形貯蓄を利用する

投資には多少なりともリスクが伴いますし、財形貯蓄の制度の内容や有無は会社によって異なります。まずはそれぞれの特徴を掴み、自分に合った貯蓄方法を探してみましょう。

まとめ

老後に向けた貯蓄の第一歩は、現状を見直すことです。貯金を後回しにしている、婚活にお金をかけすぎているといった問題点を見つけたら、家計のバランスや費用対効果があるのかを確認してみましょう。

貯蓄に充てるお金を生み出せるようになったら、老後資金を貯めていくのも大切です。会社の財形貯蓄や投資などの節税制度を学び、老後に向けた備えを始めましょう。

【参考】
『おひとりさまの「ソロ終活」に関する実態調査』鎌倉新書調べ
「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]平成30年調査結果」(各種分類別データ)金融広報中央委員会(知るぽると)

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

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