NISAとiDeCo、どっちから始めた方が良い?30~40代独身の資産運用術とは
LIMO / 2019年12月17日 19時15分
NISAとiDeCo、どっちから始めた方が良い?30~40代独身の資産運用術とは
日本では未婚化や晩婚化が急速に進んでいます。「良縁に恵まれれば結婚するかもしれないけれども、無理をしてまで結婚したいとは思わない」と考える30代40代も少なくありません。
一方、「一生独身を決め込んでいたのに、ふとした偶然が重なって結婚することになった」という人もいます。離婚する人が多いのも30代です。30~40代は、近い将来に多様なライフイベントが起こる可能性のある世代といえるかもしれません。
そんな30代40代が資産運用を始めるなら、税制的に優遇されているNISAやiDeCoがおすすめです。
「人生の3大費用」と流動性資産
一般的に、人生で最もお金がかかる3つの費用を「人生の3大費用」と呼んでいます。これには、教育資金と住宅資金、および老後資金が含まれます。このうち、老後資金はどんな人にとっても必ず必要になるお金といえるでしょう。
また、子どもができれば、必然的に教育資金についても考えなくてはなりません。家族が増えたことがきっかけになって、マイホームが欲しくなる人もいるでしょう。結婚するにしろしないにしろ、若い時期からしっかりと資産形成を始めておくと安心です。
将来何が起きるかわからない30~40代の人が考えなくてはならないのが、自由に使えるお金を前もって用意しておくことでしょう。難しい言葉でいうと、流動性資産の割合を高くしておく必要があるのです。流動性資産とは原則として1年以内に現金化できる資産のことを指します。一方、簡単には現金化できない資産を固定資産といいます。
資産をすべて固定資産として保有していると、いざというときにまとまった現金を用意できなくて困ることがあります。
NISAとiDeCoのどちらから始めればいいの?
「NISA」や「つみたてNISA」は、少額投資非課税制度と呼ばれる投資の方法で、配当金や分配金、売却益にかかる税金が非課税になるのが特徴です。どちらも好きなタイミングで売却して現金化できるのが魅力といえるでしょう。この2つは併用できないので、どちらか一方を選ぶことになります。
NISAの非課税枠は年間120万円で、非課税期間は5年です。一方、つみたてNISAの非課税枠は年間40万円で、非課税期間は20年となっています。1年あたりに自由にできるお金を多く確保したい場合は、つみたてNISAを選ぶと良いでしょう。
一方のiDeCoとは、個人型確定拠出年金制度(個人型DC)のことです。個人で作る年金だと考えるとわかりやすいかもしれません。毎月自分で決めた掛け金を支払って、金融商品を買いつけていく投資の方法です。その最大の特徴は原則60歳にならないと給付金が受け取れない点にあります。原則的に、途中でiDeCoを解約することもできません。逆に、簡単に取り崩せないからこそ、しっかりとお金が貯められるともいえます。
女性の4人に1人が確定拠出年金に加入?
確定拠出年金には、個人型のほかに企業型もあります。企業型確定拠出年金(企業型DC)は、その企業が制度を導入している場合にのみ利用できる仕組みです。掛け金は企業が支払ってくれますが、運用は自分でおこないます。企業が出す掛け金に、従業員自身が掛け金を上乗せする「マッチング拠出」ができるケースもあります。
フィデリティ退職・投資教育研究所が2018年に実施した『サラリーマン1万人アンケート(https://invest-navi.fidelity.co.jp/static/japan-invest-navi/survey-report/20190711_1.pdf)』によると、企業型確定拠出年金に加入している女性は17.7%、個人型確定拠出年金に加入している女性は9.7%でした。会社員や公務員として働く女性の4人に1人がいずれかの確定拠出年金に加入していることがわかります。
このうち、企業型確定拠出年金への加入状況は2015年以降大きく変わっておらず、むしろ停滞気味です。一方、個人型確定拠出年金の加入割合は2015年の5.8%から大きく伸びています。「確定拠出年金制度を知っている」と回答した女性は46.8%に上り、認知度を高めている状況がうかがえます。それだけ資産運用に対する関心が高まっているともいえるでしょう。
【参考記事】
『女性の関心が大きく変化。確定拠出年金への加入が増えている(https://limo.media/articles/-/12455)』
フィデリティ退職・投資教育研究所の『サラリーマン1万人アンケート(https://invest-navi.fidelity.co.jp/static/japan-invest-navi/survey-report/20190711_1.pdf)』
『第131回 確定拠出年金への興味が増す女性(https://invest-navi.fidelity.co.jp/articles/Columns/2019-06-13---1560305715171)』資産運用ナビ(フィデリティ退職・投資教育研究所)
まずはNISAやつみたてNISA、余裕があればiDeCo
さまざまなライフイベントが起こる可能性がある30~40代が老後のための備えを始めたいなら、まずはNISAやつみたてNISAを積極的に活用しましょう。さらに資金や収入に余裕がある場合は、iDeCoを始めることも検討してみてはいかがでしょうか。
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