夫が正社員を退職して「フリーランス」に!妻が感じた「不安」と「よかったこと」
LIMO / 2019年12月27日 6時45分
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夫が正社員を退職して「フリーランス」に!妻が感じた「不安」と「よかったこと」
私がフリーランスのライターになって1年が経過しました。
1年経ちましたが、何とか生きています。私には妻と2人の子どもがいて、妻に支えてもらいながら、なんとか1年頑張ってきました。
1年はひとつの節目でもありますし、妻に感謝の想いを伝えると同時に、夫がフリーランスになると言い出して、どんな不安を抱えていたのか尋ねてみました。
フリーランスになろうとしている人の参考になればと思います。
発端は勤め先で適応障害になったこと
私は別の職業からライターに転身したわけではなく、もともと正社員でWebメディアの運営をしていました。その中でライター業務も行っていたのです。
私は数あるWebメディア運営の業務でも、記事を企画したり、調査や取材を行い、執筆をするのがとても好きでした。しかし、社内で利益を追求するためには、コンテンツ制作だけに力を入れ続けることは許されなかったのです。
私は社内で数字を追い続けることで精神を消耗し、疲弊するようになりました。最終的には、仕事のことが何も考えられないような状況になり、「適応障害」の診断を受けて退職したのです。
そのような状況下で、私はとても就職活動をする気にはなれませんでした。ただ、自分の中に残っているのは「もっとコンテンツ制作をしたい」という想いのみです。
そのような状況下で妻は夫である私に「フリーランスになりたい」と言われたのです……。妻はさぞ絶望しただろうなと思います。
妻はすぐに腹をくくってくれた
私が休日返上しながら必死に業務に取り組んでいた姿は妻も知っており、心の病になったのは納得だったのだそうです。妻はそんな私の姿を見て、すぐに『そうするしかない』と腹をくくったとのこと。
「就職活動してほしいと思わなかったの?」と尋ねてみると、『いや、あの時はムリじゃん。天秤が正社員かフリーランスだったら、そりゃ正社員だよ。でも、天秤が無職かフリーランスだったからね。やれること頑張れって思った』という話でした。
私の当時の状況としては、とにかく就職活動ができる状態ではないということが1つ。そして、フリーランスのライターとして生きていけないことを確認しないと、次の一歩が踏み出せないという状況にありました。
今思えば、あの時は夫婦でたくさん話し合いをしました。妻に伝えたのは、自分の今の事や、未来の事。私が今は何もできないけれど、コンテンツ制作だけはやりたい気持ちがある事。
妻は私の考えに矛盾点があればどんどん指摘し、私のごちゃごちゃになった頭の中を整理してくれました。おかげで私は「今はフリーランスしかない」と覚悟を決めて取り組むことができたのです。
フリーランスの夫に対し妻が不安に感じたこと
妻は、夫である私の決断に対し、腹はくくったものの不安があったことは事実です。
具体的にどんなことに不安があったのかを尋ねてみました。
①生活できるほど稼げるかどうか
まずは収入の不安です。
私がプロのライターとして仕事をしていた経験があるため、技術力はある程度あります。
しかし、私には何のコネクションもなく、仕事のアテは一切ありませんでした。生計が成り立つほどの収入が得られるかは未知数です。
私はフリーランスで稼げそうにないことを確認したら、あきらめて就職活動をしようと思っていることは伝えていたので『ダメなら就職すればいいだけの話』と思っていたとのことです。
②税金や保険はどうなるの?
次に税金や保険の不安がありました。国民健康保険は支払う額が大きくなりますし、自分で帳簿を付けた確定申告なんて取り組んだことがありません。
私は経理や事務処理が非常に苦手で、そういったことがちゃんとできるかという面も不安があったようです。
私もここに苦手意識が強くあり、フリーでやる上で大きなネックに感じていた部分でした。そのため、フリーランスになってまず最初にしたことは「会計ソフトの購入」でした。
そして、すぐに税務署の「青色申告の説明会」に出向いたのです。すると、無料で受けられる「税理士の記帳指導」があることを教えてもらいました。なんと無料で個別に訪問してくれて、年に4回も帳簿を見ながら直接教えてくれるとのこと。
会計ソフトと年4回の記帳指導を妻と共に受けることによって、記帳の不安はなくなりました。保険額については生活を揺るがすような額ではないので、ただただ頑張っています。
夫がフリーランスになって良かったこと
1年間、フリーランスとしてやってきましたが、結果的に何とかやれています。逆に妻に「夫がフリーランスになってよかったこと」を尋ねてみました。
①家にいてくれるので頼りになる
まず第一に挙げられたのは、私が在宅で作業をしている点です。
妻は正社員で働いているのですが、何かあった時に私がいつでも動けます。
子どもが保育園で熱を出したり、何か非常事態が起きても、私は自分の裁量で仕事から離れることができるので融通が利くのです。
共働きで子育てをするうえで、『とても便利で安心だ』と妻は感じてくれているようです。
②自宅が事務所なら光熱費や家賃も一部経費にできる
私は自宅とは別に事務所を借りたりしておらず、自宅の一室を作業部屋にして仕事をしています。
そのため、家賃や電気代などの一部を家事按分として経費にすることができるのです。
私は取材で車を使うことも多いので、自家用車の車両維持費用も一部家事按分として計上可能になります。
このような点から控除される額も多く、思った以上に所得税がかからないことがわかった点もメリットと言えるでしょう。
③会社員の時よりも給料が上がりやすい
収入が不安定という面はデメリットでもあるのですが、逆に言うと頑張りが直接収入に出やすいので、収入が上がりやすいという側面もあります。
それこそ、大きな仕事が入れば急に収入が先月の2倍ということもあるのです。
最低でも前職の頃くらいには収入を確保するようにしているので、今は頑張れば頑張るほど生活は楽になるという状況にあります。
会社員はいくら頑張っても収入がなかなか上がらないので、この部分は頑張りがいがありますし、妻も夢を見られる部分なのだそうです。
夫婦でしっかり話し合うことが大切
フリーランスとして1年、なんとかやってきましたが、一番やっててよかったと思うのは「夫婦での話し合い」です。
妻が私の「フリーランス」という状況を受け止めてくれ、『せっかくフリーランスでやるのなら』とメリットを最大化しようと協力してくれるので、私は自分のやりたい仕事を精一杯頑張ることができるのです。
何より妻が正社員で安定した収入を稼ぎ出してくれることが大きいと思います。
私がフリーランスで仕事をしていくうえで、妻は大切な仲間です。これからも夫婦2人で一生懸命頑張って、生活を豊かにしていきたいですね。
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