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「老後破綻」を避けるには? わかりやすい3つのポイント

LIMO / 2019年12月22日 20時15分

「老後破綻」を避けるには? わかりやすい3つのポイント

「老後破綻」を避けるには? わかりやすい3つのポイント

人生100年時代の資産運用の考え方

2019年も、もうあとわずか。今年は、老後2000万円問題や人生100年時代の到来など、老後にフォーカスされることの多い1年となりました。

人生100年時代において、どう人生を過ごすのか、理想の生活を送るためにどのように老後資金を準備するのか、また資産をどう活用するのかなどが切実な問題となっています。

これからの時代に求められるのは、資産の賢い「形成」「維持」「取り崩し」方法です。今回は、この3つのキーワードにフォーカスしていきたいと思います。

老後の資産を考える際の「3つの視点」とは?

人生100年時代においては、早い段階から将来のための資産形成に取り組み、定年後もなるべく運用を続けることで、資産を取り崩すスピードを緩めるのが重要です。

これまでは、学校を卒業して就職したら終身雇用、収入も年功序列で段々と上がり、60歳でそれなりの退職金をもらい退職。公的年金を受け取りながら、それまでに預貯金などで準備してきた老後資金を取り崩しながら生活をしていくというのが一般的なモデルでした。

金融資産は退職金を受け取った時がピークで、リタイア後は資産を取り崩す生活に入り、資産が減少していくというパターンです。

ですが、退職後の時間が長い人生100年時代においては、同じようなモデルは成り立ちません。リタイア後の生活が長いため、早めに取り崩してしまうと、老後生活の途中で資産は底をついてしまいます。

それを防ぐためにも、資産を3つの視点で考えていく必要があります。老後に向けて少しで多くの資産を積み上げる「資産形成」、なるべく資産のピークを保つ状態を維持するための「資産維持」、そして効果的な「資産取り崩し」です。

老後に向けた準備は”細く長く”継続するのがポイント

まずは、「資産形成」としての運用について見ていきましょう。

重要なのは、なるべく多くの資産を老後に向けて準備することですが、一方で教育資金や住宅資金など老後以外にも必要な支出があります。

多くの場合、まずは教育費、住宅費、最後に老後資金準備と、老後資金準備が一番後回しになりがちです。教育費の目途が立つのが、50代のケースも多く、準備する期間が短くなってしまうと手遅れ感があります。

老後資金準備は、早いうちから細く長く継続すると効果的なので、早めに考えることが重要となります。60歳になるまでに1000万円のお金を貯めるには毎月いくら必要でしょうか。仮に3%(複利)で運用できるとしたら、50歳からの10年間で1000万円貯めようとすると、毎月約7.16万円の積み立てが必要となります。

これが40歳からだと約3.05万円/月、30歳からだと約1.72万円/月となります。このように、少額でもなるべく早くからスタートし、長く継続する重要性が分かるかと思います。

老後資金準備には、iDeCoやつみたてNISAといった税制優遇のある制度の活用をお勧めします。iDeCoは60歳まで引き出せないなど制限がありますので、教育費や住宅ローンの返済を確保した上での積み立てをしてきましょう。

リタイア後を見据えた働き方を考えるのがポイント

次に「資産の維持」についてですが、リタイアと同時に取り崩し始めるのは避けたいところです。

定年を65歳まで延長する企業も多くなり、公的年金がもらえる65歳まで働く人が増えてきていますが、それ以降も働きたいという人も意外と多くいます。働き方が多様化している中で、現在の職場以外で働く選択肢を持っておくのも今後重要になってきそうです。

人生100年時代には、資産形成は60歳や65歳までにするものという考え方ではなく、より長期的な視野で取り組む必要が出てきます。

長く収入を得ることができれば、それだけ資産取り崩しの開始を後ろにずらす、あるいは、取り崩しのスピードを緩やかにすることができます。何歳まで健康を維持し働けるかも、これからのテーマになってきそうです。

ただ取り崩すのではなく「運用しながら」がポイント

最後に「資産の取り崩し方」ですが、取り崩す際も、資産を運用しながら取り崩す必要があります。その際の目標利回りはどのように考えれば良いでしょうか。

仮に2000万円を月々10万円取り崩した場合、今の普通預金の金利0.001%程度とすると、資産を維持できる年数は約17年となります。これが、年利回り4%で運用できたとすると、約27年と10年近く資産を長持ちさせることができます。

仮に65歳からだと92歳まで資産が持つ計算となります。公的年金の支給額が夫婦で20万円~25万円程度とすれば、老後の生活にもゆとりが生まれるでしょう。

老後に毎月いくら取り崩す必要があるかは、仕事や公的年金などの収入と、生活費やリフォーム費用、自動車の買い替えなどの支出を想定することで試算することができます。それをベースに運用利回り何%くらいを目指せばよいのかを確認しましょう。

もちろん、リスクの取り方については、人それぞれのリスク許容度も考慮する必要があります。自身の許容度を超えた運用をしてしまうと、精神的に不安を抱えてしまうことになりますので注意してください。

あまりリスクを取れない方は、生活費を見直すなどして、支出を抑えるのも重要になってきます。

おわりに

せっかく長生きするのであれば、健康で豊かな生活を目指したいところ。そのためにも、早い段階から将来のことにも目を向け、運用を取り入れながら資産を管理することが重要です。

運用をしたことのない方は、“良く分からないから”“怖いから”などのハードルを乗り越え、まず学ぶことから始めましょう。

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