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家事代行は「ぜいたく」ではなく「必要経費」 大掃除の外注にも罪悪感を持つ必要なし!

LIMO / 2019年12月22日 10時45分

家事代行は「ぜいたく」ではなく「必要経費」 大掃除の外注にも罪悪感を持つ必要なし!

家事代行は「ぜいたく」ではなく「必要経費」 大掃除の外注にも罪悪感を持つ必要なし!

仕事納めや帰省など、何かと忙しい年末。年末の大きな行事のひとつとして、自宅の大掃除を控えている人も多いでしょう。

年末の大掃除に限らず、水回りやエアコン掃除など、なかなか自分ではできない部分の掃除を家事代行サービスに外注する人も増えてきましたよね。しかし、まだまだ「家事代行はお金持ちのぜいたく」「他人を家にあげて家事を任せるなんて」という考えが根強いのも事実。

そこで今回は、ダスキンの家事代行サービス「メリーメイド」の事業部長であり、自身も2人の子どもを持つ梶原千左さんにお話を聞きました。家事代行サービスの中でもとりわけ利用する人が多い掃除の外注について、利用する時に持ちがちな罪悪感解消のヒントを探ります。

共働き世帯にとって家事代行は“ぜいたく”ではない

男女雇用機会均等法施行前の1983年に、ダスキンに新卒入社した梶原さん。1989年、女性が働くことや家事をしないことに対する社会や配偶者などの理解が得られない時代に家事代行サービス「メリーメイド」を立ち上げ、試行錯誤しながら30年間で全国に店舗を拡大してきました。

サービススタート時に放映したテレビCMは、「夫がお風呂掃除をした後、食卓についた妻のグラスにワインを注ぐ」というもの。この内容に対し、「なぜ男性が(女性に対して)ワインを注ぐんだ!」という苦情がきたこともあったそうです。

――かつては依頼主主婦から「玄関の前にダスキンと書かれた車を止めないで」「主人には内緒にして」といった要望もあったそうですね。ご近所から「あの奥さんは掃除を外注している」と見られることに恥ずかしさや後ろめたさがあったと。業界に長くいらっしゃる梶原さんから見て、そうした「家事は女性がするもの」という価値観が揺らいできたのはいつくらいでしょうか。

梶原千左さん(以下、梶原):実際に利用するお客様の声はもちろんですが、共働き世帯数の推移や第1子出産後の離職率の推移等のオープンデータを鑑みても、特にここ10年間は女性の社会進出が進んでいるので、若い共働き世帯を中心として「家事を外注してもいい」という意識が広がっていると感じています。

ちなみに2018年に当社が全国の20~70代女性を対象に行った調査では、「家事はできるだけ自分でやるべき」と答えた20~30代は18.2%、30~40代では15.9%。それぞれ30%を超えた60~70代を大幅に下回りました。

私の息子は26才ですが、私が仕事をずっと続けてきたこともあり、「家事はくらしの基本。生きていく上で男女関係なく自分でするのが当たり前」と教えてきました。そのように育った世代がこれから社会を担っていけば、社会全体の価値観もさらに目に見えて変わっていくと思いますね。

梶原千左さん(株式会社ダスキン ケアサービス事業本部 メリーメイド事業部長)

家事代行サービス=自分の分身

――それでも「家事代行を頼みたいけど、どうしても積極的になれない」という人はどうしたらいいでしょうか。

梶原:家事全般の依頼は抵抗があるけれども、「キッチンや浴室など、水回りのお掃除だけはプロに頼む!」「半年に一度はお願いする!」と家事の種類や頻度などを割り切ることがおすすめです。

私は共働き世帯にとっての家事代行サービス利用は「ぜいたく」ではなくて、「必要経費」だと思います。

1日24時間、1年365日はすべての人に平等に与えられた時間です。仕事で思い切り力を発揮するためにも、心のゆとりのためにも、子どもと向き合う時間を増やすためにも、家事は人の力を少し借りてもいい。利用したいけれど罪悪感や後ろめたさで悩んでいる人は、そんな風に建設的に考えてみてほしいです。

――私は個人的に、「家事代行を頼む=汚い家を他人に見られる」ことが大きなハードルにもなっています。

梶原:このようなお悩みは時々いただきますね。「頼みたいけど、家の中が散らかっているから頼めない。来てもらうために片付けなくては…」と思い悩んでしまう方は少なくないのでしょう。

しかし、そのようなお客様も一度ご利用いただくと「どうしてもっと早く頼まなかったのかしら!」というお声をいただきます。家事代行はご自身の代わり(分身)のようなもの。その人の生活の中に入っていくのだから、自分自身であり家族の一員です。そう思えば家族に散らかっている家を見られる後ろめたさなんて気にする必要はまったくないのではないでしょうか。

「年始に大掃除を頼む」という柔軟な考え方も

――年末の大掃除については、「家に感謝する」だとか「新年を気持ちよく迎えるために」といった精神性がついてまわります。そのため、外注するのではなく自分でやることにこだわりを持つ人も少なくないのではないかな、と思うのですが。

梶原:大切なのは「誰がお掃除するか」よりも、「キレイになった空間をつくること」ですよね。忙しくなかなかお掃除できない、つい家事がたまってしまうというお悩みがあれば、プロの手を借り、心地よい空間をつくるのは一つの選択肢だと思います。

また、私たちがお掃除を代行させていただいても、決してご自身でされる家事やお掃除がゼロになるわけではありません(笑)。手がかかるお掃除はプロに任せて、お料理やその後の片付けを気持ちよく行っていただけたら十分に気分もあがるのではないのでしょうか。

――忙しさや時間のなさから「年末の大掃除はしなくてもいい」と考える人は、今後も増えていくのではないかと思います。そのあたりについてはどうお考えですか?

梶原:汚れは蓄積されればされるほど、取れにくくなります。そう考えると、やはり1年に1度はしっかりと汚れを落としておきたいですね。また、大掃除をする時期は年末がいいかと言われると必ずしもそうではなく、油汚れは夏場の方が気温も高いためお掃除しやすかったり、外注だと11月~12月の繁忙期を避けた年明けに頼むとキャンペーンを実施したりしていることもあります。

「掃除は夫ではなく妻がやるべき」「大掃除は自分でやるべき」「年末でないといけない」といった、「こうしなければいけない」という固定概念を捨て、そのご家庭ごとにやすやすい大掃除のやり方を見つけることが大事なのではないでしょうか。

おわりに

毎年仕事納めが過ぎる頃には、年越しに向けて「さあ大掃除をやろう!」というムードが世間一般にも広がります。しかし、大掃除はもちろん、そもそもすべての家事に正解もルールもありません。この時期に大掃除でストレスを抱えがちな人は、さまざまな選択肢や手段を柔軟に捉えてみてもいいのかもしれません。

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