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駅弁は迷わずシウマイ弁当? “飽きないおいしさ”が強みの崎陽軒

LIMO / 2019年12月20日 11時15分

駅弁は迷わずシウマイ弁当? “飽きないおいしさ”が強みの崎陽軒

駅弁は迷わずシウマイ弁当? “飽きないおいしさ”が強みの崎陽軒

年末年始は旅行や帰省で電車(あるいは飛行機)を利用する人も多いと思われますが、それに伴って駅弁を食する機会も増えるのではないでしょうか。

「駅弁」と聞くだけで、日本の伝統文化の1つと思ってしまうのは筆者だけではないはずです。電車の座席で一人黙々と食べる駅弁には、何とも言えないおいしさがあります。もちろん、皆で楽しく騒ぎながら食べる駅弁も格別の味です。

時代が変わり、一昔前には駅のホームに普通にいた“駅弁の売り子さん”を見ることは少なくなりましたが、電車の旅に駅弁が欠かせないことは変わっていないと思われます。

流行に左右されない定番の人気駅弁「シウマイ弁当」

ところで、日本に駅弁は何種類くらいあるのかご存知ですか?

正確な統計資料はないようですが、一部販売終了になったものを含めて2,000種類以上あると言われています。「駅弁」の定義にもよりますが、全国レベルでは途方もない数の駅弁があることは確かのようです。

消費者の嗜好も多様化している中、これだけ膨大な数の駅弁の人気度に優劣を付けるのは難しいようです。しかし、常に安定した高い人気を誇る駅弁の1つが崎陽軒「シウマイ弁当」ではないでしょうか。

1954年に登場して今も変わらぬ「シウマイ弁当」、雑誌やネットで度々実施される“駅弁人気ランキング”の類の企画では1位になることはほとんどなく、トップ3に入ることも稀です。ただ、常にトップ10には顔を出すなど、安定した人気を誇っています。

流行に左右されない定番の駅弁と言えましょう。

崎陽軒「シウマイ」は全国展開、「シウマイ弁当」はローカル展開

崎陽軒「シウマイ弁当」、1日にどれだけ売れているのでしょうか?

こちらも正式な統計データはないものの、野並社長(崎陽軒の3代目社長)のインタビューなどによれば、1日で約2万4,000個も売れているようです。これだけでも大変な数字ですが、このほぼ全てが首都圏(神奈川、東京、千葉、埼玉など)及び静岡県での販売ということも驚きです。

実は、崎陽軒の「シウマイ」は真空パックで全国展開していますが、「シウマイ弁当」は前述した地域でしか販売していません(一部例外あり)。関西圏を中心とした西日本にお住まいの方で崎陽軒の「シウマイ弁当」を一度も見たことがない、という人がいても全く不思議ではないのです。

これは崎陽軒の経営理念の1つである、ナショナルブランドを目指さずに“優れたローカルブランド”を目指すという方針に基づいた結果と言えそうです。

“飽きない”おいしさを保つために様々な工夫が施されている

この人気の秘密は何でしょうか。様々な意見があるとは思いますが、最大の要因は何と言っても“飽きない”ということでしょう。

まずは内容が豊富です。5個入っているシウマイのおいしさは言うまでもありませんが、その他にも鮪の照り焼き、鶏のから揚げ、玉子焼き、カマボコ、筍煮、切り昆布と千切り生姜なども添えられており、バラエティーに富んでいます。これらの副惣菜が主役のシウマイを引き立てていると言えましょう。

また、御飯にもこだわりがあり、冷めた状態でもおいしく食べられるように工夫されています(駅弁は冷めた状態で食するケースが多い)。

さらに、こうした豊富な内容で相応のボリュームがあります。しかも、860円(税込み、以下同)という価格も魅力的です。冒頭に記したような“人気駅弁ランキング”で上位を連ねる駅弁の多くは1,000円を超えており、中には1,500円以上するものも珍しくありません。

もちろん、安ければいいというわけではありませんが、駅弁で最高のVFM(バリュー・フォー・マネー)を誇っているというのは言い過ぎでしょうか。

直近8年間で+110円の値上げ、割安感はやや薄れつつあるが…

さて、その「シウマイ弁当」ですが、近年は値上げが続いています。直近10年間における価格推移を見てみましょう。なお、いずれも税込み価格です。

2010年9月1日:750円(▲30円値下げ) 原材料価格の低下

2014年4月1日:770円(+20円値上げ) 消費増税に伴う改定

2014年8月1日:800円(+30円値上げ) 原材料価格の高騰

2016年9月1日:830円(+30円値上げ) 原材料価格の高騰

2018年9月1日:860円(+30円値上げ) 原材料価格の高騰

このように、主に原材料価格高騰(豚肉、帆立貝、小麦粉等)により、シウマイ弁当は8年間で+110円も値上げされました(値上率は約+15%)。ただ、2010年は逆に値下げが実施されるなど、原材料価格の変動を売値に反映するスタンスを取ってきたことがうかがえます。

昨今の原材料価格高騰を勘案すれば、値上げは致し方ない気もしますが、割安感が徐々に薄らいできたことは否めません。それにもかかわらず、今でも1日に2万個以上も売れるところに、シウマイ弁当の根強い人気、固定ファンの多さを感じることができます。

消費増税でもシウマイ弁当の価格は据え置き

なお、今年10月の消費増税(8%→10%)でも価格は据え置きとなりました。確かに、駅弁は軽減税率対象ですから、価格据え置きは当然と言えば当然です。ただ、この増税時に便乗的な値上げを実施した駅弁が決して少なくなかったことを勘案すれば、「シウマイ弁当」ファンにとっては嬉しいニュースだったと言えましょう。

今後、崎陽軒のシウマイ弁当が安定した強みを維持したまま、どのように発展していくのか注目したいと思います。

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