「子離れ」「親離れ」できない親子たち。過保護すぎると将来どんな悪影響がでる?
LIMO / 2020年1月8日 10時40分
![「子離れ」「親離れ」できない親子たち。過保護すぎると将来どんな悪影響がでる?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_15261_0-small.jpg)
「子離れ」「親離れ」できない親子たち。過保護すぎると将来どんな悪影響がでる?
親にとって、子どもは何歳になっても可愛い存在ですよね。「そろそろ子離れする時期だな」と思いつつ、つい過保護になってしまうママやパパも多いのではないでしょうか。
たしかに、子どもを大事にするのは大切なことです。しかし、子離れ・親離れすべき時期になってもわが子に世話を焼きすぎると、将来的に悪影響がでる可能性も存在します。そこで今回は、親子のかかわり方について考えてみましょう。
過保護すぎるのは子にとっても親にとってもよくない?
まずは、過保護すぎる関わりにはどのような悪影響が潜んでいるのかをみてみましょう。わが子とのかかわり方で後悔をしているママたちに、その事情を聞いてみました。
・「受験の苦労をさせたくないと思い、付属の大学まで内部進学できる私立の中学校に進学させました。おかげで、息子は受験を気にすることなく部活に打ち込むことができたようです。ところが、大学生になると『内定がもらえればどこでもいい』『研修が面倒だから内定辞退しようかな』と言い出すように…。もう少し我慢強さを身に付けてほしかったです」
・「小さい頃から、息子の身の回りのことは私がしていました。学生になっても部屋の片づけをしてあげたり、家事のやり方を教えなかったり…。今では社会人ですが、スーツの用意も朝食の準備も未だに私がしています。自分のことを自分でする、という自覚がないようです」
子どものときにできなかったことを、大人になって習得するのは難しいものです。「わが子のために」という気持ちでしている行動が、子どもの可能性やスキルを狭めているかもしれません。自立を促していくためにも、過保護すぎる関わりはほどほどにしたほうがよさそうですね。
過干渉すぎるのは「ヘリコプターペアレンツ」になることも!
そうはいっても、子どものことが気になってたまらない…という方もいるかもしれません。しかし、過干渉すぎる親は「ヘリコプターペアレンツ」になる可能性もあります。
これは、「子どもに関して気になることがあったら、すぐに関与してくる過保護で過干渉な親」という意味。まるで子どもの頭上で一挙一動をチェックし、ホバリングしているような親というイメージですね。
そういった状態が続くと、子どもは自主性を失い、親の言いなりになってしまうリスクがあります。自分で困難を乗り越えよう、自分の進みたい道を進もうという意欲も低下してしまうでしょう。
このようなヘリコプターペアレンツは、「毒親」に当てはまってしまうケースがあります。精神科医の斎藤学氏は、「毒親」を以下の4タイプに分類しています。
・過干渉、統制型の親(「こうしなさい」と何でも先回りして指示を出す)
・無視親(ネグレクトも含まれる、ワーカホリズム(仕事依存)の親など)
・ケダモノのような親(暴言・暴力などの虐待や性的虐待など)
・病気の親(精神障害をもった親、反社会性人格の親など)
一見するとそれぞれの内容が大きく異なりますが、どれも子どもの将来に影響を及ぼす可能性があります。ご自身の関わりを振り返り、当てはまる項目がないかを確認しておきましょう。
「朝、自分で起きること」から子離れを始めよう
ヘリコプターペアレンツや毒親について知り、「毒親になるのを防ぎたい」と感じた方も多いのではないでしょうか。とはいえ、いきなり子どもと距離を置くのは難しいもの。そこで、毎日のルーティンの一部から子離れを始めてみるのがおすすめです。
たとえば、朝の時間だけ子離れに挑戦してみるという方法があります。毎朝親が子どもを起こす、朝ご飯の準備も母親が行なうという家庭も多いはず。その状況を変えるべく、目覚まし時計をセットし、起きた後はトーストや飲み物などを自分で用意させるのです。
たったこれだけのことでも、「学校に遅刻したら自己責任」「身の回りのことは自分でする」という認識が生まれます。急に親離れをさせるのではなく、少しずつ自分でできることを増やしていきましょう。
まとめ
過干渉や過保護すぎる関わりは考えものですが、子どもを心配すること自体が悪いわけではありません。大切なのは、適度な親子の関わりを保つことです。
子どもにとって、親は自分の一番の理解者であるはず。子どもが安心して新たな道に挑戦できるよう、うまくサポートできる親になりたいですね。
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