「長男の嫁」VS「次男の嫁」令和の時代、どちらが大変?!嫁たちの証言
LIMO / 2020年1月8日 9時45分
「長男の嫁」VS「次男の嫁」令和の時代、どちらが大変?!嫁たちの証言
都会の方ではあまり耳にすることのなくなった「本家」「長男の嫁」という言葉。夫の両親と同居する人も減り、昔のように親族が集まってワイワイ過ごすこと自体も減少してきました。しかし、そんな世相と相反し、今もなお大変な思いをしている長男の嫁もまだまだいるようです。また次男の嫁ならではの大変さも。それぞれ嫁の立場からみていきましょう。
かわいがられてきた長男。その嫁が頑張るのは当然?!
昔よりは減ってはきているといわれている「跡継ぎ」という考え方。最近では長男と同様に次男も大切にする家庭が増えてきているとされています。しかし、実際に成人した次男の方に話を聞くと「親は無意識に兄貴を大事にしていた」「親の期待度が違うのは明らか」という声が聞こえてきました。その問題は根深く、お互いが家庭を持ったあとも続いているようです。
・「兄は母の愛を一身に受け育ちました。『お兄ちゃんは勉強ができて自慢の息子』『体が弱かったから昔はよく高熱を出して、一晩中看病した』なんて、大人になってからも母は嬉しそうに話します。その熱量は明らかに自分へのものとは違うので、兄に対してだけ母は子離れできていない様子。
学生の時はそれが面白くなく反抗的な態度もとりましたが、大人になってからは『大事にされた兄貴が親孝行してやるのは当然』と割り切れるようになったことで、サッパリしました。だから妻にも『兄貴一家が親孝行するからうちはほどほどで大丈夫』と宣言しています」
・「夫は三男なのですが、昔話をするとびっくりするほど家族の思い出話が少ないんです。どうやら『跡継ぎである長男が偉い』という家で育ったため、かなり放任だったようで…。習い事の話などすると『兄さんは習ってた』なんて平然というので、驚いてしまいました。手間だけでなくお金も平等じゃないの?!と思わず聞いてしまうほど。
その話を聞いて以来、どうしても『跡継ぎ一家とその他』という溝が私の中でも大きくなってしまい…。両親への恩返しは長男のお嫁さんがやればいいのでは?と思うようになり、次男のお嫁さんである義姉とともに本家をのんびり傍観するようになりました」
親への感謝はあるものの、子供の頃平等に扱われなかった兄弟たちは「大事に扱われた人間が恩を返していくべき」と考えているようです。結果、その当事者である長男とその伴侶である長男の嫁が親の世話や孝行を存分にしていけばいいのでは?という考え方が兄弟間で生まれたようです。
一緒に動くのはNG?!長男の嫁は忙しい
「本家」「分家」といった古い言葉で分けられる長男一家と次男以降の家庭。別居が大多数の現在でもその差を感じさせるシーンは多々あります。姉・夫・弟の三人兄弟の家に嫁いだKさんは「自分は長男の嫁」だったんだと改めて感じたといいます。
「夫の父が亡くなり、法事などの手配はしばらく義母がやってくれていました。しかし、義母も次第に年をとっていき、そういった手配が負担になってきました。そこで夫が『子供たちで引き継ごう』と義母に提案。
私としてはてっきり次男夫婦や義姉夫婦も含めた子供たちで相談するものだと思っていたのですが、電話やメールをしても『好きにしていいよ』というのみ。会場手配から親戚の選定や連絡、贈答品の用意まで、義母にアドバイスをもらいながら夫婦ですべてをこなしました。」
慣れない仏事にヘトヘトになりながら事前準備をしたというKさん夫婦。なんとか準備が整い、法事の日を迎えました。
「当日、お寺への対応や会食場所など全て順調に整っていたのでホッとして会食中に一息ついてしまいました。すると義姉がそれを見逃さず『何ゆっくり食べてるの?お義母さんに恥をかかせないで!』と厳しい口調で怒ってきました。
しかし、次男の嫁である義妹はのんびりお料理を堪能しています。やることをやったのに私だけ食べてはダメなの?!そんなモヤモヤした気持ちを義姉に伝えることもできず、私はお料理を諦め、お酌をして回ることにしました」
結局、この日は気の休まる時間もなく、終始気をつかったというKさん。夫からはお礼を言われましたが、長男の嫁というだけでこんなに差別されるんだと、次男の嫁が恨めしくなったといいます。
後日、Kさんは次男のお嫁さんとその日の話をしましたが「自分の実家の方も長男の嫁は同様の扱いをされているため、自分はそんな思いをしたくないので次男である夫を選んだ」と告白されたとか。当然、義実家に対して責任も感じていないのがわかり、Kさんはなんだか自分が貧乏くじを引かされた気分になったそうです。
次男の嫁だけど頑張っています!
令和の世の中になっても続く「長男の嫁」としての苦労。本当にお疲れ様です。しかし、すべての次男の嫁が楽をしているわけではありません。
・「公務員の夫は次男です。しかし、義兄は転勤の多い職業のため全く地元に帰ってくる気配がなく、義両親や親戚から『ずっとここに住みこの土地を理解している人間が家を継ぐべきだ』と言われてしまいました。
最初は腑に落ちませんでしたが、義母も年を取ってしまい、近所付き合いやしきたりをこなすのが大変そうなので私が徐々に引き継ぐことに。たまに来る義姉は都市部でばかり暮らしているため都会的で眩しく『退職後にこの土地に住むわけがない』雰囲気が漂っています」
・「結婚前、夫から『自分は次男で期待もされておらず、兄も長いこと交際している彼女と結婚寸前だから家のことはノータッチで大丈夫』と聞かされていました。しかし、私たちが入籍した直後、義兄は彼女と破局。どうやら家のことでモメたらしく、それがトラウマになり義兄はその後全く女性と付き合うことなく年を取ってしまいました。
義両親もそんな義兄に気をつかい世話をかけないよう配慮しているため、なんだかかわいそうになってしまいました。夫との約束外ではありますが、私が義実家にしてあげられることは積極的にやるようにだんだんなってきています」
都市部への移住や未婚など家族の形も多様化する中、やはり最後に頼りにされるのは「近くにいる人たち」のようです。
まとめ
義両親との同居という形態は減ってきても、まだまだ親は長男夫婦を頼りがちです。またそんな親に対し長男たちは「長男気質」と呼ばれるほど責任感が強い人が多いのも事実のようです。その結果、長男の嫁たちは同じ嫁の立場である次男の嫁よりやることが増え、不満に感じてしまうことも。もし夫婦で納得していたとしても、次男一家が何も手伝ってくれなかったら不公平に感じますよね。また、次男ならではの気遣いも嫁たちにはあるようです。
親はどの子供にとっても親です。そのことを今一度頭に置き、ただモヤモヤしているのではなく、何か困ったときには兄弟で相談したり、親の意向を尊重できるようコミュニケーションをとって解決していけるとストレスも軽減できるのではないでしょうか。
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