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貯蓄が「できる家庭」と「できない家庭」、差がつくのはどこ?

LIMO / 2020年1月8日 20時35分

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貯蓄が「できる家庭」と「できない家庭」、差がつくのはどこ?

「収入のわりに貯蓄が少ない」「共働きなのに貯蓄が増えない」と、人には気軽に相談できないけれど実は悩んでいるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。収入が多いからといって、自然と貯蓄も増えるというわけではありません。では、貯蓄が「できる家庭」と「できない家庭」の差はどこにあるのでしょうか。

貯蓄に差がつくのは、収入の差ではない?

総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2018年(平成30年)平均結果-(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)(https://www.stat.go.jp/data/sav/1.html)」で年収ごとの貯蓄現在高を見ると、年収600万円以上の世帯では年収が高くなるにつれて貯蓄現在高も上がっていますが、年収600万円未満の世帯においては必ずしもそうなっていません。

たとえば、年収500万円〜550万円の家庭の貯蓄現在高は918万円なのに対し、それより年収が高い年収550万円〜600万円の世帯は貯蓄現在高863万円となっています。年収により税金や社会保険料の負担率は異なりますが、年収が高ければ貯蓄も多いとは言い切れないことが分かります。

年間収入階級別の貯蓄現在高(2人以上世帯のうち勤労者世帯)

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拡大する(/mwimgs/a/6/-/img_a66750df70ac752f81a39dc3469fb3c6130792.jpg)

出所:総務省統計局の資料をもとに編集部作成

共働き世帯の方が貯蓄しやすいのは本当?

また、同じく総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2018年(平成30年)(https://www.stat.go.jp/data/kakei/2018np/index.html)」では、共働き世帯と専業主婦世帯の世帯収入と支出について知ることができます。

この調査によると、実収入は共働き世帯のほうが1カ月あたり10万円以上多くなっており、税金や社会保険料などを差し引いた後に残る「可処分所得」、預貯金に回すお金、黒字額も共働き世帯のほうが専業主婦世帯を上回っている状況です。

妻の就業状態別 世帯収入と支出

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拡大する(/mwimgs/c/a/-/img_cac3756d36e31b7fad360d7a1b3f3cf845212.jpg)

出所:総務省統計局のデータをもとに編集部作成

一方、世帯から出て行くお金を見てみると共働き世帯・専業主婦世帯ともに大きな差はありません。そうなると、理論的には収入が多い共働き世帯の方が貯蓄がしやすいと言え、実際に共働き世帯の方が貯蓄が多い傾向にあります。

それなのに「共働きなのに貯蓄が増えない」と悩む家庭には、どんな理由があるのでしょうか。

共働きなのに貯蓄ができない理由は?

身なりや育児・家事のアウトソーシングなどにお金がかかる

共働きの場合、妻も仕事用のスーツや靴などを揃える必要があり、身なりにかけるお金が専業主婦家庭に比べると多くなる傾向にあります。歳を重ねてそれなりの役職になり、きちんとしたものを用意しようとすると出費もかさむようになるでしょう。

また、忙しくて育児や家事にまで手が回らなくなればベビーシッターや家事代行を依頼することもあるでしょう。仕事に疲れた後に夕食の準備や片付けをするのが億劫で、外食やデリバリーサービスに頼ってしまうという話もよく耳にします。

夫婦別財布でお互いの懐事情を理解していない

共働きの場合、財布を別々にしている家庭も多いようです。たとえば、家賃と光熱費は夫が負担で、食費や雑費は妻が負担し、それ以外は各自が管理していたとします。

そうするとお互い相手が貯蓄してくれているだろうと油断して、毎月自分の使える金額を多めに設定してしまう場合も。そんな生活が何年も続き、蓋を開けてみたら全く貯蓄がなかったということもあるようです。

共働き家庭のワナに陥らないために

収入が多くなるとついつい生活水準を上げてしまいがちです。共働きで大変だからと無闇に育児・家事のアウトソーシングや外食・デリバリーサービスに頼りきりだと、あっという間に出費が膨らんでしまいます。

もちろん、忙しい時期が続いて疲れているときには無理をせず、こうしたサービスを利用することで心身のストレスを溜めないというのは合理的です。ただ、共働きでダブルインカムということで気を抜かず、いかに支出にメリハリをつけていくかが貯蓄を増やす鍵になります。

また、夫婦別財布の場合、相手に自分の収入を知られたくないという事情もあるかもしれませんが、せめて夫婦共同の財布に毎月お互いに入金をして共同で貯蓄の管理をするというのはいかがでしょうか。こうすることで家計としての最低限の貯蓄を確保できますし、貯蓄に対する不安も減らすことができます。

もちろん収入が多いに越したことはありませんが、収入がそれなりにあったとしても支出が多くてはお金は貯まりません。まずは夫婦で話し合って貯蓄を増やそうという意識を持つことが大切と言えそうです。

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