コメダ珈琲店が成長し続けられる理由は「タピオカ」にあり?
LIMO / 2020年1月14日 20時45分
コメダ珈琲店が成長し続けられる理由は「タピオカ」にあり?
コメダ珈琲店を運営する「㈱コメダホールディングス(3543)」の成長の勢いが止まりそうにない。
2016年に上場して以来、2019年2月期決算まで3年連続で増益を達成。「日経会社情報(https://www.nikkei.com/nkd/)」によると2020年2月期決算も黒字・4年連続増益と予想されています。
全国47都道府県への出店に留まらず海外への展開も進めるコメダ珈琲店ですが、成長を継続できる秘訣は経営方針の1つである「おいしいものの追及」にありそうです。
2020年第3四半期も前年同期比増益
2020年1月10日に発表された「コメダホールディングス2020年2月期第3四半期決算(2019年3月1日~2019年11月30日)」によると、コメダ珈琲店を運営する「株式会社コメダ」の持株会社「コメダホールディングス(3543)」は、前年の同時期と比較して四半期包括利益が6%上昇しました(40億円の黒字)。
また、2019年6月には青森県第1号店を開店し、全都道府県への店舗進出を達成しました。
さらに、海外においては台湾で直営店を3店舗、そして昨年初のFC加盟店を1店舗出店し、2019年8月末時点で全国・海外合計でグループ店舗数は合計871店となりました。
今後はタイやミャンマーにも進出する予定を表明しており(※1)、世界的な店舗の拡大展開が止まりそうにありません。
連続増益を達成し、店舗も海外にまで拡大し続けるコメダ珈琲店ですが、その人気の秘訣はどこにあるのでしょうか?
「タピオカミルクティー」から見えるコメダ珈琲店と競合他社との違い
コメダ珈琲店の人気の秘訣を紐解くヒントが「タピオカミルクティー」にありそうです。
2019年に入って「タピオカミルクティー」が大ブームとなり、「ドトールコーヒー」や「星乃珈琲店」、「タリーズコーヒー」などの競合他社が相次いでタピオカ商品を発売しました。
一方で、コメダ珈琲店ではタピオカ商品を一切発売しませんでした。
その代わり、コメダ珈琲店では2019年に入って「季節限定シロノワール(アップルカスタード、北海道メロンなど)」や「春夏ケーキ、(まるっとチーズ、ももんぶらん、あまおーる)」をはじめとする季節限定商品や、「チロルチョコシロノワール」や「小豆小町 葵」などの有名企業のブランドとコラボした商品を続々とリリースし続けました。
コメダ珈琲店が成長し続ける秘訣は「おいしいものの追及」にある
なぜコメダ珈琲店はタピオカ商品を発売しなかったのでしょうか?その理由は、コメダ珈琲店の経営方針から見ることが出来そうです。
コメダ珈琲店は経営方針として「QSC(もっといいもの・もっといいこと・もっといいところ)」を掲げています。
商品開発に関しては、QSCの「Q(もっといいもの)」を前提に「おいしいものの追求」、「食の安心・安全の追求」、「安定供給のためのインフラ整備」に取り組んでいます。
コメダ珈琲店がタピオカ商品ではない新商品を開発したのは、「おいしいものの追及」をした結果であると言えるでしょう。
なにも「タピオカ商品がおいしくない商品である」と言いたい訳ではありません。
商品開発費用には限りがありますし、店舗を運営するうえで提供できる商品数にも限界があります。新商品は「費用」や「労働力」といった企業のキャパシティを考慮したうえで、リリースされます。
このような状況下で、一時的なブームであるタピオカ商品ではなく、「シロノワール」をはじめとする、顧客がコメダ珈琲店に求める商品を提供する姿勢にこそ、コメダ珈琲店が成長し続ける秘訣である「おいしいものの追及」が見えるのではないでしょうか。
コメダ珈琲店の新業態に期待!
コメダ珈琲店の「おいしいものの追及」はまだまだ続きそうです。
2019年10月29日に、コメダホールディングスは「石窯パン工房ADEMOK 南風原店」というパン専門店を沖縄県にて開業しました。「コメダ」をアルファベットで書いて「KOMEDA」、逆から読んで「ADEMOK(アデモック)」と名づけられています。
将来的には、沖縄だけではなく全国的に「コメダ珈琲ブランドのパン屋さん」が展開されそうですね。
「おいしいものの追及」を継続し、国内だけではなく海外へも事業を拡大しつつあるコメダ珈琲店。今後もその成長から目が離せそうにありません。
【参考】
「2020年2月期 第3四半期決算短信(https://ssl4.eir-parts.net/doc/3543/yuho_pdf/S100HPZE/00.pdf)」コメダHD
コメダHD IR情報(https://www.komeda-holdings.co.jp/ir/highlight.html)
コメダ珈琲店 ホームページ(http://www.komeda.co.jp/)
日経会社情報(https://www.nikkei.com/nkd/company/kessan/?scode=3543&ba=1)
(※1)「コメダ珈琲、タイとミャンマーに進出へ 現地料理も検討(https://www.asahi.com/articles/ASMB95GS3MB9OIPE01R.html)」朝日新聞
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