まるで戦国時代!?コンビニ勢力図を紐解く~あなたの県はどのコンビニが多い?~
LIMO / 2020年1月15日 20時45分
まるで戦国時代!?コンビニ勢力図を紐解く~あなたの県はどのコンビニが多い?~
みなさんがお住まいの地域で、店舗数の多いコンビニはどこでしょうか?
ここ最近、コンビニの合併や提携が進み、地方で様々に群雄割拠していたコンビニが次々に姿を消し、セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンの三大チェーンに集約されつつあります。
今回は、まるで戦国時代の領土争いのような、コンビニ業界の勢力図について見ていきます。
コンビニ勢力図
コンビニ各社のホームページによると、コンビニの国内店舗数は、以下の通りとなっており、セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンの上位3社が、4位以下に大きく溝を開ける状況になっています。地域にもよりますが、昔はもっと多種多様なコンビニがあったのに、最近は三大チェーン以外殆ど見ないというのが、多くの方が実感するところではないでしょうか。
1位:セブンイレブン 2万988店(2019年12月末現在)
2位:ファミリーマート 1万6,532店(2019年11月末現在)
3位:ローソン 1万4,659店(2019年2月末現在)
4位:ミニストップ 2,003店(2019年11月末現在)
5位:デイリーヤマザキ 1,454店(2019年6月末現在)
6位:セイコーマート 1,181店(2019年11月末現在)
次に、各都道府県において、どのコンビニが店舗数第1位(2019年7月現在)になっているのか見ていきます。「都道府県別統計とランキングで見る県民性『コンビニ勢力図(2019年)』(https://todo-ran.com/t/kiji/10327)」(※)
によると、コンビニ別の一覧は、以下の通りとなります。
・セブンイレブン:宮城、山形、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨、長野、静岡、滋賀、京都、兵庫、岡山、広島、山口、福岡、佐賀、長崎、熊本、宮崎
・ファミリーマート:岩手、石川、福井、岐阜、愛知、三重、大阪、奈良、愛媛、鹿児島、沖縄
・ローソン:青森、秋田、富山、和歌山、鳥取、島根、徳島、香川、高知、大分
・セイコーマート:北海道
これを地図に落とし込むと、以下の勢力図になります。北海道のセイコーマートを除き、全ての都府県で、店舗数1位は三大チェーンのいずれかになっています。(図「コンビニ勢力図」参照)
続いて、この勢力図の背景となる各コンビニの歴史について見ていきます。
セブンイレブン
セブンイレブンの日本第一号店は、1974年開店、東京都江東区の「豊洲店」です。
その後、セブンイレブンは、ひとつの地域へ集中して出店する「ドミナント戦略」をとってきました。
ドミナント戦略により、特定地域での認知度向上、配送効率や店舗指導効率の向上などが可能となります。近隣に多数のセブンイレブンがある地域がある一方、セブンイレブンが全く無い地域もあるという実感をお持ちの方も多いでしょう。
都市部でも、大阪への出店は1991年、愛知への出店は2002年と、比較的遅くなりました。全47都道府県に出店が完了したのは、つい最近、2019年7月です。ローソンが1997年、ファミリーマートが2006年ですから、比較しても遅いと言えます。
なお、セブンイレブンが最後に出店した都道府県は沖縄県です。昨年2019年の「セブンイレブンの日(7月11日)」に合わせて、一気に沖縄に14店を開きました。セブンイレブンは、沖縄に、5年間で250店を開く計画であり、先行して300店舗強を展開するファミリーマート、200店舗強のローソンとのコンビニ「沖縄の陣」が予想されます。
ファミリーマート
ファミリーマートは、1973年に西友ストアー(現在の西友)が、埼玉県狭山市内にコンビニ実験店舗を開設したのがスタートです。
2010年には、am/pmを吸収合併し、2015年にはココストアを吸収合併しました。更に2016年には、サークルKサンクスを運営するユニーグループ・ホールディングスを吸収合併し、サークルKとサンクスの店舗を、順次ファミリーマートに切り替えました。
東海地区でファミリーマートの店舗数が多いのは、東海地区に基盤を持ったココストアとサークルKサンクスを買収したことが大きく影響しています。
ローソン
ローソンの日本第一号店は、1975年開店、大阪府豊中市の「桜塚店」です。全国展開のペースも非常に早く、1997年には、業界で初めて全都道府県への出店を完了しました。
1989年にサンチェーンと合併し、2008年に新鮮組本部とフランチャイズ契約し、同2008年に九九プラスを連結子会社化しました。
また、2014年にポプラと2016年にスリーエフと資本業務提携し、2017年にセーブオンとメガフランチャイズ契約するなど、提携戦略を中心に大きく店舗数を伸ばしました。
お膝元である関西、特に大阪出身の方々からすれば、コンビニと言えばローソンのイメージが強いのではないでしょうか。
しかしながら、今や、大阪においての店舗数は、セブンイレブン・ファミリーマートの後塵を拝し、第3位となっています。このコンビニ「大阪の陣」におけるローソンの3位転落は、関西では大きな話題になりました。
おわりに
自前の店舗網で拡大したセブンイレブンに対し、合併や提携で店舗数を伸ばしたファミリーマートやローソン。現在の国内コンビニ店舗網は、この三大チェーンに集約されつつあります。
コンビニ業界では、最近は長時間労働や食品廃棄ロス問題など様々な課題も話題となっており、今後も各社の動向に注目したいと思います。
【参考】
セブンイレブン(https://www.sej.co.jp/)
ファミリーマート(https://www.family.co.jp/)
ローソン(http://www.lawson.co.jp/)
ミニストップ(https://www.ministop.co.jp/)
デイリーヤマザキ(http://www.daily-yamazaki.jp/index.html)
セイコーマート(https://www.seicomart.co.jp/)
(※)「都道府県別統計とランキングで見る県民性『コンビニ勢力図(2019年)』(https://todo-ran.com/t/kiji/10327)」
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