携帯料金プランはワザと複雑になっている⁉ どうすれば安くできるのか
LIMO / 2020年1月23日 20時20分
携帯料金プランはワザと複雑になっている⁉ どうすれば安くできるのか
総務省統計局のデータによると、2019年12月1日現在の日本の人口は約1億2600万人に上ります。
また、一般社団法人 電気通信事業者協会によると、2019年9月時点での携帯大手3社(NTTドコモ、au、ソフトバンクワイモバイル)の携帯電話の総契約件数は、約1億7800万件となっており、単純に計算しても「1人1台以上」携帯電話を持っているということになります。
今や携帯電話(スマートフォン)は通話やメールだけでなく、インターネットを活用した様々な機能を兼ね備えており、生活の必須アイテムになっていますね。
しかし、その一方で、月々の料金が高いと感じたことはありませんか?
節約に熱心な方であれば、一度は携帯電話の料金プランを見直そうと考えたことがあるかと思いますが、実際には料金プランの内容が複雑でなかなか変更できずにいるという方も多いかと思います。
それも無理はありません。実は携帯電話の料金プランは、みなさんが他社に簡単に乗り換えができないように、複雑なプラン設定になっているものもあるからです。
そこで今回は、携帯電話の料金プランを見直して節約をしていきたいという方のために、「なぜ携帯電話の料金プランは複雑なのか」を心理学の研究をもとに解説しています。
さらに、それを理解した上で「どのようにすれば安いプランに変更できるのか」も説明していきたいと思います。
なぜ携帯電話のプランは複雑なのか
まず、なぜ携帯電話のプランは複雑なのでしょうか? その理由は、簡潔に言うと「他社の料金プランとの比較を難しくするため」とも言えます。
データ通信量や通話のかけ放題プラン、海外での利用、さらに期間限定のキャンペーンなど、それらが複雑に提示されるため、料金プランを選ぶ際に検討するべき項目がかなり多くなっていますね。
心理学と経済学が融合された行動経済学という学問では「人は選択肢が多いと選べなくなる」ということが分かっています。
コロンビア大学ビジネススクール教授のシーナ・アイエンガー氏は1995年に「ジャムの実験」を行い、「人は選択肢が多いと選べなくなる」と結論付けました。
この「ジャム理論」から考えると、日本では既に「1人1台以上」携帯電話を保有しており、新規顧客の獲得が容易ではない各携帯会社は、今まさに料金プランを増やして顧客離れを防いでいるとも言えるのではないでしょうか。
したがって、たとえばデータ通信量という項目一つとっても、定額制にするべきか、利用分だけ料金が発生する変額制にするべきか、迷ってしまいますよね。
さらに、そこに期間限定のポイント還元や学割などのキャンペーンが加わると、もう何がなんだか…なんていうことは多々あると思います。
私たちは選択肢が多いと情報の処理が追い付かず、正しい判断できなくなってしまうのです。
安い料金プランに変更する方法
このような状況では、どのようにして安い料金プランに変更したら良いのでしょうか。
その答えは「自分の利用状況に合った基準を探す」ことです。「自分の基準」さえ分かっていれば、どんなに多種多様な料金プランがあったとしても迷うことはありません。
そこで、判断基準の例をご紹介しましょう。たとえば、データ通信(Wi-Fi環境なしでネットを利用するときに必要)の目安であれば、特にインターネットの利用頻度が高くない方であれば「月に3GB」で十分かもしれません。
実際、2014年のNTTコム リサーチの「スマートフォンのデータ通信量と月額料金に関する調査(http://research.nttcoms.com/database/data/001865/)」では、「月に3GB未満しか使っていない人」の割合は全体の90.6%となっています。
これは、スマートフォン(タブレット)を1日の中で最も多く時間を費やしている場所は、「自宅」が最も割合が高くなっており、自宅でのネット環境は約6割の人が「無線LAN(固定回線)」が利用できる環境であることから、このような結果になっているようです。
つまり、携帯電話をかなり頻繁に利用しない限りは「月3GB」以上のデータ通信プランは必要ないので「データ利用分に応じて請求」や「月3GB定額請求」などのうち、安い料金プランを選ぶと良いでしょう。
その他には、通話のかけ放題プランをつけるかどうか迷う方も多いと思います。これについても、仕事などで会社支給の携帯電話を使っている方や、LINEなどの無料通話アプリをメインで使っている方はつけなくても問題ないかもしれませんね。
また、楽天市場で頻繁に買い物している方は、楽天の携帯電話を利用すると支払った料金に対してポイントがつくようになっています。
このように、それぞれの生活スタイルによって上手に料金プランを選ぶことで、節約につながるというわけです。
まとめ
「人は選択肢が多いと選べなくなる」ということが心理学的に明らかになっています。そのため、まず私たちは自分の利用状況を把握して、どういったプランがほしいのかを、あらかじめ自分の中でイメージしておくことが大切なのです。
もし、どのプランが最適か分からなかったら、携帯ショップの店員さんに「データ通信量は月3GBも使っていないのですが…」とか、「通話は主に無料通話アプリを使っています」など、ご自身の判断基準を伝えてみましょう!
【参考】
「人口推計(http://www.stat.go.jp/data/jinsui/new.html)」(総務省統計局)
「事業者別契約数(https://www.tca.or.jp/database/)」(一般社団法人 電気通信事業者協会)
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