ブラック企業で”社畜マインド”に陥る状況~負の連鎖から抜け出すには?
LIMO / 2020年1月22日 20時15分
ブラック企業で”社畜マインド”に陥る状況~負の連鎖から抜け出すには?
最近よく耳にする「社畜」という言葉。まるで会社に飼われている家畜のように、会社のために自分の生活を犠牲にして働く会社員を社畜と呼ぶそうです。
中にはブラック企業に入社してしまい、上司が転職させてくれない、転職を考える暇すら与えられないという状況下で社畜を辞めたくても辞められない人も。どうすればブラック企業から抜け出せるのでしょうか。
”社畜マインド”に陥る状況とは?
ブラック企業と言われるケースは、大きく2つに分かれます。1つは上司のパワハラなど精神的な苦痛が多い場合。もう1つは休みが取りにくい、度を超えた肉体労働を課せられるなど身体的に疲弊する場合です。また、両方の要素が混ざった劣悪な環境の職場も存在するでしょう。
このような職場で働き続けていると冷静な判断ができなくなることが多いといいます。たとえば上司からパワハラを受け続けていると、「自分に実力がないから怒られる」「少しでも怒られないように自分が努力すれば良いだけ」という恐怖に支配されてしまう、などという状況です。
家族や友人が「異常な環境だから辞めたほうが良いのでは?」と感じていたとしても、本人はガムシャラに働くしかないと思い込んでいるということもあるでしょう。
また、社内でブラックな習慣が当たり前のように横行し、残業をしないという選択肢がない、むしろどれだけ残業したかを競う風潮にあるなんてことも。それが続くと、「むしろ不満に思っている自分がおかしいのでは?」という錯覚に陥り、会社のために身を粉にして働くことに疑問を抱かなくなる場合もあるようです。
我慢し続けるという負の連鎖
こうしたブラックな体質の企業で働いていると、負の連鎖に巻き込まれてしまう可能性が高くなります。
まず心配なのは「過労による病気」です。長時間労働やパワハラに耐えることにより、うつ病などの心の病気や、胃潰瘍などを発症することもあります。
また、病気がきっかけで長期療養を余儀なくされたり、働くことに恐怖感を感じて社会復帰ができない状況に陥ったり、それだけでは済まず追い詰められて自らの命を絶つ人も。
さらに、低収入で働いている場合、「ここをクビになってこれ以上生活が苦しくなるのが怖い」という気持ちから、劣悪な環境でも我慢しがちです。
そこに追い討ちをかけるように「おまえは仕事ができないから、よそに行っても使い物にならない」などというパワハラ発言をされれば、本当は転職をしたいのに挑戦できない精神状態になってしまう場合もあります。このような悪循環で低収入から抜け出せないという不幸もあるのです。
退職代行という選択肢も
ブラック企業から抜け出すために、逃げるように転職するのは得策ではありません。一刻も早く転職したいからと言って、「内定がすぐもらえそう」といった理由で自分が希望するキャリアとは異なる企業に転職すれば、また転職しなくてはいけなくなるかもしれないからです。
転職する場合は、焦らず自己分析をし、自分に合った転職先かどうかを見極めることが大切になります。しかし、お金の心配があると冷静な判断はしにくいものです。そのため、転職前は退職してからも当面は生活できるお金を用意しておいたり、副業で収入を得られる状態にしたりしておくと、安心して妥協が少ない転職活動ができます。
また、転職活動は成功したものの上司のパワハラが怖くて退職の意思を伝えにくいということであれば、最近話題の退職代行サービスを使うのも良いでしょう。
退職届を会社に届けたり貸与品などを返却してくれるなどのサービスを提供する代行会社もあります。「辞める」という一言が言えず悩み続けるのは自分にとってプラスにはなりません。費用はかかりますが、こうしたサービスを利用して早くケリをつけるという手段もあるのです。
おわりに
真面目な人ほど、「自分が辞めることで人に迷惑をかけるかもしれない」という考えが頭をよぎるかもしれません。しかし、大切なのは自分自身の体や心です。ブラック企業で自分を殺して働いていても、病気になるようなことがあればポイ捨てされてしまう可能性もあります。
会社のために自分の人生を棒に振るのは、あまりにももったいないことです。まずは自分の心身を守るために何ができるかを考えてみてはどうでしょうか。
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