商品サービス開発をスピードアップする「共創」はどう始める?
LIMO / 2020年1月31日 20時20分
商品サービス開発をスピードアップする「共創」はどう始める?
成長し続けるビジネスの仕組みである「ストックビジネス」についてお伝えしていく本シリーズ。以前『これからの中小企業の生き残り策は「共創戦略」しかない!(https://limo.media/articles/-/14761)』でも取り上げた「共創」について、今回は実際に共創を行う相手を見極める方法を伝えたいと思います。
商品サービスの寿命がいっそう短くなる時代
今年は私にとっての「共創元年」。そこで、これまで偶然に行ってきた協業というもの自体を見直し、目標に向かって異質な才能が知恵を出し合う、共創という仕組みについて改めて考えています。
前提として、これからはさらに商品サービスの寿命が短くなると思います。それは情報がいきわたり、マネをしやすいから。そして、マネをするのに必要な商材や情報も手に入りやすいのです。
従来、商品・サービス開発というものは自社だけでやるものでした。しかし製品寿命が短くなる中、それでは追いつかない。しかし他社と一緒に商品サービスを作れば格段にスピードアップできます。人が育つのを待ったり、自社内にノウハウが蓄積する時間が不要になるのですから。
上述のように、今年は「共創元年」。つまり、自社だけで商品サービスを作る過去の成功モデルを私自身が壊す時だと思っています。
そこで必要なのは共創を上手にコーディネートすること。そのためには、相手を深く知ることと、仮にその取り組みの結果が想定のようにいかなかったとしても共創を行う双方に価値が残る仕組みが必要だと考えます。
共創を実現するために必要なこと
私がストックビジネスアカデミー(以下、SBA)実践会というところで共創を実現するために使っている手法は、以下の通りです。
まずは相手の事業内容、商品サービスを深く知るということを行います。一般的には、「自分はこれができるが、あなたは何ができますか?」というような関係から事が進むと思われがちですが、SBAでは違うアプローチを使います。
最初は、相手方の事業について深くヒアリングを行います。自分のことは一切忘れて、自分の利益も一切考えずに、相手の課題解決に対してのみ思考を巡らせます。時間にして90分ほどですが、全力で相手の企業の課題に向きあうことに集中すると、今までにない思考力が動き出します。
なぜなら、自分のこととなると「人がいない、お金がない、機材がない」など実態を知りすぎているために、できない理由を探してしまう。これが思考を邪魔するのです。
一方、他人の会社ならばそういう阻害要因を一切考えない状態で、いくらでも意見が出ます。「無責任でいい」という前提で考えるのです。
また、決まった手順でワークを行うので無駄なストレスがありません。まず、今の商品に対して機能と利点を箇条書きにします。次に、会社として抱える課題や優位点、長期的視点で変化するものを探します。
こうして深く相手を知ったうえで、自分の考えるアイデアを伝えます。これを90分間行い、今度は攻守交代してもう一方の相手を知ることを行います。そして、お互いに相手の抱える課題を共有したうえで、初めて2人で何が作れるかのブレストに入ります。
共創を行うにあたっては、初期段階でお互いが内包する課題に対して徹底的に貢献する姿勢を示し、その人の考え方まで理解し合うことが必要です。もしこの時に違和感を覚えるならば共創はしない方がいいでしょう。先に進んでから問題になるよりも実行しない方が賢明です。
実は、この手法はこれまで私がずっとやってきた「ストックビジネスを考えるワーク」に近いのです。そのため、SBAでは参加者が「90分間は相手に100%貢献する」という関係づくりを自然に行える環境になっているのです。
おわりに
共創をコーディネートする人の役割とは、お互いが自分のメリットだけを追求するのではない関係構築をすること。そこから始められる共創ならば、お互いに必ず価値を感じてもらえるだろうと思います。これからは共創をコーディネートする人材がいっそう必要になるでしょう。
筆者が携わるストックビジネスアカデミー(http://otaketakahiro.com/jissen)(SBA)は、そこに集う仲間とお互いに気づきを与え合う経営者コミュニティーです。そこでは会員に思考のヒントを送り届けるために、毎月ストック思考をフル活用して事例解読をしています。ご興味のある方は一度覗いてみてください。
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