ストレス発散の場に!?ベテラン店員Aが目撃した悪質クレーマー「カスタマーハラスメント」
LIMO / 2020年1月22日 18時15分
ストレス発散の場に!?ベテラン店員Aが目撃した悪質クレーマー「カスタマーハラスメント」
最近はさまざまなハラスメントが増え、ついには無理難題を言い店員を困らせる「カスタマーハラスメント」なるものまで登場してきました。誠心誠意対応しているのに、顧客やの立場を利用して必要以上のクレームをつけられてはたまりません。今回、ベテラン店員Aさんが目撃した「困ったカスタマー」たちについてうかがってきました。
ミスにつけこむモンスター
スーパーマーケットには多くの人が訪れます。また、夕方になると仕事帰りのお客さんも増える中値引き商品なども出てくるため、レジは戦場と化します。Aさんが出会ったのは年配の女性でした。いつものようにレジを打っていたのですが、隣のレジが騒がしく高校生アルバイトの女性スタッフがその女性から大きな声で怒鳴られています。
「この子は私が言ったことを聞いていないの!何回言わせるのよ!こんな子レジに立たせないでよ!」
お客様の声が店内の響いていたため、急いで店長に連絡を入れました。どうやらレジの女性スタッフがミスをしたことよりも、その後の態度が気にくわず激怒しているようなのです。ただ、レジの女性スタッフは普段から礼儀正しい子です。「そんなに失礼な態度をするだろうか?」とAさんは疑問に思ったといいます。
「お客様は『不愉快な思いをした上に、何度も説明させられて大事な時間まで無駄にした。この精神的苦痛をどうしてくれるんだ』と騒ぎ立てました。女の子は泣きだす寸前。ただ、店長はこのお客様を知っていたようで『またか』といった表情をし、慣れた対応をしました。バックヤードに戻った女性スタッフは号泣。みんなで彼女を慰めました」
どうやらその年配女性は若いアルバイト店員を狙ってはクレームをつけるモンスターだったのです。
自分の考えは絶対!説教カスタマー
次にAさんが出会ったのは、神経質そうな男性客でした。閉店間近の店内は男性スタッフも多くなってきます。スーパーのナイトスタッフは男性も多く、特に珍しい光景ではない中、その男性客は一人の若い店員に声をかけ「社員か?」と聞きました。
「その男性スタッフはアルバイト店員でした。大学を卒業後、夢を追っているためスーパーでアルバイトをしていたのです。その男性客は、社員ではない男性スタッフに対し『男ならレジなんか打っていないでもっとほかのことをしたらどうだ』と説教を始めたのです」
どうやらその男性客の中では「スーパーにいる男性スタッフは店長を目指す社員以外は志が低い」というような偏見を持っていたようなのです。学生アルバイトならまだしも、学生でもないとそのスタッフが答えたことが気にくわなかった様子。私も助けに入りましたが『女は黙ってろ』と聞いてもらえませんでした」
未だにいる「男は〇〇、女は△△」といった決めつけの思想。それらを思うのは個人の自由ですが、全く関係のない人間を捕まえてお説教するのはおかしな話です。
スタッフまで品定めするカスタマー
Aさんが出会った迷惑客の中で特に手を焼いたのが「店員に次々恋をするカスタマー」だったといいます。
「その人は三十才前後の男性で、いつも人の少ない時間を狙ってやってきます。そして、必ず若い女性スタッフのレジを選びお会計をしていきます。しかし、会計が終わった後もいつまでもレジの女性に話しかけ「今日は何時に上がりなの?」なんてプライベートで接触しようとしてくるのです。私が同じシフトのときはなるべく彼女に別の仕事を頼みその男性から遠ざけたりしたのですが、どうやら家が近所らしくしょっちゅうお店にやってきます。また、スタッフが変わるたびに「お気に入りの店員」を選んでいるようで、次々と女性スタッフをターゲットにしてきました」
狙われた女性スタッフたちは帰宅する際も注意を払いながらお店を出るなど徹底した対応をしていたそうです。
まとめ
Aさんの周りだけでも、カスタマーハラスメントはまだまだあるといいます。「どの人も、店員という自分より弱い立場の人間を選び、普段なら言えないようなことやできないようなことをしてくる。一種のストレス発散の場としているのではないか」とAさんは言います。
こういった迷惑客が来た場合、こちらに非があれば当然丁寧に謝罪し誠意をもって対応することが大切です。しかし、過剰な要求や明らかに筋の通っていない要求に関しては、声を低め、落ち着いたトーンで対応することが大切、とAさんは語ってくれました。身近に潜むモンスターカスタマー。あなたの周りには潜んでいないでしょうか。
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