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幸せにはある程度のお金が必要…その「ある程度」っていくら?お金があれば、本当に幸せ?

LIMO / 2020年1月22日 19時15分

幸せにはある程度のお金が必要…その「ある程度」っていくら?お金があれば、本当に幸せ?

幸せにはある程度のお金が必要…その「ある程度」っていくら?お金があれば、本当に幸せ?

「お金があれば何でもできる」と思っている人も多いのではないでしょうか。たしかに、お金があれば自分の好きなものを思う存分手に入れることができます。おいしい食事や、豪華な旅行を満喫することもできるでしょう。

しかし、お金で買えないものも存在します。それは「幸福」。たくさんのお金があるからといって、必ずしも幸せになれるとは限らないのです。その理由を、詳しくご説明しましょう。

お金だけでは幸せになれない3つの理由

ではここで、たくさんのお金を得た状況を想像してみましょう。収入が上がった、宝くじが当たった、お金持ちと結婚した…。そんな出来事が起きたばかりの頃は、きっと気分も舞い上がるはず。

しかし、その状況にも次第に慣れてしまいます。最初のうちに感じた幸福感は、だんだん薄れてしまうでしょう。

さらに、「もっとお金持ちになりたい」「さらに収入を上げたい」と次の目標を掲げるようになるはずです。向上心があると前向きに捉えることもできますが、現状に対する幸福度は低下してしまうでしょう。

また、周囲の人も同じ状況だとどう感じるでしょうか。「自分だけではなく同僚も全員年収が上がった」「ほかの人もみんな臨時収入を得た」と聞いたら、あまりいい気分にならないのでは。つまり、周りの所得水準との差が小さくなればなるほど、幸福度も下がってしまうのです。

状況に対する慣れ、さらなる目標の登場、そして周囲との比較…。このような点を踏まえると、お金があれば幸せになれるとは断言できません。お金による幸福感は、長続きしにくいことが多いといえるのではないでしょうか。

夢が叶うのが怖く感じることも

なかには、お金によって幸福ではなく「恐怖を感じるケース」も存在します。それは、夢が叶うことに対する恐怖。「幸せ過ぎて悪いことが起きるのでは」「こんなに幸せでいいのだろうか」といった怖さです。

この感覚を持ったままだと、お金を得ても幸福を感じることは難しいでしょう。それどころか、自ら浪費してしまう、幸せな状態から逃げ出そうとする人も珍しくありません。

そんな事態に陥らないためには、普段から夢が叶ったときの自分をイメージすることが大切です。目の前の現実を受け入れられるよう、イメージトレーニングをしておきましょう。できるだけ具体的な想像をしておけば、いざというときの心構えができますよ。

でも、何をするにもお金は必要

だからといって、お金は幸せになるために必要なものであることは、周知の事実です。教育を受けるのも、旅行などの特別な経験をするのも、そして寄付などをして誰かを助けたいと思ったときにも、多くの場合お金は必要です。お金があることで、選択肢は増えるのです。

とはいえ、「お金持ちになる」ことを目標にして、果たして何人の人がお金持ちになれたのでしょうか。具体的な年収の額を目標にして達成したとして、その先には何があるのか、よく考える必要があります。

そして「稼ぐ」方法も、自分にとってまた他人にとっても有意義なものなのか、持続可能であるのか、考えなければなりません。

大阪大学の筒井義郎氏などの『なぜあなたは不幸なのか(https://www.iser.osaka-u.ac.jp/rcbe/gyoseki/fukou.pdf)』によると、年収700万円を超えると幸福度が低下しているようです(※同分野の別の研究では、550~660万円とばらつきがあります)。

収入をあげるためには、努力が必要かもしれませんし、時間が必要かもしれません。また気苦労も増えるかもしれません。「自分にとって大切なもの」をいつも確かめながら、「金額だけを追う生活」にならないようにした方が「幸福」に近づけるといえるでしょう。

誰にとっても平等でお金で買えないものとは?

お金で幸福は買えないとはいえ、お金持ちに憧れる方も多いはず。しかし、お金持ちと貧乏人のどちらも平等に持っているものがあります。

それは「時間」。どんな人も平等に、24時間という限られた時間で1日を過ごしています。通勤電車の中でスマホを見て過ごすのも、スキルアップのために本を読むのも、同じ時間を費やしているのです。

また、幸福と同様に、時間もお金で手に入れることができません。1円でも安く済ませようと遠くのスーパーに行ったり、安売りの日にレジで長蛇の列に並んだりした時間は、二度と戻ってこないのです。お金は節約できたかもしれませんが、その代わりに時間を失っているとも捉えられるでしょう。

そんな貴重な時間は、工夫次第で無駄を省くことができます。メディアで取り上げられたカフェの利用はしばらく控え、落ち着いてから訪れてみる。混雑しているシーズンでの旅行は避け、あえて平日などスムーズに移動できる日を狙うなど。「みんなが行っているから」「旅行シーズンだから」といった理由ではなく、時間を効率的に使える方法を考えてみましょう。

まとめ

お金で幸せになれると断言できるわけではありませんが、お金がなければ幸せになれないに現実です。しかし「お金」ばかりが目標になってしまうと、見失ってしまうものもあるようです。

まずは、収入面以外の目標を持ってみましょう。仕事だけではなく、家族や趣味に関するものでもかまいません。お金以外の「幸せに感じること」があれば、「収入が増えて家族と旅行に行ける」「お金に余裕が出たので、映画館に行く回数を増やせた」と幸せを感じやすくなりますよ。

【参考】
『なぜあなたは不幸なのか(https://www.iser.osaka-u.ac.jp/rcbe/gyoseki/fukou.pdf)』大阪大学社会経済研究所 筒井義郎氏 大竹文雄氏 池田新介氏

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