部下の「逆パワハラ」が増加中!? 溝が深まる「負のループ」とは
LIMO / 2020年1月29日 18時45分
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部下の「逆パワハラ」が増加中!? 溝が深まる「負のループ」とは
パワハラに対する人々の意識は年々高まっており、加害者になり得る上司たちの倫理観や意識が厳しく問われるようになりました。この社会的風潮を逆手に取った部下たちの「逆パラハラ」が増えていることをご存知でしょうか。
上司のパワハラに苦しむ部下たちがいる一方で、部下の逆パラハラに悩んでいる上司もいるのです。組織は今まで以上に、社員の状況(事実)をよく理解する必要性が高まっています。
今、部下による逆パラハラが増えている
職務における地位や人間関係上での優位を背景に「上の人」から「下の人」へイジメや嫌がらせなどで精神的な苦痛を与えることがパワハラ(パワーハラスメント)です。「逆パワハラ」とは、その逆で「部下」から「上司」に対するハラスメント行為を指します。
たとえば、
・上司について事実無根の悪い噂を流す、人事に告げ口する部下
・何かにつけて「人事部に報告します」「訴えますよ」と脅してくる部下
・同僚まで引き入れ、集団で無視したりボイコットを煽ったりする部下
近年のパワハラに対する批判的な風潮によって、企業のコンプライアンス意識は過剰傾向、パワハラ加害者にならないよう上司もかなり気を遣うようになっています。これらが部下たちの度を越えた権利意識を生み、「逆パワハラ」を助長しているようです。
パワハラや逆パラハラで深まるコミュニケーションの溝
パワハラや逆パラハラが起こってしまうような職場で、業務を円滑に進めることは難しいでしょう。どんな形で溝が深まるのか、その「負のループ」を、順に追ってみていきましょう。
1. 上司と部下がコミュニケーションを取らなくなる
2. コミュニケーション不足によるミスが増える
3. 発生したミスの修正や対応の時間が増える
4. 他の仕事ができない/対応できる業務範囲が狭まる
5. 部下管理が行き届かない/部下のスキルも伸びない
6. 業務スピードや効率が落ちる
7. 他のメンバーにも迷惑やネガティブな心理が広がる
8. 職場の雰囲気も悪くなる
9. 放置すれば、この負のサイクルが繰り返されるでしょう。
パワハラが部下たちを精神的に追いつめ、心身の不調や退職、自殺にまでつながった数々の事例があるように、逆パワハラに追い込まれる上司たちもいるのです。やがて、業績が縮小のほうに傾くことも予測できます。
部下の卑劣な逆パワハラに上司と組織はどう向き合うべきか
上司と部下のコミュニケーション不全を解消するにはどうすればいいのでしょうか。
パワハラは絶対にあってはなりませんが、上司は必要以上に怯えずに、「指導」と「パワハラ」の違いを理解し、見極めながら部下と接することが重要です。また、個々の上司の努力とともに、組織の適切なバックアップも求められます。
部下の意見を受け容れる習慣で関係改善を図る
部下の意見への反論を控え、いったん受け入れる習慣をおすすめします。
部下:「〇〇だと思うんですが……」
上司:「それではダメ!」
ではなく、
上司:「そんな発見があったんだね!どうやってこの発想に辿り着いたの?!」
と聞いてみましょう。
上司を理解しようとする姿勢が伝わり、部下にとって話しやすい雰囲気ができあがります。思いもよらない発想や意見を引き出せる可能性が高まるでしょう。
感情コントロールで建設的な対話を実現する
相手の言動・行動に感情で反応してしまうことを抑えるためにアンガーマネジメントを身につけるのもおすすめです。
「部下と自分(上司と自分)の常識は違う」という前提に立ち、意識的にコミュニケーションを制御できるようになります。建設的な対話のできる頻度が増え、上司と部下双方のストレスも軽減されるでしょう。
組織的なフォロー
組織に属する以上、個人でできることには限界があります。会社としてのハラスメントに対する姿勢やメッセージを社員全員に明確に伝えていくことが大切です。発生した際には、ルールに則って毅然とした対処・措置を取ることが、あらゆるハラスメントの抑制にもつながります。
まとめ
パワハラも逆パワハラも防いでいくべき組織の課題です。ハラスメントが発生したときは、事実確認もしっかり行いましょう。コミュニケーションしやすい環境を整備することも有効な手助けになるかもしれません。ぜひ、皆が気持ちよく働ける環境を作り上げていってください。
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