「え、もう電池切れ?」スマホを襲う「冬の魔物」の正体とは
LIMO / 2020年1月25日 20時15分
![「え、もう電池切れ?」スマホを襲う「冬の魔物」の正体とは](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_15685_0-small.jpg)
「え、もう電池切れ?」スマホを襲う「冬の魔物」の正体とは
ビジネス、今日のひとネタ
スマホをお使いの方で、「大して使っていないのに、気づいた時には充電が思いのほか減っていた」という経験をされた方はいませんか? そして、それが「つい最近あった」という方も多いのではないでしょうか。その原因かもしれない有力な理由は「季節」にあります。
この記事では、スマホの「予期せぬ電池消耗」の疑問を探ってみたいと思います。
電池の消耗は、スマホ冬の風物詩⁉
Twitterでは、たとえば日本でスマートフォンシェアが最も高いiPhoneに限っても、次のような投稿があちこちで見られます。
「最近iPhoneの充電の減りが早いんだけど冬だから?」
「充電100%でも寒いと落ちるし、ガンガン電池減る。iPhone冬の風物詩笑 携帯充電器が欠かせない」
漫画家・イラストレーターの花くまゆうさくさんも、新年明けに、
「寝る前に充電100%にしたiPhoneが、朝釣れた魚を撮ろうとしたら充電1%で即落ちて起動しない事が、冬の釣り場でよくある」
と投稿していました。
筆者も、スマホを100%まで充電したにもかかわらず、出先で思いのほか早く電池が切れてしまった経験があります。そういう時のために、しばらく前にMAXまで充電したはずのモバイルバッテリーを用意していたのですが、それも充電がほとんどなくなっていて使えず、「なんのためにモバイルバッテリー持ってるんだ……」と悲しい経験をしました。
この冬の寒い時期、そこまで使っていないのにもかかわらず、スマホのバッテリーが著しく減ってしまうのは、一体、何が原因なのでしょうか?
人もスマホも、寒すぎるとダメ
これは、スマホのバッテリーに理由があります。一般的に、スマホのバッテリーは、リチウムイオン二次電池を使用しています(二次電池とは、充電することで何度も利用可能な電池のこと)。リチウムイオン電池は、軽量で、なおかつ、エネルギー密度が高いといった二次電池として万能な性質を持っています。そのため、スマホやノートPCなど、多量の電力を消費して充放電を頻繁に繰り返すモバイル機器のバッテリーとして広く使われています。
ですが、パフォーマンスが「温度」によって左右される特徴を持っており、ゆえに、「大して使っていないのに、気づいたら大幅に充電が減ってしまっている」ということが起こり得るのです。
iPhoneなどのデバイスに関するAppleのサポート公式ページには、以下のような記載がありました。
「Apple製デバイスは、広い周囲温度範囲で正しく動作するように設計されており、最適な範囲は16℃~22℃です。〈中略〉温度が非常に低い環境でデバイスを使用する場合もバッテリー駆動時間が短くなることがありますが、この状態は一時的なものです。バッテリーの温度が通常の動作範囲内に戻ると、パフォーマンスも通常の状態に戻ります」
上記のようにAppleも、冬のような寒い時期は、一時的にバッテリー駆動時間が短くなる現象があることを認めています。専門家も「常温にすれば元に戻る」と言いますが、実際に充電が減って、しまいには切れてしまったという「嘆きの声」もネット上にあふれています。それは、温度によるパフォーマンスの低下とあわせて、バッテリーの「経年劣化」によるものかもしれません。
ご存じのように、バッテリーは充電と放電を繰り返せば、消耗していくものです。大事な連絡や調べものをしたいときにスマホの充電がないと困りますよね。簡単にできる対策で、未然にバッテリーの消耗を防ぎたいものです。
誰でもできる! 3つの「充電キープ」対策
1.ポケットに入れておく
アウターやボトムスのポケットに入れておけば、体温でも温まりますし、なおかつ風通しも防げるため、バッテリーの消耗防止にかなり期待できます。カバンに入れる際も、より冷えにくい場所にしまうのがよさそうです。なお、スマホは寒さだけではなく熱にも弱いもの。くれぐれもカイロなどと一緒にポケットに入れっぱなしにしないように注意しましょう。
2.極端に寒い場所に置かない
たまに、スマホを寒い部屋に置きっぱなしにしておくと、キンキンに冷えている時がありますよね。この状態で動かすと、充電が減ってしまうだけでなく、バッテリーやスマホ本体が故障してしまう恐れもあるそうです。あまりに本体温度が低い場合に、本体側で「安全装置」としてパフォーマンスを落としたりといった処理がなされる場合もあります。そのため、温度が低い場所に置くことは避けましょう。
3.カバーやケースをつける
人間が寒いとダウンジャケットやコートを着るように、スマホにもケースやカバーをつけることで寒さの影響を抑えることができます。シリコン製や皮革などの熱伝導性が低いものだとより効果は高いといえます。ただし、スマホが完全に冷え切ってしまったあとでは、こうした材質のカバーも効果を発揮しにくいでしょう。
以上、誰にでもできる簡単な対策法を3つご紹介しましたので、参考になさってください。ですが、「あまりにも早く充電がなくなる……」と気になる方は、一度、専門店や販売店でバッテリーを見てもらい、必要に応じて交換してもらうようにしましょう。
見知らぬ街でバッテリー切れは恐怖
いきなり自分の意図しないタイミングでスマホの電池が切れると、イライラしたり困ってしまったりするものです。特に今の時期、雪の降る地域に住んでいる方や、そういったところに行く用事がある方は、注意が必要です。何かあればすぐ地図アプリや検索に頼るのに慣れているだけに、見知らぬ街でふいにバッテリーが切れるのは、多くの人にとって恐怖ではないでしょうか。
思わぬ電池切れであたふたしないためにも、こうしたスマホの電池の特性をざっくりとでも理解して、本体が冷えないように工夫したり、モバイルバッテリーを持ち歩くときも、スマホと同様に「温度」に配慮したりするといいかもしれませんね。
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