上司「メール送ったら口頭で伝えろ」部下「それ、メールの意味あるのか…」。あなたの職場は?
LIMO / 2020年1月30日 21時15分
上司「メール送ったら口頭で伝えろ」部下「それ、メールの意味あるのか…」。あなたの職場は?
【マンガ記事】妄想シャイン
余裕をもって、上司にメールで仕事上の用件を伝えたものの、数日たっても返事がない。念のためにと「メールを見ていただけましたか?」と上司に確認してみたところ、「急ぎなら送ると同時に口で言え。」と、自分の確認不足を棚に上げ、なんとも身勝手な要求…。
オフィスでありそうな、そんなシチュエーション。自分ではなくても身近で起こって相談されたりした経験がある方もきっと多いはず。
第21話:急ぎの件は口頭で
とある会社に勤務する中堅社員の主人公。彼は今、少し焦っていました。というのも、1週間前に上司である係長に送った仕事の依頼のメールの返事が、今日になっても届いていなかったからです。依頼した内容は、「自分の担当する案件に関する書類の確認・承認をしてほしい」というもの。遅くとも本日中には係長の承認印をもらって、その上の課長の承認印をもらわないと、少々ヤバいことになってしまいます。
「まさか、見てないなんてことはないよなあ…?」と思いつつ、係長に確認をする主人公。「係長、1週間前に送ったメールを確認していただけましたか?」。すると、係長の返事は「急ぎの要件か?急ぎなら、メールを送ると同時に口頭で伝えろよ。全く気が利かないな!」
「送った時は、急ぎではなかったのに…。」と心の中でつぶやきつつ、「ああ、見ていないんだな」と悟った主人公。そこで、いつものごとく脳内で妄想スイッチが入ります。
「メールを送ると同時に口頭で伝えろよ。」と係長が叫ぶと同時に、どこから入ってきたのか、スーツ姿の男性たちが、ぞろぞろと係長を取り囲みます。「な、なんだ?」と驚く係長に対し、男たちは話しかけます。
「来週〇日の16時からの会議ですが、17時に変更していただけないでしょうか?」
「先日はありがとうございました。さて、ミーティングへの件ですが…。」
「〇〇の件、添付の資料をご覧いただき、×日までにご回答をいただきたく存じます…。」
どうやら、これはメールの読み上げ。送った本人は仕事で手が離せないため、メールを送ると同時に代行業者が、受信者のもとに駆け付けて、用件を伝えてくれるというシステムのようです。しかも送ったタイミングも正確に再現してくれるものらしく、ひとりが話している途中に別の男が話し出したり、順番でもいいのに同時に話し出したりと、聞くほうにとっては、少々うるさい。煩わしくなったのか、とうとう「うるさい!離れてくれー!」と叫んで立ち上がる係長。
「うーん、でもこれだとメールのメリットが何もないよな…。」(妄想終了)
とりあえず、「次からはメールを出した後に声をかけよう」と思った主人公。「申し訳ありません。では次からは気をつけます。」と謝ります。
しばらくして、休憩をしようと廊下を歩いていたところ、向こうから難しい表情をした新人女子がやってきました。「どうした?」と声をかけると、ちょっと不満そうな顔で「係長って、メールみてないんですかね?」と一言。どうやら、彼女も同じ目にあってしまったようです。「ああ、声をかけないと、気が付かないみたいだな。」とあきらめ気味に答える主人公。新人女子は、「そうか…。」といった感じで、しばらく考えていましたが、やがていいことを思いついたという表情で、その場を去っていきました。
休憩時間を終えて、自席に戻ってきた主人公。すると新人女子が係長に、にこにこ笑いながら報告をしていました。「係長、PCにメール読み上げアプリをインストールさせていただきました。これで、大切な用件のメールを忘れずに確認できますよね!」
と、そこへアプリが届いたメールの読み上げを開始しました。「出会い系サイト登録で、初回手数料無料!」流れてきた音声に、その場にいたメンバーは思わず笑いをこらえ、係長は「すぐ消してくれ!」と大慌て。
受信者側が自分の都合のよいときに返信することができ、送信者側にとっても相手の都合を気にしすぎずに送れるメールは、使い方によってはとても便利なツールです。しかし受信側がハナから読みもせず、「重要なことは口頭で」というスタンスでは、せっかくのメールのメリットが台無しです。
新人女子の「読んでくれないなら、無理やり読み上げちゃえ」作戦の是非はさておき、なかなかメールを確認・返信してくれない上司や同僚に悩んている読者の中には、思わずニヤリとしてしまった方もいるのではないでしょうか。妄想シャイン、次回もどうぞお楽しみに。
【マンガ記事】妄想シャイン
入社3年目でようやくこなれてきたサラリーマンの主人公は、ストレスが溜まるとひたすら妄想しながら乗り切る、妄想社員。オフィスでよくある、ちょっとしたイライラやモヤモヤを、今日も妄想しながら乗り切ります。
これまでのお話
第20話 年賀状(https://limo.media/articles/-/15297)
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