「私たちは違う」と思っていた不倫関係…自ら終止符を打った彼女が最後に放った言葉
LIMO / 2020年2月2日 21時20分
「私たちは違う」と思っていた不倫関係…自ら終止符を打った彼女が最後に放った言葉
「不倫」、それは禁断の恋愛だからでしょうか。渦中にいる人間は周りが見えず、2人だけの世界に深く入り込んでしまいます。
口には出さずとも「その辺の不倫関係と、私たちは違う」と思って、過ごしているのではないでしょうか。
これからお話する内容は、やはり『私たちは違う』と思いながら不倫関係を続け、そして不倫関係に終止符を打った女性のお話です。
筆者は、その女性が最後に呟いた言葉がすべてを物語っているのではないか…当時、そう思えて仕方ありませんでした。
K子との関係
その女性は、筆者の高校時代からの親友K子です。
K子は看護士として、とある総合病院に勤務していました。相手の方も同じ病院に勤めている男性で、彼女と担当する科は違えど、専門技師として働いている人でした。
当時、筆者はK子とルームシェアしていました。彼女は看護師、筆者は一般企業のOLだったため、在宅時間がほぼ重なることがなく、お互い気兼ねすることがない気ままなルームシェア生活を続けていました。
そして3年ほど経った頃、彼女からルームシェア解消の願い出があったのです。
理由を聞くと、ご実家に住むお父さんの体調が思わしくないので、様子をうかがうためにも、もう少し実家と病院に近い所に引っ越したいとのことでした。
この願い出に筆者が反対する理由はなく、ルームシェアを解消し、お互いに別々のアパートに移り住みました。
その後、顔を会わせる頻度こそ減りましたが、引っ越した後もお互い都合がつけば会って食事したり、変わらぬ友人関係を続けていました。
そして別々に住み始めてから、約4年後…あんな場面に立ち会うことになろうとは、思ってもいなかったのです。
K子からの「突然のお願い」
ある日、K子から『家に来てほしい』と連絡がありました。
何かと思って聞くと、別れた彼氏がK子の家に残していった荷物を取りに来るのだが、不安だから同席して欲しい…というのです。
筆者はK子の彼氏と以前1度だけ、食事をしたことがありました。「あの彼と別れたのか…」と、ぼんやりと思っていたところ、続けてK子は『実は…』と、筆者に彼が既婚者であることを告げたのでした。
一緒に食事をした時には、ただK子と同じ病院で働いている彼氏、としか聞いていなかったため、驚きました。驚きつつ、彼女がとても不安そうだったので、当日同席することを承諾したのです。
そして、彼がやってきて…
彼がK子の家にやってくる前日から、筆者はK子の家に泊まりました。そこで、K子から色々と話を聞いたのです。
相手が既婚者だったことを、筆者にはなかなか言い出しづらかったこと。
付き合いは約4年ほどだったということ。
実家の父の体調が優れないのは事実だがひどくはなく、彼と会う機会を増やしたくて自分で部屋を借りたこと。
今回、別れを切り出したのはK子からということ。
無理に話す必要はないと伝えたのですが、K子は少しづつですが話してくれました。
彼はK子との将来について、よく話をしてくれたそうです。でも、彼が語るK子との未来像は、すべて夢物語なんじゃないか…と思えてきてしまったK子。そして、今回の別れを切り出しました。貴重な20代の中の4年間は長すぎたとも言えます。
今までにも何度か別れ話はあり、そのたびにK子が折れて関係を続けていました。ですが、今回は彼の言葉に気持ちが揺れても、態度を変えなかったそうです。
そうしたところ、優しかった彼の態度が豹変。最近では、夜勤明けの彼女のアパート近くに見覚えのある彼の車が停まっていたり…という半ストーカー的な行為も目に付きはじめていました。
彼の荷物も病院で渡すなど、彼が自宅に取りに来る以外の方法を提案したそうですが、ただただ「自宅に取りに行く」と一点張りだったため、渋々承諾したと言うK子。そのため、彼が家に来ることに不安を覚えて筆者を呼んだということでした。
そんな話から事情を理解した筆者は、K子と共に彼を迎えることになったのです。
昼過ぎにやってきた彼は無言のまま玄関を上がり、真っすぐ寝室に向かったのです。筆者はその迫力に多少気後れしながらも、彼とK子の後ろに続きました。
『ガタッ…ゴトゴト…』寝室に入り、彼はベッドのヘッドボードの引き出しを明けました。
そして、そこから取り出したのは…避妊具でした…。彼はその数を数え『変わってないみたいだな』と言ったのです。
その言葉を聞いたK子の目は、一瞬にして涙でいっぱいになっていました。顔を上げてはいましたが、目線は彼の方を向くことはできないようでした。
「もう帰ってください!!」K子の前に立ち、思わず筆者は言ってしまいました。あまりにも…あまりにもひど過ぎる仕打ちだと思い、言わずにはいられなかったのです。
『俺はな、お前を刺して死のうと思ったよ!それほどお前のことを好きだって思う男がいること、忘れんな!』彼はそう言って、まとめて置いてあった他の荷物は持たず、帰ってしまったのでした。
その後…
その後、K子はとても落ち込んでいましたが、仕事は休むことなく続けていました。彼と顔を会わせた時には、他の人と変わりないように接していたと言います。
ですが、それが悪かったのか…別れてから1年ほど経った後、病院内でたまたま話をする機会があり、その時に『まだ好きなんだろう?俺のこと』と言われたというのです。
しかし彼は離婚したとも、別居したとも、耳にすることはなかったそうです。逆に、長期休みに家族で海外旅行に行った…とか、お子さんの入学式があった…という話は、流れてきたそうです。
K子が最後につぶやいた言葉
K子自身が選んだ別れではありますが、別れた直後は泣いていることが多かったのも事実です。ただ、彼が部屋に来て帰っていった後、K子がつぶやくように言っていました。
『やっぱり不倫は、しょせん「不倫」なんだ…』
K子も彼とお付き合いしている最中は、普通の恋人同士と気持ちは変わらないと思っていたようです。ですが、最後の彼の態度と、結果的には彼は自分からは何も手放さない態度に、世間一般の不倫のイメージとなんら変わらない…と思い知ったようです。
そのため、後に言われた『まだ好きなんだろう?』というセリフには、心底ゾッとしたと言っていました。
現在K子は、この過去も知った上で全てを受け入れてくれた旦那様と可愛い子どもに囲まれて、幸せに暮らしています。
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