都会と田舎、それぞれのセカンドライフ。定年を迎えるまえの「終活準備」とは
LIMO / 2020年2月6日 10時45分
都会と田舎、それぞれのセカンドライフ。定年を迎えるまえの「終活準備」とは
定年を迎えるにあたり、夫婦でセカンドライフの準備をしている方も多いのではないでしょうか。自由な時間の増加に伴い、「あれもこれもしたい」と次々に思いつくことでしょう。趣味や旅行などを楽しむのも素敵ですが、少し先を見据えて「終活」にも取り組むという選択肢もあります。
では、どのように終活を進めていけばいいのでしょうか。住んでいる環境による違いも含め、詳しく見ていきましょう!
都会と田舎、それぞれのセカンドライフ
セカンドライフをどういった環境で過ごすかによって、毎日の生活スタイルにも差が生まれます。そこで、田舎と都会のそれぞれで老後を迎えた方に、その選択肢を選んだ理由や今の状況を聞いてみました。
「老後を迎えるにあたり、徒歩圏内に病院や商業施設がある、駅前のマンションを購入しました。この場所なら、自分で運転できなくなっても移動手段に困らないと思ったからです。近所に習いごと教室もたくさんあり、充実したセカンドライフを送っていますよ。
また、駅前なので物件の価値が下がりにくく、私たち夫婦が最期を迎えたときは売却することもできるでしょう。子ども達には、『いざとなったら売ってくれたらいい』と伝えています。ただ、スムーズに売却するためにも、自分で物を減らしておかなければなりませんね」
「都会に移り住もうかと考えた時期もありましたが、結局『住み慣れたこの土地で生涯を終えたい』という結論に。都会ほどの利便性はありませんが、この土地には思い入れがありますからね。これまで通りの生活ができるので、安心感も大きいです。
ただ、夫婦のどちらかが亡くなったときや、運転ができなくなったときはどうすべきか…という悩みは残っています。今のうちに、介護サービスについて知っておかなければなりませんね」
遺言書についても考えておこう
誰かが亡くなった時には、「どういった葬式をするか」「どう遺品を整理するか」といった悩みが次々と出てくるもの。どの環境でセカンドライフを迎えるにしても、残された人が困らないよう配慮する必要があります。
そこで、不安なく最期を迎えられるよう、「終活」にも取り組んでおきましょう。終活の具体的な取り組みとしては、「持ち物の整理・資産リストの作成・葬儀や墓の備え」の3点が挙げられます。遺産整理をする際は、年間110万円までの非課税枠を活用できる「生前贈与」をしておくのもいいですね。
また、遺言書を作成する場合は、「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」のどちらかを選ぶことになります。それぞれの特徴は次の通りです。
自筆証書遺言
自筆で作成した遺言書のこと。2018年に相続法が改正され、法務局で保管できるようになった。パソコンで作成した財産目録や銀行通帳のコピーも添付できる。
公正証書遺言
公証役場にて、公証人に作成してもらう遺言書のこと。作成費用は数万円ほど。公証人に確認してもらえるため、不備の心配がない。
どちらを選ぶにしても、遺言書の作成には家計の整理が必要です。貯金や借入金の状況をリストアップし、資産の全体像を把握しておきましょう。
まとめ
今は元気いっぱいでも、誰にだって「そのとき」がやってきます。いざという時に「身の回りを物やお金を整理しておくべきだった」「もっと本人の意志を聞いておけばよかった」とお互いに後悔しないためにも、事前に家族で話し合っておきましょう。
とくに遺産関係は税金が関わってくるため、しっかりと相続税対策をしておきたいところです。非課税枠を活用する、お墓を生前購入しておくなど、今のうちからできる対策を進めておきましょう。
ただし、勝手にあれこれと決めてしまうと、後になって不都合が生じる可能性も。夫婦や親子で「この場所のお墓を購入しようと思っている」と相談しておくとスムーズですよ。
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