1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

「みんな持ってる!」子どもの殺し文句に「よそはよそ」と言えますか?

LIMO / 2020年2月9日 10時45分

「みんな持ってる!」子どもの殺し文句に「よそはよそ」と言えますか?

「みんな持ってる!」子どもの殺し文句に「よそはよそ」と言えますか?

子どもの海外旅行をためらう親

ある冊子記事で、こんな発言を目にしました。

「あらゆるところに子どもを連れていきたい。ただし国内まで。海外は、大人になって行くところのような感覚があるから」

発言者は放送作家で、かなりの売れっ子です。記事によれば、結婚以来、子どもが欲しくてたまらないのに恵まれず、諦めたころにやっと誕生したひとりっ子。

仕事を長期休業して自ら育児をし、幼稚園の送り迎え、有名観光地から近所のスーパーマーケットまで連れていくなど、かわいくてたまらない様子が伝わってきました。

親ばか!? とまで思わせる子育てぶりなのですが、海外の話になったとたんに歯切れが悪くなるのです。

海外旅行に行ったことがないのは、我が子だけ?

放送作家さんが子どもの海外旅行をためらう背景には、こんな親心があるようです。

「海外は、自分で稼いだお金で行くところだというのがある。親の金で行ったら、自分で稼いで行けたときの感動がなくなるようで」

我が子のためならどんなことでもしてあげたくなるのが、親心というものです。何でもしてあげることが本当に我が子のためになるのかと考えるのも、これまた親心というものです。

いくら親に力があったとしても、親の力を自分の力だと勘違いするような大人になってもらっては困りますから。

我が子のためなら鬼にもなれます。この親心にとって、最大の強敵はこんなセリフではないでしょうか。

「みんな行ってるよ。Aちゃんはハワイ、Bくんはオーストラリアに行ったし、今どき海外旅行に行ったことないのは私だけなんだから」

えっ! うちだけ? この状況に毅然として「よそはよそ、うちはうち」と立ち向かえる親は少ないのではないでしょうか。

親の弱点を知っている子どもたち

子どもたちは、親の弱点をよく知っているようです。

スマホに替えたいけど、替えてもらえない友人へアドバイスをしていました。両者とも中学2年生です。

「俺は『みんな持ってる』って言ったら、替えてくれた」

最近は中学生でもスマホを持っていることが多くなりました。スマホがなくて、仲間内のやりとりから除外される子どももいないわけでありません。だからといって全員が全員、仲間外れになっているわけでもありません。

持っていない友だちとは、直接会ったときに密に連絡するなど、それなりの工夫をしているようです。また持っていない同士で新たな友人関係を作っていたりもします。

ラインやメールのつきあいにかかる時間を自分の好きなことに使えるので、学業や趣味でお互いに高めあう友人関係を築いていることも少なくありません。

中高生になると、自分の部屋を欲しがることもよくあります。

「兄ちゃんと一緒の部屋だから、友だちを呼べない。いつも友だちの家に行ってるんだから、たまには僕も呼ばないと立場がなくなる」

気持ちはいやというほどわかります。しかし、兄弟がいる部屋に呼んでもいいし、兄と交渉して部屋を空けてもらう方法もあります。こうした知恵やテクニックを習得する場でもあるのです。発明や発見は、「不便」から生まれるといいますから。

「よそはよそ」で、子どもの個性を伸ばす

大人の社会も例外ではありません。日本人への殺し文句は、「みんなやってるよ」だというエスニックジョークがあるくらいです。

日本社会は、みんなと同じにすることで、よけいなトラブルや疎外感、失敗を免れてきたことは否めません。空気が読めないヤツと言われずにもすみます。と同時に、能力をつぶしている面もあるように思います。

「みんなと同じ」というのは、その分、ライバルが多いということでもあります。AIが人間の職を奪うと言われる時代ですから、みんなができることはAIにもできないとは思えません。

この際、「よそはよそ」の考えで、我が子の「みんなと異なる」面を見つけ、伸ばしていくのもありかもれません。どこから「よそ」かの線引きは、親の子育てセンスしだいではありますが。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください