不安を抱える高齢出産妊婦…経験者が語る「出産した」その後
LIMO / 2020年2月8日 10時15分
不安を抱える高齢出産妊婦…経験者が語る「出産した」その後
年々増える高齢出産。以前は芸能人のような特別な人のものという印象もありましたが、最近では高齢出産のママはとても身近な存在です。「自分も高齢出産をするかもしれない」そんな人の背景には、どのような環境があるのでしょうか。また、実際のママたちはどんな思いを抱えているのでしょう。
高齢出産が増えた背景
一昔前に比べ格段に増えた高齢出産。この背景にはさまざまな要因があるようです。医学の発展はもとより、昔に比べ40代・50代の女性がイキイキと健康的になってきました。35歳で初産という人も特別珍しい存在ではないようです。
こういった上の世代が老け込まなくなった一方、以前だったら「適齢期」といわれていた20代のライフスタイルにも大きな変化がありました。まずは、多くの女性が進学することで結婚する年齢が上がりました。
高校や短大を卒業して数年働いたのち家庭に入る人が多かった時代に比べ、現代の女性の多くは4年制大学で学び、さらには就職後何年かの経験を経てようやく結婚を意識するようになります。仕事と恋愛を上手に両立したとしても、早い人でも20代後半に結婚という、まさに晩婚化時代が始まってきているのです。
こうしたライフスタイルの変化により、急速に進んだ高齢出産。多くの女性にとって決して他人ごとの話題ではありません。
高齢出産はまだまだ不安?
全体的に増えてきているといえど、いざ自分が高齢出産妊婦になるとなにかと不安になるものです。
・「30代後半で結婚しました。夫とも『子供はできたらうれしいね』くらいの感じで話し合っていたので、自分が妊娠したときはとにかくびっくりしました。同時に『本当に無事に産めるのか』ということで頭がいっぱいに。自分の身体というよりも、赤ちゃんに対しての不安がとにかく大きかったです」
・「産婦人科で『出生前診断』を受けるかどうかの話をされました。同時期に妊娠した若い同僚に聞くと、そんな話はなかったと。同じ妊娠でも違うものなんだと実感しました。自分が今より若かったら悩まずにすんだようなことも考えなければならない高齢出産妊婦は、どうしても不安が付きまとうもののようです」
・「私と同世代の夫も十分高齢な親に該当します。今は二人の収入が安定していますが、この子が進学する際、私たち夫婦は子供のために収入を得ることができるのだろうか?など、長い将来のことを考えると正直ずっと不安が付きまとうんだと思います」
出産自体の不安から将来のことまで。高齢出産妊婦たちは、20代の妊婦さんとは違った悩みを抱えているようです。
高齢出産でよかったこととは?
20代で産んでおいた方がリスクや心配が少ないといわれても、年齢を戻すことはできません。それでは、高齢出産だからこそよかったと思える点はどのようなものなのでしょうか。
・「おそらく周りのママ友より10歳ほど年上の私。一緒に行動しようと思っても体力の違いは明らかです。最初は落ち込んだりもしましたが『私は私の育児を楽しもう』とすぐに切り替えられました。育児は初めてですが、これまでも思い通りにならなかったことは多々ありました。そういったひとつひとつの経験を糧に子育てができるのは、今の年齢だからこそだなと思っています」
・「高齢出産妊婦になったときまず思い浮かべたのが、子供が成人するときの自分たちの年齢です。おばあちゃんでもおかしくない年齢と思うとへこみましたが、せっかく授かった命。出会えた奇跡を存分に楽しみ、一日でもこの子と一緒にいられるよう元気で長生きがしたいと願うようになりました。出産してから体調を崩すことも多々ありましたが、健康でいられるよう自分ができることはいろいろ挑戦していこうと思っています」
・「心配していたママ友問題。『仲間に入れるだろうか』と当初は思っていましたが、四六時中べったりして揉め事を起こしている若いママたちをみると、たまにしゃべるくらいでいられる自分の立ち位置も悪くないなと思いました。もし自分が若かったらあの輪に入らなければと躍起になっていたと思います」
・「自分は結婚も出産も一生しないと思っていました。そのため、仕事でキャリアを積むこともできたし、一人で生きていくための貯金もしていました。出産や乳児のときは本当に大変でしたが、自分が若い頃からコツコツ貯めていた貯金や、復職しても困らない職場や役職も手に入れることができたのは長い目で見るとありがたかったです」
体力や行動力など、どうしても若いママと比べると引け目を感じてしまうという高齢出産ママ。しかし、今までの人生経験があるからこそ、彩られる子供との生活というのもあるようです。
まとめ
多くの不安を抱えながら出産に挑む高齢出産妊婦たち。女性の生活スタイルやキャリア形成が変わってきた時代だからこそ、多くの人がこの悩みや不安を抱えているようです。
健康上のデメリットなども多くささやかれますが、不安ばかり嘆いているよりも今までの経験を活かし、自分なりのメリットを見出しながら子育てを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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