日経平均は24,000円台を回復できるか。新型肺炎の企業業績への影響は楽観許さず
LIMO / 2020年2月9日 21時15分
日経平均は24,000円台を回復できるか。新型肺炎の企業業績への影響は楽観許さず
【日経平均株価】テクニカル分析 2019年2月9日
新型肺炎の影響がやや沈静化。日経平均は大幅反発
2020年2月7日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より45円61銭安の23,827円98銭となりました。4日ぶりの下落ですが、下げ幅は小幅でした。
前週は新型肺炎の影響が懸念され、一時は23,000円を割り込む場面もありましたが、欧米の一部メディアが治療薬やワクチンでの研究が進んだと報道したことから警戒感が和らぎました。
国内では、トヨタが20年3月期の純利益予想について上方修正を発表したことから、自動車関連銘柄を中心に買われる展開となりました。足元で円安・ドル高傾向にあることも好感されました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。新型肺炎の影響については楽観できません。企業の業績に与える影響はまだ見えづらいところです。ただ、治療薬に関する報道が出たことや、世界保健機関(WHO)の対策などが発表されていること、さらに中国政府が金融支援策を打ち出したことなどから過度な悲観論は後退しつつあります。
米国株は好調です。6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は約3週間ぶりに過去最高値を更新しています。7日には、1月の米雇用統計が発表されました。非農業部門の雇用者数は前月比で22万5000人増え、市場予想(16万人増)を上回ったものの、高値圏での利益確定売りの勢いが強く、反落しました。
日本株にとっては売買の判断が難しいところですが、新型肺炎のリスク後退、米国株高などの背景もあり、買いのチャンスを探りたいところです。6日に中国が対米関税の一部引き下げを発表したことで米中対立が緩和するとの期待感からドルが買われ、円安傾向になっているのも追い風になるでしょう。
ただ、中国では工場の操業停止なども続いていることから、中国市場での生産や消費など実体経済への影響はまだ先が見えません。業種・業態によっても影響が異なるでしょう。当面は好業績企業などを中心に個別銘柄を物色していくような戦略になりそうです。
足元の下落分をほぼ取り戻し、25日移動平均線も回復
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は75日移動平均線を割り込み、その後は大きく上下動しましたが、75日線を回復することはできませんでした。先週はこの75日線を回復できるかどうかが大きなポイントでした。
実際には、週初3日は窓をあけて下落して寄り付きました。一時は23,000円を割り込む場面もあったことから、やや懸念されましたが、その後は陽線で引けました。ところが翌4日も窓をあけて下落して寄り付きます。ただ、4日も大きな陽線となり、さらに3日の窓埋めのような動きとなりました。
相場は、売りたい投資家と買いたい投資家のどちらが勝つかということにほかなりませんが、両日の動きを見ると、売りたい投資家が先行したものの最終的には買いたい投資家が買ったことになります。
この動きに示されたように、5日には今度は窓をあけて上昇して寄り付くと、6日にも窓をあけて上昇。75日線だけでなく25日線も回復しました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。25日線を回復したとはいうものの、その後は24,000円直前で上値を抑えられてしまいました。24,000円は過去に、昨年12月中旬、今年1月中旬と、二度にわたり突破にトライしましたがいずれもその後は反落しています。
その点では、この24,000円を超えることができるかどうかが大きなポイントになります。このあたりは売買が積み上がっていることから、ここを超えると下値サポートラインになりますが、直近で超えることができないと、しばらく23,000円と24,000円の間でもみ合う展開も考えられます。
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