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小さなベビーカーは軽くて便利だけれど…。大きなベビーカーを買った経験から思うこと

LIMO / 2020年2月18日 10時15分

小さなベビーカーは軽くて便利だけれど…。大きなベビーカーを買った経験から思うこと

小さなベビーカーは軽くて便利だけれど…。大きなベビーカーを買った経験から思うこと

子育ての必須アイテムのひとつ、ベビーカー。まだ自力では歩けない乳児期はもちろんのこと、歩行が可能な年齢になっても歩き疲れたり眠ったりした時には抱っこによる親の肉体的負担を減らしてくれる必需品です。個人差はあるものの、生後すぐからだいたい3歳頃までは使い続けることになります。

初めてベビーカーを買おうとするとき、その種類の多さに「どれを選んだらいいのかわからない!」と悩むことは珍しくありません。筆者ももちろんそうでした。ここでは、大型のベビーカーを買った筆者の経験談をお話します。

まず悩むのが、コンパクトタイプか大型タイプか

ベビーカーは大きく分けて、軽量でコンパクトなタイプと重くて大きなタイプの2種類があります。前者は軽いものの強度や走行時のスムーズさにどうしても不安が残り、一方で後者は安定性があって軽い段差ならラクラク乗り越えられますが、大きくてかさばったり持ち運びが大変だったりします。

先日、ベビーカー「MELIO(メリオ)」などを展開するドイツ生まれのベビー用品ブランド「サイベックス」(CTP JAPAN株式会社)が行った調査によると、持ち運びのしやすさから軽さを重視してベビーカーを選んだママの7割以上が使いにくさを感じていることがわかりました。具体的には段差やアスファルトの通路などで走行性の悪さを感じている現状があるようです。

筆者も子どもが産まれる直前のベビーカー選びで、どちらにするか悩みました。結局、「うちの近所には段差もたくさんあるし、壊れてもう一度買うことになったらイヤ。それに多少大きくて重くてもベビーカーを持ち運ぶ時間より子どもが乗っている時間の方がずっと長いんだから…」ということで、大きい三輪タイプを購入。三輪タイプは新品で買うと割高だったので、中古で安くゲットしました。

小さなベビーカーのママ友に起きたアクシデント

子どもが生後10カ月頃のこと。休日に同じくらいの月齢の子どもを持つママ友と、電車移動をしていたことがありました。筆者は先述の通り三輪の大きなベビーカー、ママ友は四輪の軽いベビーカーにそれぞれ子どもを乗せていました。

2台のベビーカーが横並びで電車に乗っていたので、それなりのスペースを取ってしまっていました。ましてや筆者の押している方のベビーカーは、だいぶ大きい。ラッシュ時を避け電車の端っこにベビーカーを寄せていても、なんとも言えない罪悪感があり、「早く駅に着かないかな」とずっと心の中で願っている状態でした。

目的の駅に到着し、筆者が先にホームへ降りて振り返った時、ママ友のベビーカーが電車とホームの隙間で止まっていました。どうやらタイヤが挟まったのか、上手く小回りが利かず動けない状態。

乗っている子どもをいったんベビーカーから降ろして抱っこ紐に切り替えようか、しかしそれをやっている間に電車のドアが閉まってしまう。そんなママ友の焦りが手に取るようにわかりました。ママ友は後ろにいる下車したい人と、目の前にいる乗車したい人の間に挟まれているような状態だったからです。

慌てているママ友のもとへ、ホームに子どもをベビーカーごと置いて助けに行こうかと一瞬悩んでいたら、目の前にいた女性がママ友を助けてくれて、無事に下車。ようやく筆者のところに来たママ友は「あ~、パニックになっちゃった!」と顔を真っ赤にしていました。

後からママ友に聞くと、特に古い駅内では隙間にタイヤが挟まることがあり、また街中でも小回りが利かずにつっかえたりしてしまうことが少なくないそう。ママ友に言われて気付きましたが、筆者はそのような走行の滞りが起きたことは一度もありませんでした。

大きなベビーカーは階段移動が大変、だからこそ助けを求めるようになった

しかし、ママ友によると軽くて持ち運びやすいために電車内でもたたんでおくことが容易で、また駅にエスカレーターがなくても片手で開閉して子どもを抱っこしながら階段移動ができるメリットがあるそう。一方、筆者の大きなベビーカーはそれだけで10kgほどあるので、子どもを抱っこして階段を上り下りするのは至難の技。

筆者自身、何度もベビーカーで階段移動を余儀なくされてきました。子どもを抱っこ紐で抱えて大きなベビーカーを畳み、階段を一段一段、ハーハー息を切らしながら上ったこともしばしば。「やっぱり軽いベビーカーを選べばよかった」と後悔したことも。しかし、何度もこういう経験をして気付いたことがありました。

それは自分から誰かに声をかけると、意外と聞いてくれる人がいるということ。そして子育てを経験していない多くの人が、ベビーカーで電車や階段などを移動する親が今この瞬間にどんなことを困っているのか、どんな手を差し伸べたらいいのかわからないということです。

以前、エスカレーターがない駅で長い階段をベビーカー移動しなければならない時がありました。急いでいたため、勇気を出して通りがかった手荷物が少ないサラリーマン風の男性に「ベビーカーを運ぶのを手伝ってもらえませんか?」とお願いしたことがありました。

その男性は快諾し、筆者が子どもを抱っこし、ベビーカーを運んでくれました。お礼を言った際にその方は、「困っていたら声をかけてくれると、お手伝いしやすいです」と神のような言葉を言ってくれたのです。

子育ては「助けを求めること」が当たり前になるべき

それから筆者は、困っていたら周囲の人に助けを求めるようになりました。もちろん「体力に自信がなくて」「急いでいるので」と断られたことも、嫌そうな顔をされたことも何度もあります。しかし、筆者はそういう反応にいちいちショックを受けたり「子連れやベビーカーを邪魔者扱いして!」と怒りを抱いたりすることはなくなりました。

電車内や駅で子連れやベビーカー移動の親を煙たく思う人は、おそらく絶対に減らないと思うからです。どんなに周囲に気を配ろうと、「子連れは苦手」「ベビーカーが電車内で場所を取っていて気になる」と思う人の感情や気持ちは他人が「おかしい!」と否定できないもの。その感情によって子連れやベビーカー移動の親を差別したり攻撃したりしなければ、別にいいと思います。

そういう人たちに何かを強制したり非難したりするよりも、今自分が困っていることを助けてくれる人を探す方が現実的かつ建設的ではないでしょうか。

子育てで困っている時には自分一人で抱え込まず、他人に助けを求めやすいことはベビーカーに限らず絶対に必要です。ママ友もあの時は、後ろの人や目の前の人にすぐ助けを求めることができず自分でどうにかしようとしたのは、そういう「自分でなんとかするべき」という意識が彼女の中に強くあったからからではないか、とも思いました。

子育て当事者が誰かに助けを求める状態が、当たり前になること。大きなベビーカーを買ったからこそ、電車内でのベビーカー移動に限らず、そんな子育てにおける重要な要素に気付くことができました。

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