若手社員が語る「もうやめたい!と思う理由」「入ってよかった!と思う理由」
LIMO / 2020年2月16日 20時40分
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若手社員が語る「もうやめたい!と思う理由」「入ってよかった!と思う理由」
「最近の若手社員はすぐに離職する」とか「若い奴らは礼儀も常識もない」などと言われることの多い若い世代。これはいつの時代もそうなのであまり気にする必要はないと思いますが、逆に若手社員たちは会社のことをどう感じているのでしょうか。
今回は入社4年目までの若手社員に「この会社に入ってよかったと思う瞬間」と「もうこの会社をやめようと思った瞬間」について聞いてみました。
休みを取るのに4人の部長に申請
あるIT企業で働くAさん。まだ3年目ですが、「もうこの会社をやめよう」と思った瞬間が何度もあると言います。
「自分もまだ入社して2年とちょっと。社会人経験も浅く、仕事のやり方に慣れようと必死だった。それが、自分が入社して1年半くらいからわずか半年の間で、いろんな部署の、言い方は悪いけれどいわゆる『下っ端』の人たちが4人も退職。小さい会社なので後任がいなかった。あっという間に4人の仕事が自分に集中し、自分の仕事も合わせて1人で5人分の仕事をこなすハメになった」と嘆きます。
「その分、当然残業も増えて、体力的にも精神的にも苦しかった。でも、一番つらかったのは、休暇を申請するとき。セミナーやイベントへの出展もあり、休日出勤も少なくないので、代休を取るために申請を出すのだけど、部署が違うの4人の仕事を引き継いだがために、4人の部長に休暇の申請をしなければならなかった」のだそう。
「『休みの間、その仕事は誰に任せるのか』と聞かれて、『誰に依頼すればいいですか?』と聞いたら『誰かと適当に調整して』と言われることも。新人の自分にとって頼む相手は先輩ばかりなので恐れ多いし、1日休むだけで4人の部長への申請とそれぞれの仕事の申し送りをするのが大変すぎて、心が折れそうだった」と話してくれました。
いきなり退職した4人の仕事を背負わされるばかりか、休みを取るのにもこんな状況では、会社をやめたくなるのも無理はありませんね。
「手柄は自分のもの、ミスは後輩のもの」にする先輩の存在
証券会社勤務のBさん。4年目ですが、憤りながら今の職場環境に不満を漏らします。
「最低な先輩がいる。もう30代半ばなのに、とにかくやることが姑息で子ども。『コレやっといて』と仕事を人に丸投げ。自分はタバコ室で携帯を触りながら一服。私がまとめた資料や作った企画書を、あたかも自分が作ったかのように部長や役員に説明する」と憤慨します。
「『コレ、まとめてみたんですけど~』って話し出すから、その先輩がやったように見えるし、部長や役員もそれに騙されているのが本当に悔しい。でも、ミスや失敗があると『コレは〇〇さんがまとめてくれたんですけど、数字が間違ってるんで自分が直しておきますよ』と、ミスは後輩の名前を挙げて部長に説明。どれだけ性格が悪いのかと毎回あきれる」と言います。
こういう人と遭遇すると、その神経の図太さに驚きます。ただ、自分でやらないこのタイプはボロを出すことも多いもの。そのため、いつかはその姑息な手がバレます。それに、見ている人はちゃんと見ています。
上司がやさしく、明るい職場だった
続いて、「この会社に入ってよかったと思う瞬間」についてです。
広告代理店で働く2年目のCさんは、「毎日と言っていいほど、この会社でよかったとしみじみ思う」と笑顔で話します。
「配属先に恵まれたというか、今の部署はまず部長が穏やかでサッパリしていて、仕事はデキるし決断力もあって指示も的確。上層部には好かれているし、でもなんだか放っておけないような、40歳の男性なのにかわいらしい感じ」なのだそう。
「部下に仕事を頼むときにも『ありがとう、忙しいのにごめんね~』って言ってくれるし、仕事が終わって確認をお願いすると『やるね~!めちゃくちゃいいね~!』と褒めてくれる。そのあとで、『コレはこうしたほうが見栄えがいいよ』とか『こうすると説得力が出るね!』と明るくアドバイスをくれるから、部署の雰囲気が常にいい」と笑います。
「この人のために頑張ろうと思わせてくれる上司ってそうそう出会えないと思うから、自分は本当に恵まれている」と語るCさん。部署のほかのメンバーもみんな部長に感化され、明るい雰囲気の中で仕事ができていると言います。こういう職場なら、ストレスを抱えることなく前向きな気持ちで仕事に取り組めそうです。
先輩が親切で誇れる人だった
ある保険会社で働くDさんはまだ1年目。「同じ部署の先輩がとにかく仕事がデキる人で、役員にも一目置かれているような人。やさしくて親切で、いろいろ教えてくれるしサポートもしてくれる」と言います。
「まだ新人の僕をいろんな人に引き合わせて紹介してくれるし、飲みにも連れ出してくれる。無理強いはしないし、他社とも交流がある人なので、そういう場に積極的に連れて行ってくれるのは本当にありがたい。こういうところから先輩のワザを学べと言われている気がする」と、キラキラした目で話してくれました。
彼のように、言葉だけでなく先輩の背中を見て、その行動の裏に隠れた真意を読み解ける新人はなかなかいません。ましてや彼は1年目。ここまで考えられるのもすばらしいことです。先輩も育て甲斐があることでしょう。いい職場だからこそ、いい経験ができて、いい仕事ができるようになるのではないでしょうか。
おわりに
今回は4年目までの若手社員に話を聞きました。「この会社に入ってよかった」と思うエピソードが2人とも、仕事内容や給料ではなく、職場の人間関係であったことに意外な印象を持ったかもしれません。
しかしそれは、最近の若い人も職場に尊敬できる先輩や上司がいれば高いモチベーションを保つことができるということの裏返しではないでしょうか。もし、あなたが若手社員の指導をする立場なら、参考にしてみてくださいね。
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