「子育てを楽しんで」に惑わされないで!「楽しい」だけですむ事じゃない
LIMO / 2020年3月3日 20時15分
「子育てを楽しんで」に惑わされないで!「楽しい」だけですむ事じゃない
ことあるごとに聞かされる「子育てを楽しんで」。
「子どもと過ごす今はかけがえのない瞬間なんだから、しっかり楽しんで…」
確かに子育てに限らず、なんでも楽しんでできれば、それに越したことはありません。
しかし、取り立てて「子育てが楽しめない=悪」であるかのように語られるのは納得がいきません。なぜなら、「子育てを楽しめない自分は母親失格だ」と追い詰められるママがでてきてしまうからです。
子育てを楽しめないのは悪?
一生懸命子育てをしていると、どうしても笑顔を忘れてしまうときがあります。また、時間が目まぐるしく過ぎていき、自分のことは二の次、三の次の毎日で、疲れとストレスもどんどんと蓄積されていく…。これって結構母親あるあるですよね。
そんなときに、ふとネットを見ると…
「子育てを楽しもう!」「ママが笑顔でいることが大切」
──なんて言葉が目に入る…筆者は結構この言葉に傷つき、落ち込みました。
小さな命をとにかく元気に育てることに必死。なかなか泣き止まない我が子を抱っこしながら自分が泣きそうになったり、ようやく眠りについた我が子がちゃんと息をしているか何度も確かめたり…。
とにかく毎日が手探りで、不安で、自分の思い通りにならないもどかしさにイライラして、そんな自分に対してまた自己嫌悪で…の繰り返し。
それなのに、赤の他人は無責任に「子育てを楽しみなさい」「母親の不安は赤ちゃんに伝わるんだよ」なんて言ってくる。楽しめるわけないじゃない、不安になるに決まっているでしょう。こんなにも小さな、まだひとりで生きていけない命を守っているのだから…。
そんな風にひとり悶々としていました。
ママを惑わす危険な言葉たち
子育てを楽しむためには「ゆるくいけばいい」「ある程度適当でも大丈夫」というアドバイスもよく耳にしましたが、そんな言葉で気持ちが軽くなるわけもありません。適当になんかできない、ゆるく育てるなんて無理、なぜなら自分の命よりも大事だから…。
今なら「適当でもいい」「ゆるい子育てをすればいい」というのも理解できるし、なるほどなぁ、と納得もできます。でもそれは、子どもがある程度大きくなり、過去を振り返る余裕ができたからこそ。まだまだ子どもが小さいときには、そんなアドバイスをされてもまったくピンときませんでした。
今でも、「子育てを楽しめる人と楽しめない人の違いは?」などという記事を目にすることがたまにあります。そういった記事には、たいてい「子育てを楽しもうとする姿勢が大切」「余裕をもって子育てをすれば楽しめるはず」と書かれています。
果たして本当にそうなのでしょうか? 誰だって、子育てを楽しめるのなら思いっきり楽しみたいはず。でも、あれもしなきゃ、これもしなきゃ…に追われると、どうしても楽しむ余裕なんてなくなってしまいます。
「楽しみたいのに楽しめない」「余裕をもちたいのに余裕をもてない」と思っているママに、「楽しもうとしなさい」「余裕をもちなさい」なんて言っても、何の解決にもなりません。それどころか、ますますママたちを追い詰めるだけではないでしょうか。
だから筆者は、今を一生懸命頑張っているママたちに「子育てを楽しんで」「今だけしかない時間を楽しんで」なんて言葉に惑わされないでほしいのです。
嬉しい瞬間があれば、それでいい
楽しめないことに罪悪感をもつ必要はありません。「子育てを楽しめない」ということは、子どもの命の重さを感じ、この子を必ず守り抜かなければならない、という責任感のあらわれ、それも立派な母親の愛です。
今思い返しても、筆者は我が子が乳幼児のころ、「あぁ、子育てが楽しいなぁ」と思ったことはほとんどありません。子育てをしていて楽しい瞬間はあまりありませんでしたが、その代わりに筆者は子育てをしていて「嬉しい」瞬間はたくさんありました。
初めて笑ってくれた ──嬉しい。
初めて朝まで眠ってくれた ──嬉しい。
初めて喋った ──嬉しい…。
無理して子育ては楽しいんだ、と自己暗示をかける必要はありません。子育ては楽しいものだ、なんて思いこむ必要もないのです。ただ、子育てをしていて「あ、嬉しい」と思う瞬間があれば、それでよし、ではないでしょうか。
まとめ
子どもが産まれるまでは、「産まれたらあんなことして、こんなことして…」といろいろ思いを巡らせるけれど、産んだ後はまさに戦場。理想と現実とのギャップに落ち込んだり苦しんだりするものです。
確かに、自分以外のママはみんな子育てを楽しんでいるように見えるかもしれないし、余裕をもって子育てしているように思えるかもしれません。でも、「子育てを楽しめない=母親失格」では決してありません。
どうか「子育ては楽しまないとダメ」という言葉に惑わされないでくださいね。
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