「この子と一緒に死のうと思った…」産後うつの苦しみから脱け出すには?
LIMO / 2020年3月1日 10時0分
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「この子と一緒に死のうと思った…」産後うつの苦しみから脱け出すには?
待ちに待った赤ちゃんの誕生。それなのに、いざ生んでみると、どうも気分の浮き沈みが激しかったり、突然涙が出てきたり、目の前の我が子を可愛いと思えなかったり......。
重症になると、赤ちゃんを傷つけるような衝動に駆られたり、自殺について繰り返し考えてしまうことも。これらは産後うつと呼ばれ、出産した母親の約10人に1人がかかるといわれる症状です。
これは必ずしも初産のママだけに起こるものでなく、2人目や3人目の産後にも発症の可能性があります。筆者も2人目を産んだ直後、赤ちゃん返りをする上の子と、泣き止まない赤ちゃんを抱え、「いっそ、3人で死んだ方が皆幸せなのかも...」と、ベランダから下を見つめていた時期もありました。
参考文献:「Postnatal Depression(産後うつ病)(https://www.rcpsych.ac.uk/mental-health/translations/japanese/postnatal-depression)」(Royal College of Psychiatrists)
産後うつが誰にでも起こりうる理由
症状は産後1~3週間後に現れるのが一般的ですが、数ヵ月後や1年後に発症するケースも。産後、数週間で症状がピークを迎えるママや、1年続くママもいたりと、期間も様々です。これは精神が弱いから起こるわけではなく、誰にでも等しく起こりうるものです。
出産後は妊娠ホルモンが激減して気分の浮き沈みが激しくなる上に、甲状腺で分泌される他のホルモンも減少し、疲れやすくなり、憂うつな気分になりがちです。
また、ただでさえ出産という一大事を終えて身体が疲れている中、昼夜関係なく赤ちゃんの世話に追われ、まとまった睡眠が取れなくなります。睡眠不足が極度の疲労やイライラをもたらすことも、産後うつの症状につながります。
ホルモンの影響で感情が不安定になる上に、寝る暇もなく赤ちゃんの世話に追われる日々。どんなに健康な人でも、うつに近い状態になる可能性は十分にあります。では、産後うつになったら、どう対処すればいいのでしょうか?
産後うつかな?と感じたら
まず、自分の感情を受け止めてくれる人に話しましょう。誰かに話すことが億劫であれば、紙に書いたり、パソコンで打ち込んでも構いません。アウトプットすることで、気持ちの整理ができて、自分が何に対して辛いと思っているか分かるようになります。
気持ちの整理をして、「自分には一人の時間が必要だ!」と思ったら、家族やベビーシッターさんに赤ちゃんの面倒を見てもらい、その間に罪悪感なくママは外出しましょう。ずっと赤ちゃんと一緒にいなければいけないわけではありません。マッサージに行ってリラックスするのもいいですし、妊娠前からの趣味に顔を出すのもいいですね。
もし「ゆっくり家で休みたい」ということなら、家族やシッターさんに赤ちゃんを外に連れ出してもらい、ママは家で眠りましょう。赤ちゃんの世話をしてくれる人はいても、ママの身体を休ませられるのは自分だけ。出産を乗り越えた自分を思いっきり甘やかし、いたわりましょう。
それでも悩みが解消できない、憂うつな気分から抜けられないときには、ためらわずにメンタルクリニック・心療内科に相談しましょう。赤ちゃんのためにも、自分のことを後回しにせず、早く対処をすることが大切です。
まとめにかえて
産後うつに備えるには、「産後うつになるかも」と産前から家族に伝えておくことも一つの手。特に旦那さんに対して弱音を吐きやすい環境を作っておくと良いですね。
そうすると、ママがすべて頑張らなくてはという思いが薄れ、気構えずに旦那さんへ「つらい、大変だ」「休みたい、手伝って」などと言えるようになるでしょう。
それでも、産後うつは出産を経てホルモンバランスが崩れることと、睡眠不足で極度の疲労状態におちいることで、誰にでもなる可能性が大いにあるもの。そうなってしまった場合は、自分の気持ちを書いたり話したりすることで、何に対して疲れていて、何をしたいのか整理しましょう。
そして、罪悪感を感じずに赤ちゃんを誰かに見てもらって自分を休ませること、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることが重要だということ忘れないようにしてくださいね。
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