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社内初の育休取得をした男性に聞く、妻の反応とメリット・デメリット

LIMO / 2020年3月4日 20時20分

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社内初の育休取得をした男性に聞く、妻の反応とメリット・デメリット

最近は小泉進次郎環境大臣の育休取得が話題になるなど、男性の育休取得に注目が集まっています。まだまだ一般化するには時間がかかりそうですが、こうして一つずつ進歩していくのは大事なことですね。

筆者の職場でも、男性の育休取得を後押しする動きが始まっており、知る限りではこれまでに2人の男性が育休を取得しました。職場の規模からすると「普及した」とは言い難い数字ではありますが、そのうちの1人に、実際に取得した経験について聞いてみました。

育休取得までの流れ

今回話を聞いたAさんは、「育休取得はそれほど大変なことではなかった」と話します。

「もともと人事部に仲が良い人がいて、第2子ができたということは話してあった。すると、『生まれたあとに育休取る?』という話になり、男性が取得できる育休制度を構築中であることを教えてくれた。だったら第一号になろうと思って、申請方法を教えてもらった」とのこと。

その後、人事部に何枚か申請書を出し、上長に相談して育休取得期間を決めたのだそう。上長からも「もちろんいいよ! 絶対取ったほうがいいよ!」と力強く勧めてもらったようで、人事部ともいろいろと調整してくれたと言います。

「部長には本当に感謝している。ああいう人でなければ、育休について相談すらできなかったと思う」とAさん。「大きなプロジェクトが終わって、しばらくはゆったりモードだね、という時期だったのもあると思う。繁忙期だったら言い出せなかった」と、仕事の状況についても言及していました。

家庭でも職場でも育休取得のメリットが

Aさんにとって、育休取得のメリットはなんだったのでしょうか。

「育休を取ってよかったと思う一番の理由は、妻のサポートをしながら家族としての時間をしっかり確保できたこと。『産後で体力も心も不安定な妻を助けなかったことで恨まれている』という話を聞くこともあるけれど、そうならなくてよかった。特にうちは第1子がいて、その世話も大変だった。夫婦で協力できたのは、人生にとって大きなプラスだと思う」と言います。

たしかに、子どもを産んだ後のボロボロの体とアンバランスな精神状態の中で、子ども2人の育児をするのはとても大変なはずです。そんな時期にサポートができたというのは、今後の家族のことを考えても大事なことですね。

「それに、職場の人のやさしさを知れたのも大きい。もともと仲は悪くなかったけれど、みんながすごく協力的だった。育休から復帰しても時短勤務をさせてくれているし、妻の体調が悪くて自分が子どもを見なければならないときも『何をやっておけばいい?』と聞いてくれる。その分、自分も誰かが困っているときには助けたいと思えるし、職場の雰囲気が良くなった気がする」と話してくれました。

家族だけではなく、職場にもプラスの効果があったというのは素晴らしいことです。

育休取得するデメリットはない!?

逆に、育休を取得することによるデメリットはないのでしょうか。Aさんは、「デメリットというデメリットはないと思う」と言います。「今の会社の制度上、給料が出ないというのは承知のうえで育休を取得したし、1か月分のお給料が出ないくらいであればまだ大丈夫。それを上回るいいことがあったから、そこには何も文句はない」とのこと。

「これは提言だけれど、子どもが生まれる予定の人に限らず、在宅勤務がもっと広がるといいのでは? それなら、保育園に入れることができなかったからと仕事に復帰できなくて苦しい思いをしている人たちも仕事ができる」とのこと。

人手不足と待機児童問題が同時に広がっている今、在宅勤務ができる環境を整えて家にいる人たちの労働力を活用できるのは非常に有効なのではないでしょうか。

奥さんのリアクションは?

では、奥さんの反応はどうだったのでしょうか。

「最初は『もう2人目だからいいよ。慣れてきたし』と言われたし、『休みを取るくらいなら稼いできて』と言われたこともあったけれど、実際に育休を取って家事や育児をしていたら、『やっぱり2人目だからってラクになるわけじゃないし、むしろもっと大変だった。いてくれてよかった』と言ってくれることもあった」と語るAさん。

「ときには妻の体調や精神状態が不安定で、家事や育児でミスをすると怒られることもあったけれど、それは想定範囲内。命をかけて子どもを生んでくれたことを考えると、全然自分が腹を立てることでもないし、素直に謝ってやり直していた。出産は男にはできない偉業だから」とのことでした。Aさんの対応も素晴らしいですね。

おわりに

Aさん自身、第1子のときに育休を取るという発想がなかったことを残念がっていましたが、今回育休が取れたことは大きな財産になったようです。

当然育児は1か月で終わるものではありませんが、少しの期間でも育児と家事の両立がどれだけ大変かを知ることができてよかったと話してくれました。Aさんは環境に恵まれたケースかもしれませんが、こうした経験ができる男性が増えていくといいですね。

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