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【市場も注視】米大統領選の行方とトランプリスク〜地政学的視点から考える〜

LIMO / 2020年3月3日 15時0分

【市場も注視】米大統領選の行方とトランプリスク〜地政学的視点から考える〜

【市場も注視】米大統領選の行方とトランプリスク〜地政学的視点から考える〜

今年の地政学リスクにとって、最も大きな行事は言うまでもなく11月の米大統領選だ。財界や経営者、投資家だけでなく、安全保障の研究者/実務家である筆者にとっても、これがいかに世界に影響を与えるかは最も大きな関心事だ。

スーパーチューズデーで民主党の”本命”は出るか?

民主党の候補者選では、前サウスベンド市長のブティジェッジ氏が選挙戦から撤退することとなった。ブティジェッジ氏は若手のホープとして、初戦のアイオワ州やニューハンプシャー州の予備選で躍進し、一気に注目を集めることとなったが、昨今行われたサウスカロライナ州の予備選では4位と伸び悩んだ。

そして、3日のスーパーチューズデーは、大きな山場となる。全米14州で同時に予備選が実施されるが、前ニューヨーク市長のブルームバーグ氏も本格的に参戦することになっており、誰が躍進し本命となるかが注目される。

しかし、14州での投票の結果、接戦になれば競争はいっそう激しくなり、対トランプでまとまることが難しくなる可能性もある。また、たとえ1人の候補者でまとまることができたとしても、実際トランプ大統領に勝てるかは分からない。

秋が近づくにつれ、トランプ大統領はこの4年間の成果を高々とアピールしていくことだろう。昨今の米軍の完全撤退を含むタリバンとの和平合意、1月の米イラン危機、イスラム国・バグダディ容疑者の殺害など、トランプ大統領のアピールできる材料(その是非は別として)は多い。

市場にも影響が大きいトランプリスク

この4年間、今年1月のイラン危機や2017年の北朝鮮危機、米中貿易摩擦など、我々はいわゆるトランプリスクに幾度も直面してきた。そして市場関係者たちも、その“不透明戦略”を注視してきた。

現在、トランプ大統領の頭の中は大統領選でいかに勝つかで一杯であり、米権益に対する重大な侵害(イスラム過激派によるテロやイランによる攻撃など)が起きない限り、今年秋までの間に目立った軍事的威嚇や攻撃は控えると思われる。

しかし、米国第一主義を貫く大統領だけに、軍事的攻撃はやらないにしても、仮に米権益への挑発や侵害が起きれば、大統領選へのアピールも込めて(それが支持を得られる範囲で)、北朝鮮危機やイラン危機の時のように、言葉による緊張を高め、その影響が市場に出る可能性はある。

そして、仮にトランプ大統領が再選すれば、当然ながら我々はさらに4年間トランプリスクと付き合うことになる。再選したからといって、二期目と一期目で政策や主義・主張に大きな変化が表れることはないだろう。

現在、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックで国家間の摩擦は休止中のようにみえるが、現実には依然として続いており(中国の海洋進出や親イラン武装勢力の活動なども続いている)、いずれそれらは再びいつものように報道されることになる。

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