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落ち込む子供、親や先生の混乱と不安…。一斉休校で突然終わった今年度の学校生活

LIMO / 2020年3月5日 10時45分

落ち込む子供、親や先生の混乱と不安…。一斉休校で突然終わった今年度の学校生活

落ち込む子供、親や先生の混乱と不安…。一斉休校で突然終わった今年度の学校生活

2020年2月27日の夕方、突然発表された全国の公立小中高学校の一斉休校要請。ニュースを知って激震が走った家庭は少なくないでしょう。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大による措置とはいえ、まだ感染者が出ていない地域でも3月2日から臨時休校となるなど、現場の先生方も保護者も混乱するばかりでした。

政府の発表から半日で長い春休みが決まったこともあり、突如として子供たちの今年度の学校生活は終わりを迎えました。誰もが手探りの中、1カ月を超す休みをどう過ごせばいいのでしょうか。

突然の休校で落胆する子供達

夕方のニュースを流しながら夕飯の支度をしている最中、アナウンサーが慌ただしい様子で速報ニュースを読み上げ始めました。新型コロナウイルスに関するニュースだというのは予想はしていましたが、想像を越える内容に言葉を失いました。

週明けの月曜日、3月2日から春休み前までの休校を全国の公立小中高に要請するということは、すまわち今年度の学校生活があと1日で終わってしまうことを意味していたからです。「長い春休みになる」と一報を聞いた筆者の子供達は喜んだものの、すぐさま現実を知り落ち込んでいきました。

引っ越しをするお友達とちゃんとお別れできない。一生懸命練習していた6年生を送る会もなくなる。1年間一緒に学校生活を送ったクラスが心の準備もないまま終わってしまう…。今年度の学校生活とお別れしなくてはいけない事実を知り、暗い雰囲気のまま夕飯を食べました。

いろいろな思いが交錯する不安な夜

その一方で、一斉休校を要請するといっても教育委員会がそれに従うかは速報が入った時点では全く分かりません。一報が飛び込んだ時間帯を考えると、帰宅している先生もいるはずです。

数時間で全ての判断を下すには大きすぎる事態ということもあり、もしかしたら2週間は休みになり、最後の週だけ登校できるのではないか。または、先生も未習単元を進めたり補助プリントを渡すために1週間登校させてから休みに入るのではないか。そんなわずかな希望を抱きながら子供達は眠りにつきました。

夜が明け、朝のニュースや新聞でも一斉休校の話題が大きく取り上げられていました。しかし、どの番組を見ても「各自治体の教育委員会から今日中に判断が発表される予定です」という内容が繰り返し流れるだけで、学校に行かない限り何も分からないままでした。

涙で6年生の登校姿を写真に撮るママも

28日の朝、近所では写真や動画を撮って我が子を送り出している6年生の保護者の姿がありました。まだ学校から正式連絡はないものの、今日がランドセルを背負って学校へ行く最後の日かもしれない。ハンカチで目を押さえながらスマホで子供たちの姿を撮っている知り合いのママを見て、筆者の胸も熱くなりました。

そうこうしているうちに連絡メールが届き、恐る恐る読んでいくと「3月2日から春休み前まで休校」という文言が目に飛び込んできました。長い春休みが決定した瞬間です。

その日、例年なら修了式の1週間前から分散して持ち帰ってくる荷物を抱えて筆者の子供達は帰宅してきました。先生も慌てて2時間で5時間分の授業をしたと教えてくれました。

新型コロナウイルスでの休校措置のお知らせに未習単元のテスト、卒業式しか行事が書いてない3月の学校行事予定表を渡されたことで、今起きていることが現実だとようやく実感できるようになりました。筆者は在宅ワークをしていることもあり突然の事態に何とか対応することもできますが、仕事をしている多くの親にとっては一大事です。

学童に登録していない児童への対処は…

子供が学校に行っている短時間だけ仕事に出ている親はたくさんいます。そういった家庭の子は学童登録をしていない、または登録条件に合わないこともあり、普段はそのまま下校して親の帰宅を数十分待つ程度の留守番をしています。周囲にも3時や4時までの勤務というママは多く、学童に登録していない、できない家庭での混乱は容易に想像できます。

筆者の子供達が通う小学校では今回の緊急措置で平日の預け先がない児童が多数出ることを考慮し、そういった子供達は通常通り学校へ行き、教室で過ごす受け入れ態勢を急遽設けたそうです。しかし、学年は限定されており高学年は家で過ごすことになりました。

5年生の子供がいるママ友の1人は、「仕事もあるし、平日の日中に外出しないように先生にも言われているみたいだから子供が部屋に缶詰状態でストレス溜まらないか心配」と嘆いていました。

祖父母の家に預ける家庭も続出

この緊急事態で、筆者の周辺でも祖父母の家に子供を預ける家庭が続出しています。習い事も軒並み2週間程度の休校となっているため、このまま家に籠るよりは田舎の祖父母の家で伸び伸びと過ごしてほしいと思っての行動ですが、やはり万が一の場合に医療機関が少いことを気にしていました。

祖父母に預ける前に、体調を崩したときにどういった症状が出やすいのか紙に書いて渡すなどの万全を期していると教えてくれたママもいました。

一方で、祖父母から「泊まりにおいで」と言われているけど、居住地よりも人口密度が高いことに不安を感じて申し出を断っているママさんもいるなど、新型コロナウイルスのことを考えると簡単に決断できない状況です。実家に預けられれば幸せとは一概に言えず、誰しもが悩み苦しんでいるのには変わりはありません。

このまま新年度を迎えられるのか不安が募る

新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの公立小中高では今年度があっけなく終わってしまいました。長い春休みの間に沈静化していけば良いのですが、ここ数日の動向を見る限り確実に新年度が無事に迎えられるとは言い切れず、不安が募ります。

全国規模で起きている卒業式の中止や規模縮小が入学式にまで及ぶかもしれませんが、4月になったら子供達が明るく学校へ登校できるよう、終息へ向かうことを願うしかありません。

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