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新型コロナで不安な就活生を待ち構える「謎マナー」 マナーから外れると落とされる?

LIMO / 2020年3月11日 18時0分

新型コロナで不安な就活生を待ち構える「謎マナー」 マナーから外れると落とされる?

新型コロナで不安な就活生を待ち構える「謎マナー」 マナーから外れると落とされる?

2021年卒の就活が3月1日に解禁となりました。今年は経団連による「就活ルール」が廃止されて初めての就活シーズンであることに加え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大で就活イベントが中止されるなど、就活生にとっては何かと不安に感じることが多い環境になっています。

とはいえ、エントリーや面接に備えて準備を怠るわけにはいきません。希望する企業に「少しでも良い印象を与えたい」と、面接対策の情報収集をすることも多いでしょう。そんな就活生を悩ませているのが、ビジネスシーンにおける「謎マナー」だといいます。

ドアをノックする回数の謎

就活で面接室に入る時のノックは、「第一印象を左右するかもしれない」と緊張するもの。そのノックの回数、「プロトコール・マナー」と呼ばれる国際基準では「4回」が正しいとされています。さらに、「3回」は親しい友人や知人を訪ねたとき、「2回」はトイレのドアをノックするときなのだそうです。

ただし日本では、統計上で「2回」が主流とされる一方、就活の面接マナーではノック3回と言われることもあるなど、結局何回ノックが正しいのかよく分からないという声も聞こえてきます。

一方、今年は新型コロナ対応でオンライン説明会やウェブ面接を採用する企業も増えているようです。これを機にインターネットを介した面接が定着すると、ノックの回数の謎は過去のものになっていくかもしれません。

面接で全員が黒スーツの謎

日本の就活では、ほとんどの就活生が黒のリクルートスーツに身を包み面接に挑んでいます。かつては濃い紺かダークグレーが「絶対」とされていたようですが、現在では、黒が「無難」と認識されているからでしょう。

ただし、黒のリクルートスーツに対しては、「葬式のようだ」「個性がない」などの批判的な声もあります。また、全員が同じ黒スーツだと「見分けがつかない」「非常識な恰好でない限りどんなスーツでも良いのに」と感じる面接官もいるようです。

ノックの回数やスーツの色で落とされるのか?

「面接官の本音」というような記事を見ると、その多くは面接の「内容」で落としたというエピソードが中心で、ネット上も含めて「マナー」で落としたという声はあまり聞きません。

ただし、多くのマナー講師やキャリアセンターなどがノック3回や黒スーツを「無難」であるとしている以上、それに従って面接に臨んで損することはないでしょう。

特に日本の会社は、それが良いことかどうかは別として、新人の頃から自分の意見を主張することはなかなかできないもの。まずは会社のルールを覚えて、上司の言うことをよく聞く新人が重宝されがちです。

そのため、社員の人数が多い大企業であるほど、「新しいアイデアを持っている」「尖った個性を活かせそう」という人より「真面目に仕事をしてくれそう」「空気が読め、協調性がある」という方がまだまだ評価されるのではないでしょうか。

そういった意味でも、マナー自体より「周りと同じことができるかどうか」という点を面接官は見ているのかもしれません。面接官がどの人材にしようか迷うときには、よりマナーが身に付いているという観点で選ぶのも致し方なさそうです。

何のためにあるかわからないビジネスマナーも

さらに、入社後にも謎マナーは待っています。日本企業の慣習には高度経済成長期からあまり大きな変化がなく、テクノロジーの進化でビジネスのスピード感が変わっているのに、いまだに「それって無駄じゃない?」という謎のビジネスマナーも数多く残っているのです。

たとえば、稟議書に押印をする場合は「部下が上司にお辞儀をしている」ように「左斜めに傾けて」ハンコを押すという、「お辞儀ハンコ」と呼ばれる習慣が金融機関の一部には残っているといいます。このルールを知らずに新人がハンコの向きを真っ直ぐに押してしまうと作り直しさせられることもあるのだとか。

また、メールの「CC欄」のアドレスの並び順は役職順でなければならないというマナーも。明らかに上下関係がわかればいいものの、細かな役職順や年次が分からない場合は失礼がないように調べなければいけないなど、意味があるとは思えない手間がかかってしまいます。

このように、何のためにやっているかわからない謎マナーに面食らうことも、新人の間は多いかもしれません。非効率で不要なマナーは取り除き、ビジネスマナーをアップデートする必要がありそうですが、長い間の習慣になっているものを変えるのは容易ではなさそうです。

こうした日本企業の風土が、本当は「そんなことどうでもいいのでは…」と面接官も就活生も思っているのに、「無難」とされるマナーを選ばせる一因になっているのかもしれません。

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