一斉休校で切実!「子供の動揺やストレスを解消する難しさ」〜速報に涙する6年生も
LIMO / 2020年3月12日 10時45分
一斉休校で切実!「子供の動揺やストレスを解消する難しさ」〜速報に涙する6年生も
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大を受けて、多くの小・中学校および高校が3月2日から一斉休校に入っています。卒業を控えた子供が学校生活の最後を突然迎えたり、転校する友達とちゃんとしたお別れもできぬままま今年度が終わってしまいました。
また、いきなり休みに突入した子供達は思うように外出できずストレスを抱えがちに。今回は、親子ともに手探り状態の「長い春休み」で感じた課題について考えていきたいと思います。
転校する友達とは2月28日でお別れ
9月前後に転勤の内示が出ることも増えてきて、夏休み中の転校の話も昔に比べて耳にすることが多くなってきましたが、やはり1年を通して一番多いのは春でしょう。
4月から親の仕事の関係で転校するため、一緒に過ごせるのは3月だけというクラスの友達がいると口にしていた子供もいたでしょう。筆者の子供達も、先生や他のクラスメイトとお別れ会の準備をしようと話し合っていた矢先に一斉休校の措置が取られたため、仲のいい友達と2月28日を最後にさよならすることになりました。
「本当はクラスのお楽しみ会の時にお別れ会もするはずだったのに」と嘆き悲しむ姿をみると、親としてどう声をかければいいのか悩みました。こういった子供たちの心の揺れは全国の学校で起きたはずです。誰もがこうした形で学年の終わりを迎えるとは予想もしていなかったのですから…。
子供達には緊急時には何が起きても不思議ではないことを言い聞かせ、「お友達が新しい学校にすぐ溶け込むことを願おう」という言葉をかけるのが精一杯でした。
ニュース速報を見て涙を流した6年生
一斉休校の措置で一番つらい思いをしたのは卒業を控えた子供達なのは間違いないでしょう。休校に入って3日目、近所のスーパーで知り合いのママ、Bさんに偶然会いました。
6年生の娘さんを持つBさんに娘さんの様子を聞いてみると、2月27日の夕方に流れたニュース速報を見て娘さんが泣き出したそうです。すでに卒業式までカウントダウンが始まっていたのに、突然カウンターがゼロになったのですから涙を流すのも無理のないことです。
もしかしたら最後のランドセル姿になるかもしれないと感じたBさんは、すぐに近所に住むママ友達に連絡を取りました。翌朝、娘たち仲良しグループの登校写真を撮り、心の中で「なんとか数日だけでも学校に通えますように」と願ったものの叶わぬ夢となりました。
また、卒業式では保護者の出席が見送られた話を筆者も聞いてはいましたが、現実はそれを上回る事態になっていました。卒業生1人1人の証書授与は行われずクラスの代表に渡され、合唱なども場合によっては行わない可能性があるというのです。
Bさんは式の内容が大幅に省略され、式終了後はすぐに解散になると教えてくれました。Bさんは別れ際に「例年は卒業式の後も残って学校のあちこちで写真を撮っているけど、今年は無理ね」と寂しげに呟きました。
スポーツ少年団の活動も習い事も休み
休校による突然の別れや卒業式の大幅な変更などのストレスに加え、今回はウイルス感染という目に見えないモノが相手だけあり、野球やサッカー、バスケットボールなどのスポーツ少年団の活動も中止されています。
普段は思い切り体を動かしている子供達にとって、こういった活動の場がなくなると有り余るエネルギーを発散できずストレスが溜まっていきます。スポーツ少年団だけではなく、スイミングなど運動系の習い事もスクールによっては休校措置を取っており、ストレス発散しようにもどこにも行けない状態になっているのです。
「このまま家にいたらウチの子おかしくなりそうだから」と、田舎の祖父母の家に2週間ほど泊まりに行かせたというママもいます。活発な子にとっては苦痛な休みとなっているのは間違いないでしょう。
友達と約束して遊んでは行けないなどの約束事
それなら外で遊びに出かけようと思っても、子供達は休校に入る前に担任の先生から「不要不急の外出を控え、普段学校にいる時間帯はなるべく外に出ないように」と言われています。
筆者も、晴れている時に散歩にでも出かけようと子供達を誘ってみましたが「この時間は3時間目だから外出するのはちょっと」とためらいます。親が一緒だから大丈夫だよと説得をし、何とか外出の機会を作りました。
学校からは友達と約束をして遊ばないようになど、複数人で集まらないよう指導されているからか、天気の良い日でも外を歩く小学生の姿は全く見かけず、出会うのは親子のみ。子供達だけのグループは休みに入って1週間以上たっても目撃していませんが、裏を返せば日中はずっと家に籠っている証でもあるといえます。
学校生活の大きさを再認識
今回の一斉休校では、学校があることで体育や休み時間に体を動かせたり、規則正しい生活を送れることを親子ともども再認識しています。
筆者の子供達も、友達と急に別れることになるなど寂しい思いをしていました。その反面、自由気ままに過ごせることになることへの楽しい気持ちもあったのですが、1週間経過した今は「もう飽きた」「早く皆と話をしたい」と学校再開を心待ちにしています。
学校と同じようなことを家庭で再現することは不可能ですが、週末に広々とした公園に出かけて体育的な時間を設けたり、天気の良い日は散歩に出かけるなど少しでもストレス発散できるよう意図的に行動することが大切だと感じています。
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