【マスク転売禁止】意味のある一歩、でも「2つの懸念材料あり」
LIMO / 2020年3月12日 20時45分
![【マスク転売禁止】意味のある一歩、でも「2つの懸念材料あり」](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_16386_0-small.jpg)
【マスク転売禁止】意味のある一歩、でも「2つの懸念材料あり」
マスクの高額転売が社会問題になり、フリマアプリやネットオークションでも対応に追われています。そんな中、国民生活安定緊急措置法(※1)によってマスクの転売が禁止されることになりました。
ただフリマやネットオークション経験者である筆者には、まだまだ懸念材料が残っている気がしてならないのです。
マスクを1円でも高く転売すると犯罪になる
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響で、マスクの品薄状態が続いています。ネット通販やフリマアプリ、ネットオークションなどでマスクの高額転売が問題となり、各サービスが出品禁止にするなど対応をしています。
とはいえ、なかなか転売が減らないのが現実です。政府が国民生活安定緊急措置法によって取り締まることとなりました。これによって、マスクを買い値よりも1円でも高く販売すると犯罪になってしまいます。違反者に対する刑罰は、1年以下の懲役か100万円以下の罰金で、場合によっては両方を併せて科すこともできます。
今回対象になるマスクは以下の3つです。
家庭用のマスク
一般的に売られている風邪や花粉対策で使うマスク。
医療用マスク
主に医療現場などで使われる感染防止用のマスク。
産業用のマスク
工事現場などで作業時の防塵対策として使われるマスク。
ヤフオク!とPayPayフリマもマスク出品禁止?
今回の国民生活安定緊急措置法の一部を改正する政令が閣議決定されたことによって、マスクの転売が禁止となりましたが、その前からヤフオク!などのオークションサイトではマスクの出品禁止を発表していました(※2)。
もともと経済産業省がネットオークション事業者に協力を求めていて(※3)、それに応じる形で3月4日にヤフオク!が、5日にモバオク(※4)がマスクや消毒液の出品を禁止すると発表しています。
しかし、ヤフオク!で実際に禁止されるのは14日からでしたが、今回の閣議決定により、11日よりマスクの出品が禁止になりました(※5)。PayPayフリマでも同様の対応となっています。メルカリでは、13日よりマスクの出品が禁止されるようです(※6)。
マスク出品禁止で懸念されること
マスクの転売が法律で禁止されたのは大きな一歩でしょう。しかし、これで懸念材料が完全に消えたわけではないと筆者は考えています。これまでのフリマアプリの歴史や筆者の経験から考えると、抜け道ができてしまう可能性も否定できません。
具体的には以下の2つです。
マスクを「おまけ」にする
今回禁止されているのはあくまで「マスク」の転売です。もしセット売りされたらどう規制するのだろうと思いました。これに関しては、メルカリやラクマでは「抱き合わせ商品の出品も禁止」としているのでいいのですが、マスクが「おまけ」だったらどうなるのでしょう。
もしかしたら、出品者が「マスクはあくまでおまけです」と主張することがあるかもしれません。例えば、Tシャツにおまけとしてマスクがついて5,000円で販売されていたとします。出品者に「Tシャツに5,000円の価値があるんです」と言われたら、どう答えればいいのでしょう。
もちろんフリマアプリのプラットフォーマー側は、過去の相場データからTシャツの相場を弾き出すことも可能です。でも「このTシャツにはプレミアがついていて」と出品者が主張する可能性もあります。こうなってくると、もはや取り締まるのも困難になってくるのではないか。この点が心配です。
違う形で出品されること
フリマアプリの歴史を見ると、過去にいろいろなモノが出品されてきました。その中で世の中にインパクトを与えたのが「1万円札」です。
1万円札を額面よりも高い金額で取引したために、ニュースにもなりました。その後1万円札としてではなく、「折り紙」や「本のしおり」など形を変えて出品されていたこともあり、これも大きな問題となったのです。
今回のマスクもこれと同じことが起こるかもしれません。もし出品時に形を変えてマスクが売られてしまった場合、取り締まることができるのかどうかも課題として残っているのではないでしょうか。
まとめ
今回の法改正でマスクの転売が禁止になったのは、意味のある一歩であることは間違いありません。ただこのような懸念材料がある以上、フリマユーザーとしてはもう一歩踏み込んで欲しいとは思います。
また個人のユーザーとしては、「転売されているマスクを買わない」というのも大切な選択と言えるでしょう。後々「こんなに心配しなくてもよかったね」となることを願いたいです。
【参考】
(※1)『「国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されました(https://www.meti.go.jp/press/2019/03/20200310002/20200310002.html)』経済産業省
(※2)『ヤフオク!ガイドライン細則の改定について(マスク等の出品について)(2)※3/6更新(https://auctions.yahoo.co.jp/topic/notice/rule/post_2732/)』ヤフオク!
(※3)『マスクや消毒液やトイレットペーパーの状況 ~不足を解消するために官民連携して対応中です~(https://www.meti.go.jp/covid-19/mask.html)』経済産業省
(※4)『マスク、消毒液の出品自粛について(https://www.mbok.jp/_info?ann_no=1561)』モバオク
(※5)『ヤフオク!ガイドライン細則の改定について(マスク等の出品について)(3)(https://auctions.yahoo.co.jp/topic/notice/rule/post_2738/)』ヤフオク!
(※6)『新型コロナウイルス感染拡大に伴う衛生マスクの出品禁止について(https://jp-news.mercari.com/)』メルカリ
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