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「夫婦でやめました」不安な老後。お金を貯めるためにやめたこと

LIMO / 2020年3月14日 20時15分

「夫婦でやめました」不安な老後。お金を貯めるためにやめたこと

「夫婦でやめました」不安な老後。お金を貯めるためにやめたこと

2019年6月に金融庁が発表した報告書が話題となり、今も度々取上げられている「老後の生活費」に関する問題。国民の老後の生活費は公的年金だけでは賄えず、夫婦の場合は総額で2000万円足りなくなるという内容に「2000万円も足りないの」と憤りを感じた人も少なくないはずです。

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メットライフ生命が2019年12月に発表した「『老後を変える』全国47都道府県大調査(https://www.metlife.co.jp/content/dam/metlifecom/jp/corp/pdf/about/press/2019/191126.pdf)」によると、「自らの老後について不安を感じるか」という質問に対しては、全体(14,100人) では8割以上(81.5%)が不安を感じている(不安がある・やや不安があると回答)。年代を重ねるごとに不安度は上がり、40代が最も高く(87.1%)、その傾向は前年と同様であった。対前年比で全体の傾向は変わらないものの、40代を除く50代以下で、若干不安度が高くなり、60代以上では不安度が下がる傾向が見られました。

少しでも安心して老後を迎えられるよう、今からできるだけお金を貯めておきたいものです。しかし、貯金のために無理をしすぎると却ってよくない状況に陥ってしまうこともあるのだとか。そんな失敗を乗り越えて、夫婦で貯金をしているというKさんに、お金を貯めるためにやめたもの、やめなかったものをうかがいました。

買い食いと買い置きをやめて1年で30万円

「最初は無理のない範囲で節約しようと考えました。そこで、会社に買い置きしていたお菓子や仕事帰りの買い食いをやめることにしたんです」そう話してくれたKさん。もともと甘いものが大好きで、会社にもチョコレートや焼き菓子などのちょっとしたお菓子を常備していたのだとか。たまに仕事帰りにお腹が空いて、コンビニでスイーツやパンを買うことも。こうした買い置きや買い食いは、1回の買い物額は少ないものの、積もり積もってそれなりに大きな額になっていたといいます。

「買い食いと買い置きを完全にやめたところ、1カ月でだいたい7,000円~8,000円を浮かせることに成功しました。100円や200円のお菓子でも毎日のように買っていたので、思っていたよりお金がかかっていたんです」

また、甘いもの好きのKさんは、休日に1人で少し贅沢なスイーツを食べ歩きすることもあったそう。1回の食べ歩きで5,000円以上使うこともあったため、この趣味もやめることにしました。そして最初の1年で、なんと30万円貯めることができたそうです。

夫も協力!タバコをやめてもらって3年で100万円

そんなKさんの努力を見ていた夫が「俺も協力するよ」と言ってくれたのは2年目のこと。「待ってましたとばかりに、禁煙をお願いしました。健康にも良くないし、家も汚れるのでやめてほしいと思っていたんです。たばこ代はかなり高くなりましたから、夫もやめるタイミングを探していたみたい」ヘビースモーカーだったというKさんの夫のタバコ代は、毎月25,000円ほど。Kさんのスイーツ貯金と合わせると、年間60万円前後の貯金が見込める計算です。ところがKさんは、ここでさらに目標を高くすることを決めたのだそう。

「まずはできるだけ早く100万円貯めたいと思って、夫と相談。趣味のバイクをやめてもらって、通勤も車ではなく自転車を使ってもらうことにしました。もちろん、私の買い物もそれまでは車でしたが、自転車に切り替えてガソリン代を節約したんです」

緊急時に備えて車は手放さなかったものの、この節約によって3年間で100万円を貯めることに成功したKさん。お金が思うように貯まっていく面白さにハマり、夢中になっていったといいます。

ゆとりのない暮らし。お金と一緒にたまっていくストレスに限界が訪れる

「とにかく1円でも多く貯めることばかり考えていました。無駄遣いは一切やめて、必要に迫られない限り買い物はしませんでしたし、自転車で激安スーパーを何軒も回って一番安いものを買っていました」雨の日でもレインコートを着て自転車に乗り、数キロ先のスーパーまで通っていたのだとか。

Kさんをそこまで駆り立てたものは、一体何だったのでしょうか。「最初はお金が貯まっていくのがうれしくて、楽しんで節約していたんです。でも、だんだん節約しなければいけないという強迫観念のようなものが芽生えはじめて、たとえばすでに買ったものがほかのスーパーで1円でも安く売られていると、悔しくて眠れないほどでした」「今思うと異常だった」とKさんは冷静に振り返ります。

節約のため、好きなスイーツを食べることも、夫婦で趣味のドライブに行くこともやめてしまったKさん夫婦は、お金が貯まるにつれて知らず知らずのうちにストレスも貯めてしまったのでしょう。

貯金でノイローゼになりかけた夫婦が辿りついた答え

「今の生活は幸せなのかな?」という夫の一言で、ハッとしたとKさんはいいます。「将来の幸せのためにお金を貯めていたはずなのに、いつの間にか貯めることが目的になって幸せを犠牲にしていました。これじゃ本末転倒だねって夫と話し合って、節約を見直すことにしたんです」

最終的にKさん夫婦がたどり着いたのは、「無駄は排除、でも余裕は残す」という答えだったそう。それまでのように何もかも切り詰めてしまうのではなく、たばこや過度な買い食いはやめて、月に何度かは思い切り趣味を楽しんだり、大好きなスイーツを食べたりして息抜きをするのだとか。

「全部を切り詰めていた頃より貯金のペースは落ちましたが、一時期どんよりしていた家の中の空気がまた明るくなりました。ストレスがないので、これからもこのペースで貯金を続けていきたいです」そう語ってくれたKさん。現在も貯金は順調に増えているそうです。

短期間で目標額まで貯めたいという時には、Kさんが最初に実践していたような「切り詰められるものを全て切り詰める」という方法も良いのかもしれません。でも、将来を見据えて長期間貯金を続けていくのなら、少しずつでも無理のない方法で貯めていく方が挫折せずにすむといえそうですね。

参照:メットライフ生命「『老後を変える』全国47都道府県大調査(https://www.metlife.co.jp/content/dam/metlifecom/jp/corp/pdf/about/press/2019/191126.pdf)」

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