「リモート授業」「スマホで保護者会」未来の教育はオンライン化でどう変わる?
LIMO / 2020年3月23日 11時45分
![「リモート授業」「スマホで保護者会」未来の教育はオンライン化でどう変わる?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_16497_0-small.jpg)
「リモート授業」「スマホで保護者会」未来の教育はオンライン化でどう変わる?
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が猛威を振るっているかたわら、日本ではスマートフォン(スマホ)やタブレット・PCを活用した「オンライン化」が注目されています。
社員のほとんどを在宅勤務にしたIT企業だけではなく、義務教育や高等学校などの教育関係者もこぞってオンライン化に熱い視線を送っているようです。
そこで今回は、働き方改革や教育改革が進む今日、さまざまな活動がオンラインで行われることが「当たり前」になった時代について考えてみたいと思います。
オンライン化が進むと、私たちの生活はどのように変化していく可能性があるのでしょうか?
効率UPにつながる?「物理的・時間的拘束からの解放」
オンライン化の普及により、今後は高い確率で「WEBミーティング」「WEBレッスン」などを行う企業や教育機関が増えると予想されます。
今回のCOVID-19拡大への対策として、4,000人の従業員を在宅勤務に切り替えたGMOインターネット㈱は、在宅勤務にした以降も業績はほぼ変わらなかったと発表しています(※1)。
今までは高い賃料を支払ってオフィス契約していた企業などは、リモート勤務が進むことでオフィスの縮小に踏み切りやすくなり、大幅な経費削減も可能となるでしょう。
その資金でさらに新しい事業に挑戦することも可能ですし、従業員の賃金を引き上げる土台にもなるのではないかと思います。
今までは仕方なく「会社に出勤」していた人が時間の拘束から解放されると、自然と自分の時間を積極的に管理しようとする心が働き、オフィスで勤務しているよりも仕事の効率が上がる可能性も考えられます。
オンライン化が進むことで「場所に対する意識」が変わると、はっきりとした意味を持たない集まりはどんどんなくなっていくでしょう。そして、物理的距離を縮める場は「季節を肌で感じるイベント」「交流を楽しむための会合」というような、はっきとした目的をもった集まりへと変化していくのではないでしょうか。
未来の保護者会はスマホでOK!?
小学生と保育園児の母親として日々感じることは、仕事と家事育児を両立しながらPTAや保育園の役員のタスクをこなしていくことの大変さです。
PTAでも保育園でも必ず「役員会」という名の集まりが定期的にあり、役割の作業や話し合いが行われます。
子ども1人だけでも結構大変なのに、子どもが2人3人となると役員会や行事なども重なりがちに。忙しい時期は「1カ月に2〜3回も会合がある」なんて場合も、決して珍しいことではありません。
祖父母と同居しているのであれば子どものお世話をお願いできますが、核家族にとっては夜間や休日に行われる保護者会は負担が大きいでしょう。
オンライン化が進み「WEBミーティング」が当たり前の時代になれば、わざわざ学校や保育園に集まらなくても、それぞれが自宅にいたままで保護者会に参加することができます。
そうなると、保護者会のために「子どもの面倒を見てくれる人を探さなくてはいけない」という負担も減らすことにもつながるはずです。
新たな学びのスタイル「オンライン授業」
現在の義務教育においては、「学校で授業を受ける」スタイルが基本です。
しかし、COVID-19 対策の一環として、オンラインで朝礼を行ったり生徒とコミュニケーションを図ろうとする教師も現れ、義務教育にもオンライン化の流れがどっと押し寄せているなと感じています。
海外ではすでに「ホームスクーリング」といって、PCを使用して自宅で学習をするスタイルが広く定着しています。
日本国内では、本格的なネットコースを設けている「N高等学校(https://nnn.ed.jp/)」や、ホリエモンこと堀江貴文氏が手がけている「ゼロ高等学院(ゼロ高)(https://zero-ko.com/)」、俳優でもある伊勢谷友介氏がプロデュースする「Loohcs高等学院(ルークス)(https://loohcs.co/)」などがオンライン授業を中心に教育を行っています。
オンライン授業を主とした学校は、一般的な全日制の高校などに比べるとまだまだ認知度は低めですが、これからの時代、間違いなく「選択肢のひとつ」となる可能性を秘めているといえるでしょう。
今後は在宅ワークならぬ「在宅授業」が広がり、教育関連の活動においてオンライン化が激進していくと予想しています。
オンライン教育で養う「自己管理能力」
オンライン授業が一般に浸透し始めると、幼い頃から自発的に学習する環境におかれることで、「自分の時間を自由に使う」子どもが増えてくるでしょう。
子どもの頃から「自分のスケジュールは自分で決めて組み立てる」という生活を行っていると、大人になってからも自然と判断力のある行動ができるようになります。
ただ言われたことをこなしているだけの人間ではなく、自ら考えて積極的に行動することができる。教育のオンライン化が進むに従って、このような人間の育成につながっていくのではないでしょうか。
「スマホやPCばかり見てネット中毒になったらどうするの?」「在宅では仕事ができない職種もある」など意見はさまざまですが、少なくとも今回のCOVID-19 をきっかけに、日本がオンライン化の進展に一歩踏み出したことはまぎれもない事実。
皆さんは、どんな「オンライン化未来」を想像しますか?
【参考】
(※1)「新型コロナウイルスの感染拡大に備え在宅勤務体制へ移行(https://www.gmo.jp/news/article/6641/)」GMOインターネット㈱
「在宅勤務開始から3週間、業績への影響ほぼない」GMO熊谷社長 「そもそもオフィスは必要か?(https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2002/19/news102.html)」ITmedia NEWS
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