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ママ友界隈での「口コミによるお誘い」友達と仕事…関係の線引き

LIMO / 2020年3月21日 20時45分

ママ友界隈での「口コミによるお誘い」友達と仕事…関係の線引き

ママ友界隈での「口コミによるお誘い」友達と仕事…関係の線引き

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、低迷する日本の経済活動は2008年のリーマンショック級ともいわれ、給与削減や倒産による失職のおそれもささやかれています。

そんな大きな不安を抱えるなか、「権利収入なら、働かなくともお金が得られる」といわれたら、とても魅力的に見えてしまうかもしれません。そんな夢のようなビジネスモデルを語る「ネットワークビジネス」は、ママたちの間でも静かに広がっているようです。

幼少期からの幼なじみ、ネットワークビジネスに手を出す…

消費者庁の「特定商取引法ガイド(https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/multilevelmarketing/)」によると、ネットワークビジネスとは「連鎖販売取引」といい、個人を販売員として勧誘し、次々に販売員を増やして組織を拡大して行うビジネスであると定義されています。ビジネスによってさまざまな契約形態がありますが、ここでは入会金・商品購入・保証金など取引を行ううえでなんらかの金銭負担が生じるものをさします。

ネットワークビジネスの勧誘方法はさまざま。インターネットを活用したビジネスモデルや、セミナーなどで人を集めることもあります。しかし、やはりママ友界隈では「口コミによるお誘い」がまだまだ多く見受けられるようです。

筆者の幼なじみであるママ友も、ネットワークビジネスに取り組む1人です。お互い結婚して子どもが生まれてから頻繁に会うことはなくなりましたが、SNSで近況を報告しあうなど、身近な付き合いをしてきたつもりでした。

そんな彼女があるときから、SNSにちょっと変わった投稿をするように。久しぶりにお茶に誘われると、それはネットワークビジネスへの勧誘でした。

「働かなくても収入が得られる」はとても魅力的な言葉

「働かなくても収入が得られたら、子供といる時間も増やすことができ、暮らしだけではなく心も豊かになれる。不況になって夫の収入が下がっても、私の権利収入があれば、安心して子育てできるようになる」と彼女は語ります。

平成30年度版の男女共同参画局による「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)(http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h30/gaiyou/html/honpen/b1_s03.html)」によると、子育て期にあたる30~40代男性の1週間の就労時間が60時間を超える割合は、ほかの世代に比べると高い傾向にあります。専業主婦の家計は641万世帯であるのに対し、共働き世帯は1,188万世帯にのぼります。また同白書では、平成28年度における未就学児を持つ父親が家事・育児に費やす時間は、1日あたり83分と先進国のなかでは低水準となっていることも示されています。

ここから、世間の多くのママたちは仕事が忙しい夫を持ち、共働きをし、そのうえほとんどの家事育児を担っている現状が見えてきます。さらに現状、新型コロナウイルスによる経済低迷で、不安を掻き立てられる人も少なくありません。そこで「働かなくても収入が得られる、子供と一緒に過ごせるうえ、料理などにもっと時間をかけることもできる」といわれたら、それはきっととても魅力的な言葉に聞こえるのではないでしょうか。

しかし…勧誘により徐々に減っていくママ友たち

しかしネットワークビジネスに対して、マイナスイメージを持っている人が多いことも否定できません。また、生活が豊かになるほどの利益を出すことは一筋縄ではいかないものでしょう。ものを売ったり商品のファンを増やしたりすることは簡単なことではありません。しかも継続的に利益を出し続けるには工夫も必要です。仕事であれば割り切ってできるかもしれませんが、実生活の人間関係のなかで利益をあげるには、さまざまなリスクも伴うのではないでしょうか。

筆者も彼女の勧誘はお断りしましたが、彼女は利益を出したいがあまりに、まわりのママ友たちに次々と声をかけ、どんどん孤立している様子がみられました。周りのママたちの話を聞いてみると、「ネットワークビジネスは失うものが多いイメージがあり、むやみに手を出したくない」「誘われた時点で金づるにされたような印象で、よく思えなかった」「おすすめされた商品自体が高すぎて、買う気になれない」といった声があがりました。

「仕事」と「友人関係」を線引きすることも大切

今でも彼女とは交友関係があります。彼女は人間関係が崩れていくことを察し、利益に執着することはやめたようです。本人は商品を気に入っているので、ビジネス自体は継続しているといいます。しかし、筆者もこれが幼なじみだったのでママ友として関係を続けていますが、最近知り合ったママ友であれば勧誘された時点で距離をとっていたかもしれません。

なにかとトラブルの多いネットワークビジネスですが、法律を違反しているわけではありません。うまくやれば、もちろん利益もしっかり出せるビジネスモデルなのでしょう。せっかく築いた交友関係を崩さず、きちんと線引きをしてうまく付き合っていけるといいですね。

【参考】

消費者庁「特定商取引法ガイド」(https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/multilevelmarketing/https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/multilevelmarketing/)

男女共同参画局「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)(http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h30/gaiyou/html/honpen/b1_s03.html)」平成30年度版

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