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「最後は親の判断に任せます」の対応が生んだママ友との深い溝

LIMO / 2020年3月23日 20時15分

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「最後は親の判断に任せます」の対応が生んだママ友との深い溝

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の影響で、自治体より休校措置を言い渡された多くの小中高校。自治体ごと同様の措置を取る公立小中高校の一方、私立の運営が多い幼稚園や保育園は近隣でも対応がバラバラだったといいます。

また、「要請」という表現を使用したことにより生まれた「最後は親の判断に任せます」という対応。その結果、今まで気づかなかったママ友との深い溝を発見した人もいたようです。

「そっちの園だけ開いてていいな」

公立の小中学校は自治体の決定に従うため、軒並み同様の対応が取られていました。しかし、私立が運営する学校や幼稚園は「要請」を受け学校や園ごとに判断をするため対応がバラバラだったといいます。筆者が耳にした幼稚園だけでもその対応はかなり分かれていました。

・政府の要請があった翌週から2週間、全園児休園に。その後、卒園を控えた年長児だけ数日登園し、卒園式を行う。
・要請後の週明け開園したものの翌日より休園、卒園式だけ行いそのまま春休みへ。
・仕事を持つ両親が多いため通常通り開園。しかし、家庭保育が可能な家庭へは自粛をお願いし園児の数を減らしリスクを減らす。
・卒園式・修了式まで通常保育を行う。しかし、持病がある家庭・親の判断により自粛する家庭については欠席とみなさず皆勤・精勤賞の対象とする。

園側の対応に保護者達の感情もさまざま

・「祖母が近くに住んでいるので休園にしてくれてよかったです。子供同士知らない間に感染して祖母にうつしてしまったらと不安だったので、全員で休みという措置はホッとしました」
・「うちの子の園は休園でした。子供のことは心配ですが、パート先にかなり迷惑をかけてしまいました。小中学生のように留守番ができたり学童があるわけでもない。できれば開けていて欲しかった」
・「息子は年長児なのですが、園が開いているのでうちだけ休んで最後の思い出を作れないのはかわいそうなのでは?とかなり悩みました。どうせなら全員休みにしてくれたらと思ってしまいました」

「要請」というのは園側も保護者側も自らの判断を迫られるもの。その匙加減は一人一人違うため、全員が納得する結果にはなかなかならないのが現状のようです。

「自由登園」で見えた感覚の違い

年中児のお子さんがいるKさん。お子さんの園では休園措置は取らず、自由登園の措置となりました。ただ、自治体からは「家庭保育が可能な家庭は自粛して欲しい」といった通知が来ていたそう。

「自治体のHPを見て夫と話し合い、自粛することを選択しました。私は専業主婦なので子供を見ることができます。特に近くに疾患のある方がいるわけではありませんが、子供のリスクや園の負担を軽くするためと考えました」

その判断を園に伝えた翌日、Kさんのお子さんと仲の良いママから連絡が。
「その日、我が子を含めた8人の園児がお休みをしていたそうなんです。そのお友達は『休ませて寂しがってるんじゃない?』と。また『給食も普通に出るし、休むのもったいなくない?返金してもらえるなら話は別だけど』といわれました。確かに金額としては痛手ではないとは言い切れません。ですが、果たしてそんなことをいっている時期なのか?仲のいい友人でしたが感覚の違いを感じてしまいました」

お友達の「行かなきゃ損」という感覚に違和感を覚えたというKさん。自分の判断は子供に寂しい思いをさせるものなのだろうかとしばらく悩んだといいます。

「こんな時に行くの?」

また、お子さんが園の習い事に所属しているというTさんは、園の判断に従った結果、ママ友から責められることになったといいます。

「息子は園のサッカー教室に所属しています。うちの園は気になる人は登園自粛をするという指示で、園の習い事も配慮しつつ通常通り行うという連絡がきたので、その日息子を参加させることに。その日は約半分のお友達がお休みをしていたそうです」

息子さんを迎えに行ったあと、Tさんあてにお教室のお友達ママから連絡が入ったそう。それは、「こんな状況で行かせるとかどういうつもり?」といった参加者を責めるものでした。「参加する人がいるから教室が中止にならない。足並みをそろえて!」といった内容に、Tさんは自分の判断が間違っていたのか不安になったといいます。

「先生方も最善を尽くして考えてくれています。私としてはそれに従ったつもりなのですが…」Tさんはいまだ毎週モヤモヤが続いているそうです。

まとめ

多くの機関から要請が多発し、誰のいうことが正解かわからない中「ご家庭の判断で」と決定を迫られるママたち。いざ自分で判断してみると、周囲と基準が違ってモヤモヤしたり、園やママ友に不信感が生まれたりと今までと違った疲れ方をした方も多いのではないでしょうか。

また、自由登園などの際には「一人でも少ない方がリスクも減るし先生の負担も減らせる」という気持ちと「長期休ませることで子供がコミュニティに入りそびれるのではないか」という不安のはざまにいるママたち。コロナウィルスが落ち着かない今、どの判断が正しいのかそれはなかなかハッキリわかるものではありません。

今回、病気に罹患する以外に「人の本性が見えたことが思った以上にストレスだった」という声を耳にしました。まだまだ続くコロナ騒動。心労を増やさないためにも「人は人」と割り切り、自分の気持ちに従って行動することがストレスを溜めないひとつの方法かもしれません。

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